黄昏のベルリン 原作:連城三紀彦(アドベンチャーロード)
戦後40年を経て好景気に湧く日本。
美術大学の講師・青木雄二が、年末年始のカウントダウンを過ごすために向かったホテルで待っていたのは、懇意の女子学生ではなく、エルザという見知らぬ外国人女性だった。
外国人に間違えられる容姿を持った日本人の男と、日本人と遜色ない日本語を話すドイツ女との出会い。
女は男に謎めいた言葉を伝える。
「私はあなたを必要としている」
「貴方の描いた『ひなげし』という絵に描かれている女性とそっくりの女性が描かれている絵を知っている」
やがて男の前に現れ始めるネオナチの影。
ふたりの出逢いは一体、何の始まりなのか。