ゴー・ゴー!チキンズ パート2 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

格付:A
  • 作品 : ゴー・ゴー!チキンズ パート2
  • 番組 : 青春アドベンチャー
  • 格付 : A
  • 分類 : コメディ
  • 初出 : 2010年7月26日~8月6日
  • 回数 : 全10回(各回15分)
  • 作  : 藤井青銅
  • 音楽 : 久保こーじ
  • 演出 : 小島史敬
  • 主演 : 加治将樹

前作の最後で何とかメジャーへの第一歩を歩み始めたはずのロックバンド・チキンズ。
目標はこのままの勢いで東京ドーム公演!ヨーロッパツアー!!凱旋帰国!!!
しかし、現実はそんなに甘いものではなかった。
人気は再び下火になり今日は奥多摩の遊園地で営業である。
このままでいけない!
そうだ、ツインボーカルにしよう!
チキンズの迷走の日々が再び始まる。


青春アドベンチャーに多数の作品を書き下ろしている藤井青銅さんオリジナル脚本のバンド青春物語の第2弾です。

お決まりの展開!

主人公のこうちゃんをはじめとするチキンズのメンバー、所属するターバンレコードの鬼社長、大先輩のアニーキ一郎、なぞの男ローリーなどのお馴染みの登場人物が再び登場して、夢に向かってドタバタ劇を繰り広げます。
チキンズが次々をトラブルに巻き込まれ、メンバーが声を揃えて「えー!!」というおきまりの展開は健在。
今作ではライバルバンドとの対決も展開され、ホームグラウンドのライブハウスの存続問題まで話は一気に進んでいきます。

再登場キャラ+豪華な新キャラ!

主要キャラクターの配役は前作と変更ありません。
主役の加治将樹さんのほか、チキンズメンバーの山田悠介さん(「93番目のキミ」の原作者の作家の山田悠介さんとは別人)、足立理さん、中村昌也さん、さらに鬼社長役の平泉成さんの呼吸はぴったりです。
そして今作は前作以上に脇役の出演者が豪華。
アーティスト系では前回からの引き続き登板の水木一郎さん、ローリーさんのほか、ヒロイン?として鈴木蘭々さんが初登場。
どういう訳か一世を風靡した鼠先輩さんも自虐的なちょい役で出演。

マーティ・フリードマンまで!

そして何と元メガデスのギタリスト、マーティ・フリードマンさんが本人役?で出演!!
ちょい役ではなく結構、出番の多い役です。
それにしてもマーティンさん、親日家で日本在住とはいえ、日本語、上手すぎです。
役者系では鬼社長の平泉成さんに加えて、宝田明さん、うつみ宮土理さん(役者系ではないか)、松金よね子さんといったベテラン役者さんがずらり。
若さと安定感、堅実とイロモノが両立した素晴らしいキャスティングだと思います。

久保こーじさんの音楽!

あとこの作品を際だたせているのが、久保こーじさんの音楽。
バンドの成長物語という作品の性格上、オリジナルの楽曲が必要になるのは当然なのですが、なにせ藤井青銅脚本です。
藤井さんの「愛と青春のサンバイマン」は、スポンサーの要求でアニメの設定に色々なアレンジを加えられ、どんどんおかしな設定に変わっていく話でした。
本作ではオリジナルの曲がアレンジでどんどんおかしな曲に変わっていく演出がなされており、たくさんのオリジナル曲が必要なシナリオになっています。
久保さんの音楽なくしては成り立たない作品です。

大団円!

私がチキンズの面々に慣れたという側面も否定できませんが、素直に前作以上に楽しめる作品になっていると感じました。
ただし、ヒロインに関しては、今作の鈴木蘭々さんも独特なキャラクターで面白いのですが、どちらかというと前作の山崎真実さんの方が良かったかな。あくまで好みの問題ですが。
あと最後が少しクサかったかな。
でも大団円という感じがして良かったと思います。

何はともあれ、音だけの表現媒体であるラジオドラマの特性を生かした楽しいドラマだと思います。

【藤井青銅原作・脚本・脚色の他の作品】
青春アドベンチャーの長い歴史において、最も多くの脚本と最も多くの笑いを提供しているのが脚本家・藤井青銅さんです。
こちらに藤井青銅さん関連作の一覧を作成していますので、是非、ご覧ください。

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