格付別一覧

格付:AA

声の訪問者 作:菅谷昌弘(FMシアター)

柳田雄一は39歳の独身男性。ボイスという、声を使った業務なら何でも請け負う会社で働いているが、本業は売れない役者である。ある日、ホームページのボイスサンプルを聴いた依頼者から、彼を指名して仕事が入った。依頼人は工藤絵美という38歳の女性。絵美は雄一に対し、自分に電話をかけてきたうえで、指定した内容で会話することを求めてきた。依頼目的はわからなかったものの、依頼されたこと自体は特別なものではなかったので、指示どおりに電話してみた雄一であったが、雄一が話し始めた途端、なぜか絵美は泣き始めてしまうのだった。
格付:A

王妃の帰還 原作:柚木麻子(青春アドベンチャー)

滝沢さんのことを、私は心の中で「王妃」と呼んでおります。もちろんホンモノの王妃ではありません。キリスト教系の私立中学校といっても、所詮は現代日本。そのようなものがいるわけありませんから。でも、クラスの「トップ」に君臨する彼女は、私のような下層民の「地味子」からすると、やっぱり「王妃」なのです。それも、傲慢、横柄、荒ぶるマリー・アントワネット的な意味で。でも、今、そんな滝沢さんが、見たことがない姿を見せております。あの「王妃」がクラスメイトの前で号泣するなんて…
格付:A

唄娘 作:森脇京子(FMシアター)

「待ってぇ~、乗ります!乗りますからぁ~!」岐阜県は白山の麓にある小さな集落・君丈村(きみたけ・むら)のバス停。いつもぎりぎりにバス停に現れる民宿君竹屋の看板娘・君丈みさとを待って、バスが発車を遅らせるのは、もはやこの村の風物詩。乗客の老人たちも心得たものだ。君丈村は、みさとが通う高校までバスで1時間もかかる山間の集落。みさとはこの小さな集落で、周囲の大人たちの暖かい目に囲まれて育ってきた。しかし、最近悩んでいる。実は高校を卒業したらこの村を出て行きたい。自由な社会で精一杯生きてみたい。でも、母は、祖父は、そして村のみんなは、みさとが民宿を継ぎ、神事で村の民謡を唄う「唄娘」をも受け継いでくれることを期待している。もう高校3年生だ。でも、みさとはまだ迷っている。
格付:B

メゾン・ド・関ケ原 作:西村有加(青春アドベンチャー)

「関ケ原」駅至近で売り出し中の新築分譲マンション「メゾン・ド・関ケ原」。駅至近といっても1日あたりの乗車人数はわずかに1,002人(2015年)、しかも日中の普通列車は毎時2本という歴としたローカル駅。そこに13階建(←不吉?)の建物が建っているだけでも十分場違いだが、白いロココ調の外装も明らかに悪目立ちしている。こんな問題物件を売ることは、昨日まで引きこもりだった自分じゃなくても無理だよ、と思ったけど、売れないのにはどうも別の理由もあるみたいだ。近所の噂によれば、この物件、新築なのに「出る」らしいのだ。
格付:AA

時砂の王 原作:小川一水(青春アドベンチャー)

22世紀、謎の増殖型戦闘機械群ETとの戦いにようやく勝利しつつあった人類は重大な事実に気が付く。ETは過去に遡行し、機械群と戦う能力を持たない過去の人類を滅ぼすことにより人類絶滅を目論んでいたのだ。衝撃を受けた人類は、総力を挙げて人型人工知性体メッセンジャーを過去に送り込み、過去の人類と共同戦線を組むが一歩及ばず、ETはすでに400以上の集団をさらに過去に送り出した後であった。追い詰められた人工知性体は、ETの最終目標を人類発祥の時代-10万年前-と断定、そこを絶対防衛線として強固な陣地を構築。人類の歴史を食い荒らしながら過去に遡行するETと、人類発祥の時代を基地として迎撃を始めた人工知性体との最前線は、紀元3世紀の東アジアの小島に定められた。「親魏倭王」を名乗る少女が治める島国に。
格付:B

虫づくし 原作:別役実(ふたりの部屋)

本作品「虫づくし」は劇作家・別役実(べつやく・みのる)さんによるナンセンス・エッセイを原作としてラジオ番組用に再構成した作品です。別役実さんは日本の不条理演劇を確立した第一人者なのだそうで、本作品の内容も十分に不条理です(笑)
格付:A

カーミラ 原作:シェリダン・レ・ファニュ(青春アドベンチャー)

深い森に佇む古城に住む少女ローラは、ある日、カーミラという名前の女性と出会う。同年代の友人を渇望していたローラは、若く美しいカーミラを熱狂的に敬愛し、ふたりは実の姉妹のように仲むつまじく暮らし始めた。しかし、甘やかな時間は永くは続かなかった。城の周辺で次々と若い女性の怪死事件が起こっていたのだ。そしてローラ自身もまた徐々に健康が蝕まれていく。
格付:AA

ミラーボール 作:中澤香織(FMシアター)

どうやら私はとんでもないブラック企業に転職してしまったみたい。正確には企業ですらないのだけど。従業員が自分を含めて3人しかいないのは仕方がない。実はこの靴下ブランド“リノ・ブロードリ”はあくまでデザイナーである莉乃さんの個人事業だった。つまり、営業や事務を一手に切り回している若葉さんでさえ立場はフリーのバイト。まして雑用係の私なんか…キラキラしたオリジナルの靴下を見て、ここでなら自分も輝けると思って飛び込んでみたけど。やっぱり私はキラキラ輝くミラーボールに憧れて、そのまわりを飛びまわる虫にすぎないのかもしれない。
格付:C

ねずみのチュー告 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

「亥」(いのしし)から「卯」(ねずみ)へ、今年も監視員を引継ぐ季節がやってきた。銀河連邦が、地球という、この厄介な星をこっそり監視するために送り込んでいるのが「監視員」。人間の目を欺くために、銀河連邦は監視員を動物の姿に化けさせており、それを薄々感づいた人間が干支という制度を作ったというのが歴史の真実だ。そして、銀河連邦が人間に怪しまれずに引継ぎをさせるために、引継ぎ式の代わりにつくったのがこのリレー番組「特集・年忘れ青春アドベンチャー」なのだ。
格付:B

ハリネズミの願い 原作:トーン・テレヘン(青春アドベンチャー)

親愛なる動物さんたちへ。きみたちみんなを招待いたします。いや、みんなは無理かな。やってくる動物によっては、僕の部屋も僕もめちゃくちゃになってしまうかも。もう少し考えないといけないな。だから、招待状を送るのはやめておこう。
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