P 原作:木根尚登(青春アドベンチャー)

格付:C
  • 作品 : P
  • 番組 : 青春アドベンチャー
  • 格付 : C
  • 分類 : 幻想(日本/ライト)
  • 初出 : 1997年4月14日~4月25日
  • 回数 : 全10回(各回15分)
  • 原作 : 木根尚登
  • 脚色 : 高谷信之
  • 演出 : 千葉守
  • 主演 : 小山茉美

丘の上にある、私立ときわ中学校にやって来た転校生は、なんと皇帝ペンギンだった!
前代未聞の事態にもかかわらず、「P」と名乗ったそのペンギンは、あっという間にクラスメイトに溶け込み、学校は何事もなかったように平穏な日常を取り戻した。
しかし、「P」の存在は、今まで当たり前だと思ってきた校内の矛盾点を少しずつ明らかにしていく。
穏やかに。だが、確実に。


本作品「P」の原作者は、ミュージシャンで音楽プロデューサーでもある木根尚登さん。
TM NETWORKの木根さんと言った方がわかりやすいでしょうか。
木根さんは多くの小説を発表している小説家の一面も持っており、青春アドベンチャーでも実は意外と多くの作品がラジオドラマ化されています。
ちなみに青春アドベンチャーでTM NETWORK関係というと、他に小室哲哉さんが「マドモアゼル・モーツァルト」の音楽を担当していますね。

転校生は…ペンギン?!

さて、本作品のストーリーは冒頭の紹介のとおりかなり奇想天外です。
私のような即物的な人間は、「転校生がペンギン?なんのこっちゃ?」と思うのですが、よっぽど登場人物達の方が柔軟で、この異常事態を、さしたる大騒ぎもせずに自然と受け入れてしまいます。
例えば、伊藤昌子さんが演じる準主役級の女生徒・相原真希は「風呂が魚臭くなった」と大騒ぎするのですが、騒ぐポイントはそこじゃないだろ…
また、我が儘を言う真希に対して父親が「南極に交換留学にやってしまうぞ」と怒るのですが、一体どういう叱り方なんだか…

今ひとつ乗れない

…というわけで、本作品は、淡々と続く学生生活の中で、人間と少し異なるペンギンの目から学校生活の矛盾点が指摘される作品です。
しかし、正直、私にはこの作品の面白さが今ひとつわかりませんでした。
イジメや嫉妬、カツアゲなどそれなりに深刻なテーマも扱っているのですが、それで大きな事件が起こるわけでもありませんし、登場人物達の悩みもあまり伝わってこない。

若い俳優陣+ペンギン=?

同じ1997年スタートの「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズで花村丈を演じていた大野雅一さんや、後に「海に降る」や「小惑星2162DSの謎」、「チョウたちの時間」で好演する多田直人さんを含めた若い役者さん達が、メインの登場人物である中学生を演じているのですが、演技の問題か、演出の問題か、はたまた脚本・原作の問題か…どことなく平板で学生生活にリアリティが感じられませんでした。
学芸会チックといったら言い過ぎでしょうか。
彼らと、浮き世離れした「P」との絡みもどこか現実感が薄いように感じました。

ファンの皆様ごめんなさい

本作品、原作にはファンも多いようです。
“しゃべるペンギン”というユニークな要素に、受け手である私の感受性が不足していたことが、全般に靄がかかったような印象を持ってしまった原因のような気もします。
あくまで個人の感想ですので、ファンの方にはご容赦頂きますようにお願いいたします。

小山茉美さん主演

主役?のPを演じたのは声優の小山茉美さん。
小山さんは、NHK-FMのラジオドラマでは、「機動戦士ガンダム」のキシリア・ザビ同様に「オルガニスト」、「サハラの涙」など、地声に近い声で演技をされる役が多いと感じます。
その中で、本作品は「Dr.スランプ アラレちゃん」の則巻アラレのような、完全に作った声で演技している数少ない作品です。
ミヨリの森」や「イーシャの舟」の記事でも書きましたが、こういうファンタジックな役はさすがに専業声優さんの演技が良く合いますね。

その他の出演者

その他の役もメインの学生以外を演じる方、例えば、宮川一朗太さん(空色勾玉)、金田明夫さん(1985年のクラッシュ・ギャルズ)、松坂隆子さん(魔人復活 青銅の魔人)など、安心して聴ける方々が多い印象の作品です。

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