格付:B

格付:B

ラングドックの薔薇 作:並木陽(青春アドベンチャー)

1237年、フランス王との戦いが終焉し一時の平和を享受している南フランス・ラングドック。しかし平穏は表面的なものに過ぎない。フランス王に屈服した南フランス諸侯も、異端として迫害される「良き人々」(=カタリ派)の民衆も未だ苦しみの最中にあった。主を持たない若き自由騎士ペイレも領地を奪われた没落貴族の子弟である。一見、無責任な放蕩生活を続けるペイレだが、彼にも自らの心の内を苛む、ある思いがあった。
格付:B

ちはやふる奥の細道’89 原作:W.C.フラナガン 翻訳:小林信彦(FMシアター)

日米が貿易摩擦で揺れる1989年に颯爽と現れた日本研究家若手ナンバーワンのアメリカ人、W.C.フラナガン。「小津安二郎作品に見られる芭蕉的俳味(ハイミー)」、「素晴らしい日本野球」、「素晴らしい日本文化」などで知られるこの新進気鋭の研究者が今回挑むテーマはずばり松尾芭蕉の「おくのほそ道」。彼によればおくのほそ道における芭蕉の旅には知られざる目的があったのだという。それは「たったひとりの反乱」。
格付:B

家族ってなんや 原作:田川律(サウンド夢工房)

私は小劇団で女優をしている27歳。朝、井の頭公園のベンチで台本を読んでいるときに大声で変な歌を歌っている不思議なおじさんに出会ったの。おじさんの名は田川律(ただす)。私よりもひとつだけ年上の奥さんと暮らしているという彼のお宅にお邪魔して観察したところ、炊事や洗濯だけではなく、編み物なんかも自分でこなしている様子。彼は一体どんな人生を送ってきたのだろう。彼がいうにはまるで家族生活の様々なスタイルを実験してきたみたいに色々な家族を作ってきたらしいのだけど。私は彼のこれまでの人生を教えてもらいに彼の家に通うことにした。
格付:B

常識のない喫茶店 原作:僕のマリ(青春アドベンチャー)

駅前から続くこじんまりとした商店街の先に、学生時代に通っていた喫茶アジールはある。この喫茶店のドアにアルバイトの募集の張り紙があることに気が付いたのは求人誌を買って帰る道すがらのこと。大手メーカーに就職したものの目標予算に追いまくられて心を病み、退職。そこでは面倒な客に頭を下げ続けるのが常識だった。「この店で働くにあたって一番必要なことは優しさと思いやり」面接をしてくれたアジールのマスターはそういった。ここでなら私も働くことができるのだろうか。この常識のない喫茶店でなら。
格付:B

紅いハンカチ 作:藤井香織(FMシアター)

俺は今年も広島へ向かう。辛くても忘れないこと、死ぬまで。それが罪滅ぼしだと思ってきたからだ。しかし、浪子さんとの約束を果たそうとは思ってこなかった。「もしまたいつか会ってくれるなら…」浪子さんはどういう思いでそう書いたのだろう。今年、俺はこの女性と俺は初めてこの海を渡る。浪子さんと約束した弥山の消えずの火をみるために。
格付:B

いつも誰かが… 作:雁田昇(サウンド夢工房)

背はあまり高くないけど顔もプロポーションもまあまあのごく普通の高校生、風子。ある日彼女は、自分にほんの少しだけ先の出来事を予知できる超能力があることに気づいた。こんなささやかな能力では彼女のまわりで大事件が起きたりはしない。でも彼女の日常は少しづつ変化を見せる。友人との付き合い方、気になる男性との関係…今日も誰かが体験しているかもしれない、少しだけ不思議な物語。
格付:B

まるみちゃんとうさぎくん 原作:大前粟生(青春アドベンチャー)

夕日町のお祭りのクライマックスはみんなで綺麗な夕日を眺めることです。そんな地味なお祭りがその日は特別なものになりました。近所のおばさんは目からビームを出しました。町長さんは目からシャボン玉が出るようになりました。お母さんは手の甲からバナナが生えるようになりました。次の日から夕日町では外出が禁止されてしまい、学校にも行けません。人と話すのが少し苦手な私は、それがそれほど嫌ではなかったのですが…
格付:B

ボブガール、チャリボーイ 作:棚橋ますみ(FMシアター)

すみません店長、すみません、すみません…仕事が遅いわミスばかりだわの私はコンビニや介護施設の仕事を次々とクビに。このカラオケ店のバイトも限界に来ていた。そして店長に罵声を浴びてとうとう接客が出来なくなり、新聞配達に転職することを決意した。しかしとろい私には雪道を自転車に乗って配達することなどできはしない。仕方なくソリに新聞を載せて、トナカイよろしくこれを引っ張って新聞配達を始めた。人付き合いの苦手な私が選んだ、人と関わらないで済む究極の職業。でも早朝の時間帯がこんなに寂しいなんて知らなかった。
格付:B

白銀騎士団 シルバー・ナイツ 原作:田中芳樹(青春アドベンチャー)

1905年冬。衰退期に入りつつあった大英帝国の首都ロンドンでは、夜ごと得体のしれない怪物が跋扈していた。貴族社会の末端に属する準男爵サー・ジョセフ・アーネスト・フィッツシモンズは、異国人の従者とともに、人ならざる怪物に立ち向かう裏稼業に従事している。今回の依頼人は南アフリカから来たサー・グレゴリー・ケントという人種差別主義者。彼と家族は、“幽霊”と呼ばれるボーア人の黒魔術師から生命を狙われているというのだが…
格付:B

きつねのチャランケ 作:岡本螢(FMシアター)

飼い犬のチビが姿を消して落ち込んでいるのを見かねた母、洋子は、美佳に北海道に住む叔母マリコのもとに遊びに行くこと提案した。マリコは、美佳が生まれる前に癌で他界した美佳の父の妹。しかし会うのは初めてだ。美佳はそこであるアイヌの昔話を聞き、周りのあたたかい人々との交流を通じて、言葉で意思を伝えあうことの大切さに気が付く。美佳のある冬の1カ月の物語。
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