幻想(日本/ライト)

格付:AA

負け犬たちのミッドナイト・バス 原案:サレンダー橋本、脚本:蔭岡翔(青春アドベンチャー)

2年前のあの日、結局、一花を引き止めることはできなかった。そりゃそうだ、シンガーソングライター志望と言ったって所詮はプー太郎。それどころか母親が死んでからは単なる引きこもり。結婚して大阪に行く幼なじみを引き止めるようなめんどうくさいことができるはずない。でも、今、電話口で一花は泣いている。「私、もう無理かも」やっぱ、めんどくせえ。でも今度こそ何かしないといけないねえんじゃないか。居ても立ってもいられなくなった俺は大阪行きの夜行バスに飛び乗った。しかしこの深夜バス、何だか妙な雰囲気だ。乗客がやけに少ないし、運転手の顔は…ねずみ?!その運転手、もとい「運転チュ」が話し始めた。「たった一度の人生をしくじったお客様。もう取り返しのつかないお客様。恥に恥を重ねて、重ねた恥にまた恥を重ねて月まで届きそうなお客様。ルーザーラット高速バス、ギフトオブクリスマス、あっと驚くミッドナイトドリーミング号、出発します!」
格付:B

輪廻転Payうた絵巻 作:まきりか(青春アドベンチャー)

篠原七海@東央大学政経学部3年。今年の学長賞受賞者、SNSのフォロワー数60万人。時代の先を行く経営者の話を聞くことが好き。常に目標に向かっている人が好き。フィンテックの寵児・別所ユウヤに会ってみたい。生産性の低いことには興味がありません。企業の意思決定に関わる重要な仕事がしたくて色々な企業のインターンに参加しています。何から何まで完璧な人生の勝ち組、女医の姉に憧れています。最近「輪廻転Pay」というスマホアプリを始めました。#意識高い人と繋がりたい #焼肉は西麻布が最高 #体にいいこと続けています
格付:A

青い羽ねむる 作:吉野万理子(FMシアター)

母が死んだ。交通事故だった。残されたのは田舎の家と一羽のセキセイインコ。毎日実験で忙しいポスドクの身としては通勤時間が1時間半もかかる田舎に住むわけにはいかないが、インコを引き取ることはできる。このインコ、よくしゃべるので、気がまぎれる気もするし。それにしてもタイミングよくしゃべるインコだな、まるで人間の言葉がわかるみたいだ。まるで…そんなことないよな…
格付:A

月下花伝 時の橋を駆けて 原作:越水利江子(青春アドベンチャー)

2か月前、おじいちゃんが亡くなった。道場主だったおじいちゃんがいなくなった道場はいつもひんやりしたままだ。私の取柄と言ったらおじいちゃんから習っていた古武術だけ。同じ姉妹でも、女優をしている美人の姉とは比較にもならない。でも、学校をやめる決意はした。今日からは自分の力で何かをしてみせる。でも何をしたらいいのかわからない。だから、毎日、おじいちゃんの残した古い未編集の映画ばかり見ていたのだけど。そのフィルムに移っている新撰組の沖田総司を見ているうちに不思議なことが起こったのだ…
格付:C

ユンカース・カム・ヒア 原作:木根尚登(サウンド夢工房)

瞳(ひとみ)が、ひとりで遊びに行ったロンドンのペットショップで出会ったのは一匹のミニチュア・シュナウザーだった。すっかり気に入ってしまったその犬・ユンカースを日本に連れて帰ることに決めた瞳だったが、その犬はなんと人の言葉を話せる不思議な犬だったのだ。
格付:AA

想い出あずかります 原作:吉野万理子(FMシアター)

二十歳の誕生日を前に、海辺の街に帰省した里華(りか)。親への挨拶もそこそこに出かけて行ったのは、波打ち際に建つ「想い出質屋」だった。この店の店長は普通の人とは違う不思議な人。この店は想い出を預かる代わりにお金を貸す不思議な店。しかし、人は二十歳を過ぎると、この店に行けなくなってしまう。最後のチャンスに店を訪れた里華は、中学3年生で初めて訪れてからの想い出を店長さんと語りあうのだった。
格付:A

夢巻 原作:田丸雅智(青春アドベンチャー)

長年の親友・村上に指定されたバーにやってきた堀川。最近、管理職になったばかりで何かと多忙の堀川を村上が気遣って、とっておきの店を紹介してくれたのだ。しかし店に一歩、足を踏み入れた堀川は目の前の光景に驚いてしまった。よだれ、鼻水、涙…村上が穴という穴から液体を出しながら、至福の表情で、葉巻の様なものを吸っていたからだ。村上は煙草すらやらなかったはずだ。一体どうしたのだ。狼狽する堀川に対して、村上が説明を始める。彼が吸っているのは葉巻ではなく「夢巻」であること。そして、「夢巻」は、特殊な処置をした紙で燃やして吸うことにより、その紙に込められた思いを追体験できるものであるということを。
格付:A

夢の木 原作:木根尚登(青春アドベンチャー)

小諸市立第三中学校の寛一、悦子、猛の3人組が神沼にやってきたのは、修学旅行の夜の怪談が沼の話に及んだときに、担任の島崎先生がなぜか不自然に口ごもったからだ。何か秘密が隠されていると感じた3人は、怪談話の延長という軽い気持ちでやってきたのだが、岸部の大きな木の元で実際に不思議な出来事を体験してしまう。しかもそれ以降、普段から3人の身の回りで少しずつ不思議なことが起きるようになってしまった。心配した3人は、原因を探るために新月の夜に再び大木のもとに向かうのだが…
格付:C

P 原作:木根尚登(青春アドベンチャー)

丘の上にある、私立ときわ中学校にやって来た転校生は、なんと皇帝ペンギンだった!前代未聞の事態にもかかわらず、「P」と名乗ったそのペンギンは、あっという間にクラスメイトに溶け込み、学校は何事もなかったように平穏な日常を取り戻した。しかし、「P」の存在は、今まで当たり前だと思ってきた校内の矛盾点を少しずつ明らかにしていく。穏やかに。だが、確実に。
格付:B

予言村の転校生 原作:堀川アサコ(青春アドベンチャー)

湯木奈央(ゆぎ・なお)は、市役所に勤める気の弱い父を持つ普通の女子中学生だ。ある日、父が隣村の村長選挙に立候補するために市役所を退職してしまった。立候補する理由を父は「決まっていたことだから」という。そう、父が村長選に立候補する「こよみ村」は、「予言歴」(よげんれき)なる予言の書どおりに全ての事柄を進めることを旨とする不思議な村だったのだ。父親の村長就任とともに、こよむ村の中学校に転校することになった奈央には、不思議な出来事が待っているのだった。
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