「私は黙らない」ニュースキャスタ木戸の暴走を描く「暴力の都」(原作:戸田幸宏、作画:中祥人)をラジオで放送するのまた一興?

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【特集:お勧め作品13】戸田幸宏・中祥人「暴力の都」

「NHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマにしたら面白いのではないか」と思う作品を紹介するこのコーナー。
今回は、戸田幸宏さん原作、中祥人さん作画の漫画作品「暴力の都」を紹介します。

第1話「暴力の都」だけでOK

この作品は、1995年に第1回ヤングジャンプ原作大賞に応募された戸田幸宏さんの原作をベースに、まず全3回の短期集中連載として後に第1話「暴力の都」となる部分がヤングジャンプ誌に掲載されました。
そしてそれが好評だったからか通常の連載に移行し、最終的に全12巻の長期シリーズとなりました。
しかし、この「暴力の都」の最大の魅力は、その連載初期において濃厚だった主人公・木戸重光(きど・しげみつ)の過激で予想を裏切る言動の数々です。
そのため、ここは是非、第1話「暴力の都」に絞ったラジオドラマ化をお願いしたいところです。


主人公はニュースキャスター、ただし…

さて、「暴力の都」の内容紹介に移ります。
「暴力の都」の主人公である木戸重光は、TVのニュース番組「ニュースエクスプレス」のメインキャスター。
とはいっても現在公開中の映画「グッドモーニングショー」で中井貴一さんが演じる落ち目の冴えないキャスターとは全く違います。
信条は「公共の電波は私物」、「ニュース番組が事件を起こす錬金術」。
視聴率を取るためならば、取材内容のねつ造、出演者の生放送での吊し上げ、身内であるTV局の醜聞暴露も辞さず。
過激な言動を繰り返し、結果、視聴者を扇動して暴力行為に至らせしめても反省の色は全くなし。
まさに「言論という名の暴力」の都に君臨する王。
それが木戸重光なのです。
別に現在放送中の青春アドベンチャーが元禄赤穂事件を扱った「白狐魔記 元禄の雪」だから「暴力の都」である訳ではないのです(スゴイ偶然だ)。

自分が傷つくことを恐れない

しかし、この暴君は自分だけ安全な場所にいて他人を嘲笑するだけの人間ではない。
自分に悪意が向けられることも全く厭わず、妨害に対しては映像の力を最大限に使って反撃し、それすらエンターテイメントにしてしまう。
第1話第1回の最後のシーン、ゲイであることをネタに脅迫された彼が、ニュース番組の生放送でその事実をそのまま放送し、さらに送られてきた証拠写真をその場で燃やしながら言うセリフ。

(脅迫状を)差し出した人物は特定出来ていませんし、私を降板させたい理由もわかりません……が、いずれにしても…私は黙らない

はその真骨頂といえましょう。

少しだけ垣間見える人間性

この木戸の止まるところを知らない暴走・狂気はとてもスリリングで、その合間にほんの少しだけ垣間見える彼の人間性が隠し味となって締まった作品となっています。
ちなみに連載が進むにつれ、このバランスが崩れ、木戸が随分と「いい人」になってしまったのが少しだけ不満です。
やはり、「暴力の都」は第1話、せいぜい第2話までが読みどころです。
ところで、NHK-FMにおいてTV業界を舞台にした娯楽作品としては、FMアドベンチャー時代の「魔の視聴率」がまず思いつきます。
FMアドベンチャーが1回10分の番組だったこともあって、この作品は目の回るような展開のスピーディーな作品でした。
「暴力の都」も第1話の内容を無理矢理に全5回、1週間に詰め込めばスピーディーな良作になると思います。
NHK-FMの番組スタッフの皆様には、是非、ご検討頂きたいところです。

実は好都合なんです

ところで、NHKスタッフといえば実はこの作品、NHKとはすでにある縁がある作品なのです。
冒頭に書いたとおり、本作品は戸田幸宏さんのデビュー作です。
戸田さんは本作品のあと、漫画原作者として「キマイラ」(作画:八坂考訓さん。これも印象的な作品だった)に関わられたほか、「肉体の悪魔」の脚本で「MONO-KAKI大賞」を受賞。
また、「暗闇から手をのばせ」などでは映画監督としても活躍されているそうです。
そして今現在、戸田さんが所属されているのは、何とNHKエンタープライズとのこと。
丁度いいじゃないですか!
NHKからNHKエンタープライズに声を掛けて頂き、戸田幸宏さん原作・脚本・演出で青春アドベンチャー版「暴力の都」を放送!
夢が広がります!


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私やリスナーの皆さんが自信を持ってお勧めする作品たち。
小説や漫画など色々な作品があります。
是非ご覧ください。



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