Hirokazu

格付:A

サバイバル 原作:さいとう・たかを(青春アドベンチャー)

その日、妙に生暖かい風がビルの間を駆け抜けた。それが合図だった。 洞窟探検中に大地震にあった少年サトルが、ようやく地上に這い出てみると、周囲は一面の海になっていた。 自分以外、誰ひとりいない絶海の孤島で、サトルのサバイバルが始まる。 ナイフ一本だけを頼りに食料を調達し、住処を確保する。 なぜ世界はこのように変わってしまったのか、それすらわからないまま生き続けるサトル。 しかしこれは、家族と再会するためのサトルの長い長い旅の始まりに過ぎなかった。
格付:AA

タイム・リーパー 原作:大原まり子(青春アドベンチャー)

1988年8月2日午後10時17分。 会社帰りに恋人と待ち合わせをしていた銀行員・森坂徹は、目白通りの交差点で車にはねられてしまう。 徹が病院で目を覚ましたのは8月9日。 しかし、徹を車ではねた責任から、一週間も看病していてくれたらしい中川春名という女性と話していても、どうにも会話がかみ合わない。 そして徹は気がつく。 自分が今いるのは8月9日は8月9日でも、2018年の8月9日であることを。 そして自分の体の大部分が機械化されてしまっていることを。 自分がサイボーグになったことにも、30年もの時間をジャンプできる強力な超能力者になってしまったことにも、戸惑いを隠せない徹だが、戸惑ってもいられない事態が進行し始める。 時間のゆがみをただすことを目的としている「タイムパトロール」と、この時代で超能力者を片っ端から捉えて洗脳の上、エージェントとして利用している「特殊能力警察」という、2大勢力が彼の身柄確保に動き始めたのだ。
格付:B

移動都市 原作:フィリップ・リーヴ(青春アドベンチャー)

荒廃した地球で最大の都市「ロンドン」。 この時代、都市は砂漠化した大地をキャタピラにより移動し、他の都市を襲撃するようになっていた。 トム・ナッツワーシーは、移動都市ロンドンの史学ギルドで見習いをしている孤児の少年である。 ある日、尊敬するギルド長のサディアス・ヴァレンタインとともに、他都市から奪った戦利品の検分にいったトムは、ヴァレンタインを敵と付け狙う少女と出会う。 顔に傷のある、その少女の名はへスター・ショウ。 ヴァレンタイン襲撃に失敗したへスターとともに、ロンドンの外に放り出されてしまったトムは、彼女と冒険の旅に出ることを余儀なくされてしまう。 そしてトムは、自分が知らなかったこの世界の真実、そしてロンドンの秘密を知ることになる。
格付:B

電気女護島~エレクトリック・レディランド 作:藤本有紀(青春アドベンチャー)

オゾン層の破壊や酸性雨、度重なる原発事故によって、息をするだけで寿命が縮まるほど大気も大地も汚染されてしまっている、21世紀末の大阪。 人々は地下に移住して暮らしていたが、地下の管理された暮らしを厭い、自由を求めて敢えて地上(この時代の言葉でいうところの「外地」)で暮らすアウトローたちもいた。 主人公のヨージもそんなひとり。 ある日、ヨージは、地上の“大なにわ大学”で、植草教授の葬式が行われているのを目撃する。 その葬式に出席している女性とお近づきになるために葬式に乱入するヨージだが、その結果として、その教授が大阪湾に浮かぶ人口島で研究していたというアンドロイドをめぐる事件に巻き込まれてしまう。 人口島 ―エレクトリック・レディランド― でヨージを待ち受けているものは何なのか。
格付:B

エドモンたちの島 作:福田卓郎(青春アドベンチャー)

大学で民俗学を学ぶ椎名淳之介は、研究室の教授の指示で、瀬戸内海に浮かぶ御名月島(みなづきじま)へと出かける。 御名月島で年に1度行われる「千姫祭」で、教授の代理として講演を行うためだ。 千姫とは戦国時代にこの地で勢力を持っていた内海水軍(うつみすいぐん)を率いた伝説の女性である。 御名月島は内海水軍の財宝の隠し場所といわれ、島には千姫だけでなく浦島太郎など多くの伝承が残っているという。 民俗学のフィールドワークの舞台としてはまさにうってつけの場所だ。 椎名は、島に渡る船中で出会った女性・樋口愛子とともに、講演そっちのけで島の伝説を探っていくが、その過程でいくつかの奇妙な事件に巻き込まれていく。 そして、この島にいたという「エドモン」(=江戸時代の者)と呼ばれる不思議な人々のことを耳にする。
格付:AA

