格付:B

格付:B

いつも誰かが… 作:雁田昇(サウンド夢工房)

背はあまり高くないけど顔もプロポーションもまあまあのごく普通の高校生、風子。ある日彼女は、自分にほんの少しだけ先の出来事を予知できる超能力があることに気づいた。こんなささやかな能力では彼女のまわりで大事件が起きたりはしない。でも彼女の日常は少しづつ変化を見せる。友人との付き合い方、気になる男性との関係…今日も誰かが体験しているかもしれない、少しだけ不思議な物語。
格付:B

まるみちゃんとうさぎくん 原作:大前粟生(青春アドベンチャー)

夕日町のお祭りのクライマックスはみんなで綺麗な夕日を眺めることです。そんな地味なお祭りがその日は特別なものになりました。近所のおばさんは目からビームを出しました。町長さんは目からシャボン玉が出るようになりました。お母さんは手の甲からバナナが生えるようになりました。次の日から夕日町では外出が禁止されてしまい、学校にも行けません。人と話すのが少し苦手な私は、それがそれほど嫌ではなかったのですが…
格付:B

ボブガール、チャリボーイ 作:棚橋ますみ(FMシアター)

すみません店長、すみません、すみません…仕事が遅いわミスばかりだわの私はコンビニや介護施設の仕事を次々とクビに。このカラオケ店のバイトも限界に来ていた。そして店長に罵声を浴びてとうとう接客が出来なくなり、新聞配達に転職することを決意した。しかしとろい私には雪道を自転車に乗って配達することなどできはしない。仕方なくソリに新聞を載せて、トナカイよろしくこれを引っ張って新聞配達を始めた。人付き合いの苦手な私が選んだ、人と関わらないで済む究極の職業。でも早朝の時間帯がこんなに寂しいなんて知らなかった。
格付:B

白銀騎士団 シルバー・ナイツ 原作:田中芳樹(青春アドベンチャー)

1905年冬。衰退期に入りつつあった大英帝国の首都ロンドンでは、夜ごと得体のしれない怪物が跋扈していた。貴族社会の末端に属する準男爵サー・ジョセフ・アーネスト・フィッツシモンズは、異国人の従者とともに、人ならざる怪物に立ち向かう裏稼業に従事している。今回の依頼人は南アフリカから来たサー・グレゴリー・ケントという人種差別主義者。彼と家族は、“幽霊”と呼ばれるボーア人の黒魔術師から生命を狙われているというのだが…
格付:B

きつねのチャランケ 作:岡本螢(FMシアター)

飼い犬のチビが姿を消して落ち込んでいるのを見かねた母、洋子は、美佳に北海道に住む叔母マリコのもとに遊びに行くこと提案した。マリコは、美佳が生まれる前に癌で他界した美佳の父の妹。しかし会うのは初めてだ。美佳はそこであるアイヌの昔話を聞き、周りのあたたかい人々との交流を通じて、言葉で意思を伝えあうことの大切さに気が付く。美佳のある冬の1カ月の物語。
格付:B

シャングリラ 作:鈴木智、湯本香樹実(サラウンド・ファンタジー)

遥かな過去、ユーフラテス河畔のカナンの街。この街の千年の繁栄を司ってきたアララテの丘上の小さな教会の水時計が狂い始めた。伝説によれば水時計が狂う時、世界は滅びるという。時計守りの少女ステラは街を救うために、妹サラとともに先代の時計守りである母を訪ねる決意をするが、すでに街では洪水が起こりつつあった。一方、超機械文明国クシャラにより滅ぼされたウルクの民の生き残りギルガメッシュは一族の存続をかけて永遠の命を求めて放浪していたが…
格付:B

軽業師タチアナと大帝の娘 作:並木陽(青春アドベンチャー)

18世紀前半、女帝アンナ・イワノヴナ治世下のロシア。帝都ペテルブルクにひとりの女芸人が華麗に舞っていた。彼女の名はタチアナ。国家と教会から弾圧され消えていったロシアの伝説的な芸人集団スコモローフの末裔であることを自認する彼女であったが、彼女自身はただの軽業師に過ぎなかった。しかし、帝国政府の暴政、それに対する人々の不満、そして彼女がもつ特別な運命が彼女が街角のいち芸能者であることを許さない。ある日、言い寄ってきた貴族の誘いを断ったことをきっかけに彼女は罪人としてシベリアに送られてしまう。これがロシアの大地を股に掛けたタチアナの冒険の日々の始まりだった。
格付:B

あなたは最期に 作:丸山智(FMシアター)

そろそろ就活を始めなければいけない時期だけどやる気が出ない。なんだって自己分析なんてしないといけないのだろう。もっと自分と向き合うべき、なんて余計なお世話だ。そんな無気力女子大生チサだが、ある日、公園で出会った全身黒づくめの男から衝撃的な事実を伝えられる。彼は死神で、チサはもうすぐ死ぬというのだ。しかも最後の晩餐として食べたいものを食べないと魔界に落ちて永劫に苦しむというのだが…
格付:B

優しい死神の飼い方 原作:知念実希人(青春アドベンチャー)

この世に未練を残して死んだ人間は地縛霊になる。地縛霊になると、われわれ死神といえどもあの世に魂を運ぶことはできない。だからわれわれが業務を円滑に遂行するためには、未練を持った人間が生きているうちに接触してそれを解消してやる必要がある。ここは丘の上医院という緩和医療施設。入院しているのは終末期の患者、つまり余命幾ばくも無い人間ばかり。この世に未練を残している人間は甘い腐臭がする。あの男からも腐臭がする。それは未練があるだろう。人生にはいくら悔い改めても取り返しのつかないことは確かにある。しかし死神たるわれわれは未練を取り除かなければならない。だから私は彼に問いかける。「とにかく話してみろ、お前の未練を。」
格付:B

黒い瞳のボヘミアン 作:山谷典子(青春アドベンチャー)

19世紀末のパリ。キャバレー「パピヨン・ルージュ」は芸術を愛するボヘミアンたちが集う社交場だった。ローズはそのパピヨン・ルージュで一番人気の踊り子。サーカスの空中ブランコで鍛えた肉体が描き出すダンスは芸術家たちの創作意欲を刺激してやまない。しかし、ローズ自身は、ある虚無を抱えて退廃的に生きていた。そんなローズに運命的な出会いが訪れる。キャバレーの客として現れたボヘミアンのひとり、日本人画家カズタカ。この出会いはふたりにどのような運命を運んでくるのか。
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