
紅はこべ 原作:バロネス・オルツィ(青春アドベンチャー)
1789年のフランス革命から3年。フランスは、国王の支配する絶対王政の国から、人民の支配する共和制の国へと変貌を遂げていた。“人民の敵”となった貴族たちは次々と国外逃亡を画策。一方の革命政府・人民委員会も必死の追及を続けたが、なぜか貴族たちは次々と亡命に成功した。そう、亡命成功の陰には、イギリス人一味によって結成された秘密結社があったのだ。彼らは巧緻を尽くし、機転を利かせ、恐怖に怯えるフランス貴族たちを秘密裏に脱出させ続けた。そして、ことが成功した暁には、必ず人民委員会の誰かのポケットに、赤く小さな星型をした花のしるしを残した。この印から、正体不明のその秘密結社はこう呼ばれた、“紅はこべ”と。