光の島 原作:尾瀬あきら(青春アドベンチャー)

照屋光(てるや・ひかる)は東京に住む海が大好きな男の子。 小学校への入学を間近に控えた光のもとに、ある日、唄美島(うたみじま)に住む伯父の洋平が尋ねてきた。 父の故郷でもある唄美島は、沖縄本島の南、八重山諸島の西表島からさらに南にある南国の孤島で、近年、急速に過疎化が進んだ結果、島の人口は40人しかいない。 しかも、島でたった一人の小学生が転校することになり、島の小学校は廃校の危機にあった。 光のもとを訪れた洋平は海の大好きな光に唄美島への移住を熱心に誘う。 もちろん光の両親は大反対したが、最終的には子供を「島の宝」として待ち望む島の人々の強い思いと、なにより光自身の希望を受け入れて、唄美島に渡ることを認める。 青い海と島の独特の文化、温かい島の大人達、そしてたった一人のクラスメートとともに過ごす光の唄美島での日々が始まった。
格付:AA

神々の山嶺 原作:夢枕獏(特集オーディオドラマ)

チベットではサガルマータ、ネパールではチョモランマ、そして英語名はエベレスト。 1993年6月、この神々の名前を持つ山の頂を目指した日本の登山隊を待っていたのは、2名の死者をだしたうえので敗退という最悪の結果であった。 登山隊に参加したカメラマン深町誠は、失意の中、それでも支払わなければならない登山の借金の返済のため、カトマンズに残って写真を撮り続けていた。 そして現地人の店先で売られていた、ある古いカメラに気がつく。 それは1924年に、初のエベレスト登頂を目指して帰らなかった名登山家ジョージ・マロリーが、エベレストに持って行ったものと同形式のカメラであった。 それが本物のマロリーのカメラであれば、エベレスト登山史上最大の謎 -マロリーはエベレスト初登頂に成功していたのか- が判明するかもしれない。 興奮してカメラを持ち帰った深町だが、彼の目の前に羽生丈二(はぶ・じょうじ)が現れることによってミステリーは一層深まっていく。 羽生丈二。 かつて日本のトップクライマーでありながら日本山岳界から忽然と姿を消した異端の登山家。 マロリーはエベレストに登頂していたのか、そして、羽生丈二はこのカメラとどういう関係があるのか。 ふたつのミステリーを追う深町の旅が始まった。
格付:AA

垂直の記憶 原作:山野井泰史(青春アドベンチャー)

怪我で野球を諦めて以来、何事にも関心が持てないでいた高校生の翔太は、初めて行った奥多摩の岩壁で、山野井泰史に出会った。 確かなホールド、流れるようなムーブ。 山野井の重力を感じさせないクライミングに驚嘆する翔太だが、登山の専門誌を読み、山野井が世界的なソロクライマーであることを知る。 単独クライミングという山野井の登山方法に魅了された翔太は、山野井の著書「垂直の記憶」を手に取り、翌週、再び奥多摩へと出かけるが…
青春アドベンチャー

2009年の青春アドベンチャー一覧

【2009年放送の青春アドベンチャー総括】 10月20日にアップした「燃えよ虎の子」をもって2009年の初出作品をすべて紹介することができました。 年間の初出作品のコンプリートは2012年に続いて2年目です。 この特集では初出作品を中心に2...
格付:B

燃えよ虎の子 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

この星の文明を監視するために、銀河連邦から派遣されている監視員。 彼らは毎年12月末になると、様々な動物に変装してやってきて前任の監視員と交代する。 交代に当たっては、前任の監視員から、その年にあった主な出来事のレクチャー受けるのが習わしだ。 さて、今年はウシに変装していた監視員から、来年のトラに変装する監視への引継ぎが行われる。 今年、2009年の日本は、宇宙人からはどのように見えていたのであろうか。
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