格付:A

逢沢りく 原作:ほしよりこ(青春アドベンチャー)

私は他の女の子たちとは違う。 勉強はできるし、人の気持ちもわかる。 友達からは「モデルになればいい」なんて言われる。 他の子たちより一段高い位置にいるのが当たり前だったし、これからもそうだろう。 家族だって完璧。 社長をしている素敵なパパと、料理上手で完璧主義のママ。 だから、「あの、手のかかる」ママが私に何をして欲しいかは手に取るようにわかるし、パパが会社の女の人と浮気をしていても別に悲しくはない。 勘違いしないでほしい。私はまるで蛇口をひねるかのように涙をこぼすことができる。 でも、私には「悲しみ」が何だかはさっぱり理解できない。
格付:B

嘘の誘惑 作:物部俊之ほか(青春アドベンチャー)

NHK名古屋局が制作した、一連のオムニバスラジオドラマ作品。 「10人作家シリーズ」、「名古屋脚本家競作シリーズ」とも呼ばれる、これらの作品群の中でも3番目に制作されたのが、この「嘘の誘惑」です。 このシリーズは、各作品ごとのテーマに沿った1回15分の短編ラジオドラマを様々な脚本家が書き下ろすものです。 ただし、同様の内容の別のシリーズ、すなわち「不思議屋シリーズ」や「ライフシリーズ」と異なり、テーマの縛りはあまり厳しくはないように感じます。 特にこの「嘘の誘惑」については、ドラマを作ればどんな作品であれ「嘘」の要素のひとつやふたつは入るでしょうから、その意味では縛りはないに等しい状況です。
オムニバス作品等の一覧

「10人作家シリーズ」(名古屋脚本家競作シリーズ)の作品一覧

青春アドベンチャー最初のオムニバスシリーズ 青春アドベンチャーで最も早く「一つのテーマに沿った一話完結の10本のオリジナル脚本で1作品」という形態をシリーズ化したのが、NHK名古屋局が制作している、この「10人作家シリーズ」です。 後にスタ...
格付:B

星虫 原作:岩本隆雄(青春アドベンチャー)

「こんばんは、ニュース9です。 本日最初のニュースは「星虫」についてです。 (映像スタート) 6日前に、宇宙から飛来し世界30億人の人々の額に張り付いた「星虫」と呼ばれる謎の生物。 張り付いた人の視覚、聴覚等などを大幅に向上させ、地球が危機的状況にあることを極めて効果的に人類に悟らせることに成功しました。 しかし、時間と伴に星虫は巨大化。 (10cmに巨大化した星虫が張り付いている人の顔をクローズアップ) 徐々に星虫を取り外す人が増えてきました。 本日、米国の「星虫委員会」も、「このまま星虫が成長すると本人の意思では取り外すことが出来なくなる可能性がある」との声明を発表。 すでにわが国ではほとんどの人が星虫を取り外すことを選択しました。 しかし、○○県の○○市で高校生の男女ふたりが星虫を外すことを拒否し、土蔵に立てこもるという事件が起きています。 家族の必死の説得にも関わらず、ふたりは「星虫は悪い虫ではない」と主張。 日本に残った最後の星虫所有者を取材しようと報道陣も殺到し、現場は混乱しています。 それでは現場を呼んでみましょう。 現場の○○さん!」
アドベンチャーロード

1987年のアドベンチャーロード放送作品一覧

【アドベンチャーロード放送作品一覧】1987年の総括 「アドベンチャーロード」は、かつてNHK-FMで放送されたエンターテイメント・ラジオドラマ番組で、1985年から1990年までの約5年間放送されました。 そのため、1987年はアドベンチ...
格付:A

インベーダー・サマー 原作:菊地秀行(アドベンチャーロード)

それは特別な夏だった。 信州の静かな田舎町・夕笛市。 すべては、陽炎がたつ夕笛高校のグラウンドに、白いブラウスを着た少女が現れたときに始まった。 その少女の姿を一目見たすべての男子生徒の胸に切なさが溢れ、そして世界は「書き換え」られ始めたのだ。 光る蝶や竜が出現し、男子生徒が口に出した言葉は奇怪な言語に変わり、風景は輝く半透明の異世界のそれへと変貌を遂げた… 恋する者の思いは世界を変えることができる。 それはひと夏の出来事。 すべての者が切なく思い出す、あの夏の出来事。
格付:A

白狐魔記 天草の霧 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)

奥州の深山、白駒山(しらこまさん)には仙人が住むという。 その仙人に弟子入りすれば、多少はまともな法力を得て、藩主・板倉重正さまのお力にもなれるかもしれない。 そうして白駒山に旅立った、彼、三河深溝藩の密偵「南蛮堂煙之丞」は、思惑どおり不思議な力を使う男に出会った。 しかし彼は「自分は仙人ではない」という。 さらに世の中の雑事にかかわる気もないそぶりもしているのだが… いやどうみても、世の中の動きに興味津々だ。 性格もお人好しであるのが透けて見えている。 そして、ある男が彼のことを「白狐大仙」(びゃっこたいせん)と呼んでいるのを聞いた。能力も凄そうだ。 漏れ聴くところによれば正体は狐だそうだが。そんなことは関係ない。 こうなったら押しかけてでも弟子にしてもらうしかない。 そう、九州は島原で大きな一揆が起きようとしている。 板倉さまがその討伐に派遣されそうなのだ。 一刻も早く板倉さまのお役に立てる力を得なくては。
青アドの小ネタ

白狐魔記の脚本家の藤井香織さんがラジオ日本の「カフェ・ラ・テ」に出演。ラジオドラマの裏話も?

現在、NHK-FMにて放送中の「白狐魔記 天草の霧」の脚色を担当されている藤井香織さんがラジオニッポン(AM1422)の番組「カフェ・ラ・テ」に出演されました。 「カフェ・ラ・テ」は2007年に始まった「日本放送作家協会制作協力による放送作...
格付:B

草上仁のミラクルワールド (青春アドベンチャー)

草上仁さんは、青春アドベンチャーでも有数の採用作品数の多い作家さんで、「くたばれ!ビジネスボーグ」(1993年)、「ウェディング・ウォーズ」(1995年)、「お父さんの会社」(1996年)、「愛のふりかけ」(2000年)の4作品が、それぞれ連続10回でラジオドラマ化されています。 この記事でご紹介する「草上仁のミラクルワールド」はこれらの作品と異なり、その名のとおりハヤカワ文庫から出版しているの短篇集「お喋りセッション」、「ラッキー・カード」、「ゆっくりと南へ」の中から4篇を選び、各1回15分でラジオドラマ化したショートショートラジオドラマ作品です。 ちなみに全4回と中途半端な放送回数なのは、11月3日が特番でお休みであったためのようです。
格付:C

ウェディング・ウォーズ 原作:草上仁(青春アドベンチャー)

ある時、日本を襲った原因不明の遺伝子異常のせいで、日本では女性が生まれなくなってしまった。 そして、この10年でついに日本の男女の比率は4対1に、20代後半に限っては100対1になってしまった。 男性にとっては史上空前の結婚難、女性にとっては超売り手市場。 当然、ごく普通のサラリーマン、顔も財産も普通である猪川(いのかわ)と結婚しようなどという奇特な女性がいるわけもない。 しかし、そんな猪川の女運が急に好転を始めた。 真澄(ますみ)という美女と懇ろな関係になってしまった。 しかし、この真澄という女、何だか色々と訳アリのようなのだが。
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