- 作品 : 歌が生まれる
- 番組 : 特集オーディオドラマ
- 格付 : B
- 分類 : 恋愛
- 初出 : 2020年1月4日
- 回数 : 全1回(60分)
- 作 : 一色信幸
- 音楽 : 妹尾武
- 演出 : 小宮山佳典
- 主演 : ソニン
客船「サーカス」。横浜・大桟橋を出港し108日間で世界一周をするこの豪華客船に乗るためにはカップルで800万から5000万の費用がかかるそうだ。
ただ私が業務乗船するのはプーケットまでの9日間だけ。
売れない歌手の需要なんてそんなもの。この9日間に精いっぱいのパフォーマンスを見せればいい。
ただこの期間、私にはもうひとつ、どうしてもやらないといけないことがある。
それはラブソングを1曲つくること。
それがレコード会社との契約を更新するための条件。
売れないシンガーの崖っぷちの宿題。曲なんて作ったことはないけど。
本作品「歌が生まれる」は、NHK-FMにて「特集オーディオドラマ」として制作されたオーディオドラマで、2021年に放送されました。
一色信幸さん脚本、妹尾武さん音楽
脚本を書かれたのは1987年にホイチョイ・プロダクションの「私をスキーに連れてって」などを大ヒットさせた一色信幸さん。
Wikipediaによればで「劇中歌の作詞を好み」とのことで、本作品でもヒロインによる作詞が大きな要素になっています。
一方、作曲を担当しているのはピアニスト・作曲家の妹尾武さん。
本作は主人公の歌手・歌帆ともうひとり(ネタバレ防止のため伏せます)がラブソングをつくっていく過程が描かれるドラマですので、この作詞の一色さんと作曲の妹尾さんのコラボレーションにより成立している作品ということになります。
9日間の物語
さて、ストーリーは主人公の歌帆が豪華客船で過ごす9日間に、乗客、運航会社の社員、ベッドメイクの従業員、船医などとの交流の中で歌を作り出していく様子を描くもの。
といっても職業ものというより恋愛もの。
上記の関係者の役で歌帆の相手役となるのは…これもネタバレになるので書けませんね。
いずれにしろ曲ができていく過程で、少しずつ歌帆が曲を口ずさむわけで、歌帆役は歌の心得がある人が演じるのが必須。
主演はソニンさん
本作品で歌帆を演じているソニンさんは、今では俳優メインで活動されいますが、もともと歌手としてデビューされた方です。
ソニンさんは多少のアンニュイさを含め声と演技に独特のコケティッシュさがあり、オーディオドラマ向きだと感じます。
同じ2020年にはもう1本FMシアター「10トンドライバーのトパーズ」でも主演されています。
印象に残る声なので、ちょっとエモーショナルなドキュメンタリーのナレーションとかもあってそうだと思いました。
なお、2020年の当ブログ人気投票のFMシアター・出演者編では1位の得票を得ました。
気持ちの良い作品
で、作品の評価なのですが、個人的には仕事を放棄したようなラストに若干の疑問を感じたのと、選んだ男性についても大丈夫かなと思わなくもないのですが、ストレートなラブーストーリーで気持ちよく聞くことができました。
その分アクは少なめですが。
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