格付別一覧

格付:B

「卯」の音も出ない! 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

銀河連邦からこの星に派遣され、人間が間違った方向に進まないか、近い将来この星を銀河連邦に入れても大丈夫か、を監視するのが我々の役目である。そう我々は監視員。今年も、1年間、虎(寅)に扮してこの星を見守ってきた監視員から、来年、兎(卯)に扮する監視員に引き継ぎを行う時期がやって来たのだ。いい時だけチヤホヤする飽きっぽい性格、行き当たりばったりの経済運営、物質的な満足のみを追い求め心の満足に気づかない、そして自ら文化を育てようとしない…この国の人々の性質は少しは変わったのだろうか。
格付:B

マージナル 原作:萩尾望都(サウンド・ファンタジードラマ)

2999年。D因子の蔓延により地球に住む人々の遺伝子は汚染され、女性が生まれなくなっていた。月のカンパニーの支配の下、たった一人の女性「マザ」のほかは男ばかりの世界。しかも、そのマザも年老いて十分に子供を供給できなくなっていた。存続しているのがやっとのギリギリの(マージナルな)世界。新しいマザの出現を促すために、年老いたマザを暗殺したグリンジャは、逃走する途中で、行き倒れている美しい少年に出会う。少年は「キラ」という謎の言葉をつぶやくのだが…
格付:A

昨日の海は 原作:近藤史恵(青春アドベンチャー)

大江光介は、四国の寂れた町・磯ノ森(いそのもり)に両親と3人で暮らす少年。進学校に入学したころから「将来は磯ノ森を出ていくかも知れない」と漠然とは思っていたが、他人に誇るものも、他人から隠さなければいけないものも、いずれも持っていない、ごくごく平凡な高校生…だと思っていた。しかし、母の姉である芹(せり)伯母さんが東京から戻ってきたときに、芹の両親、すなわち光介の祖父母が実は心中で他界していたことを知ってしまう。光介にとっては噂でも聞いたことがなったが祖父母の心中事件。しかし、それが噂にならなかったのは、地元の人間なら誰でも知っていることだったからなのだ。そしてそれを契機に、光介は周りの人達が心中事件について胸に秘めていた思いを知るようになる。
格付:AA

翼はいつまでも 原作:川上健一(青春アドベンチャー)

神山久志。中学2年生、野球部。意地悪な先輩と高圧的な顧問の教師に玉拾いをさせられる日々。しかし、そんなつまらない毎日に突然、風穴があいた。米軍のラジオを聴いていたときにラジオで流れてきた曲。ビートルズという聞いたことのないバンドの「プリーズ・プリーズ・ミー」。勇気をだして一歩踏み出そうよ、やりたいようにやろうぜ…いい青春だったのかどうか。けれど、目いっぱいの悔いのない青春であったことは間違いないのだ。
格付:AAA

魔の視聴率 原作:福本和也(FMアドベンチャー)

「緊急指令、緊急指令。六本木七丁目のマンション・ビラ麻布で爆破事件発生。就寝中の老夫婦が即死。死因はダイナマイトの強烈な爆風による心臓破裂……」<鮫島竜一郎>大東京テレビのプロデューサー。日本で初めて本格的なテレビアニメを手がけ一躍、脚光を浴びるが、出演者とのスキャンダルにより一年間の休職の上、関連会社へ左遷。10年間の雌伏の後に復帰し、新企画「孫悟空道中記」で返り咲きを図る。<矢田清>警視庁麻布署の捜査係の刑事で、ヴィラ麻布の爆破事件を担当。優秀な刑事だが、心の奥底に、ある私怨を抱えており、時には捜査より私情を優先して行動することがある。爆破事件の捜査は、やがて10年前のもう一つの事件へと結びついていく。そして、二人の男と、彼ら自身すら知らなかった複雑な人間関係が姿を表し始めるのだった。
格付:AA

新宿鮫・氷舞 原作:大沢在昌(青春アドベンチャー)

新宿警察署生活安全課の刑事・鮫島。エリートとして警視庁に入庁しながら、公安上層部に関するある秘密を知ったがゆえに、出世レースから外され新宿署で飼い殺しにされている男。しかしその秘密故に警察組織もまた鮫島に軽々しく手出しをすることができない。鮫島は新宿をねぐらとして、自らが信じる正義のありか、ひとりの刑事としてのあるべき姿を追い続ける。彼には上層部からの圧力は関係ない。一旦、事件に食いついたら決して離れない。そう彼は、キャリア出身の新宿署員、制度の中のはみ出し者、「新宿鮫」。
格付:C

新・夢十夜 作:二木美希子ほか(青春アドベンチャー)

青春アドベンチャーは1992年から続く長寿のラジオドラマ番組で、主に小説等の原作のある作品を1作品=15分×10回を基本として放送しています。ただし、時には全く違う形態で放送することもあり、10人の脚本家による1話完結のオリジナル脚本ドラマを、10作ひとかたまりで放送するシリーズは数多く制作されています。青春アドベンチャーにおけるこの形態の作品の第1号だったのが、今回ご紹介する「新・夢十夜」です。
格付:A

タランの白鳥 原作:神沢利子(青春アドベンチャー)

「お前さんは、どこから来なさった?」オホーツク海に浮かぶ北の島。雪吹を避けるために寄させてもらった炉端で老婆が語り始める。「何か話をしてあげよう。この村に伝わる話。オルドンの息子モコトルの物語。モコトルは神と戦い、白鳥に愛された…」
格付:AA

黄昏のベルリン 原作:連城三紀彦(アドベンチャーロード)

戦後40年を経て好景気に湧く日本。美術大学の講師・青木雄二が、年末年始のカウントダウンを過ごすために向かったホテルで待っていたのは、懇意の女子学生ではなく、エルザという見知らぬ外国人女性だった。外国人に間違えられる容姿を持った日本人の男と、日本人と遜色ない日本語を話すドイツ女との出会い。女は男に謎めいた言葉を伝える。「私はあなたを必要としている」「貴方の描いた『ひなげし』という絵に描かれている女性とそっくりの女性が描かれている絵を知っている」やがて男の前に現れ始めるネオナチの影。ふたりの出逢いは一体、何の始まりなのか。
格付:B

スペース・マシン 原作:クリストファー・プリースト(青春アドベンチャー)

1893年、イギリスはヨークシャー。自動車運転用のゴーグルのセールスマンをしていたエドワード・ターンブルは、アメリア・フィッツギボンという令嬢と出合う。アメリアは大発明家であるレナルズ教授の秘書をしているという。彼女の美しさに一目ぼれし、また、彼女を通じてレナルズ教授にゴーグルを売り込めれば一儲けできると考えたエドワードは、アメリアへの接触を図る。しかし、アメリアはエドワードが思っていたよりずっとお転婆で、しかも、レナルズ教授はエドワードが想像していたよりずっととんでもないものを発明していたのだった。
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