職業

格付:A

うつ病九段 原作:仙崎学(FMシアター)

頭がぼやっとする。覚えられない。考えられない。 一体どうなっちまったんだ、俺の頭は。 小学5年のときに奨励会に入会。俺のあだ名は「天才」だった。 以来、将棋一筋。 そんな俺が将棋を打てない。 心配した妻が呼んだ精神科医の兄貴が俺の顔を一目見るなり言った。 「学…。どうしたんだ。いつからこんな状態だ。」 2017年8月。俺は本格的におかしくなっていた。
メディアミックス情報

「風の向こうへ駆け抜けろ」、NHK「土曜ドラマ」にてテレビドラマ化決定

2017年にNHK-FM青春アドベンチャーでラジオドラマ化された「風の向こうへ駆け抜けろ」が、同じNHKの木曜ドラマ枠にてテレビドラマ化されることが発表されました。 放送日は2021年12月18日(前編)と25日(後編)で、それぞれ21時~...
格付:B

ウィッグ取ったらただの人 作:伊勢直弘(青春アドベンチャー)

「でもシュンキ君、ホントすごいよなあ」 なによ… 「目力強くて、細マッチョ。で、顔も声もアクションもキャラに寄せてて、なおかつあの青のロン毛が似合うって!」 やっぱりそれか… 「マジで奇跡の再現度!!」 そこじゃねえよ…お前と違って俺はちゃんと演技してんだから演技褒めろよ… このままじゃ俺はいつまでたっても「2.5次元の人」。ちゃんとした俳優として認めてもらえない。 俺にとって2.5次元はもはや足枷だ。 なんとかしないと。
格付:B

カウント2.9! 作:虎本剛(FMシアター)

今日も謝ってばかりだった。 上司は「顧客の問題を解決するのがコールセンターの仕事だ」というけれど、私にとっての仕事は謝ることでしかない。 毎日、ストレスで押しつぶされそうだ。 そんな私を見かねて、大学で同じゼミだった南陽介が声を掛けてきた。 「俺、今スポーツ新聞の記者やっててチケットが1枚余っているんだけど、明日一緒にスカッとしない?」 チケットって何?プロ野球?ちがうの? 聖地・蔵前ホールってどこ? 「プ女子」って一体?
格付:B

北の道化師たち 原作:高橋揆一郎(ふたりの部屋)

昭和44年、日本は好景気湧いているのに、石炭会社だけは冴えない。 しかもその冴えない会社の中でも万年事務所員の私は一層、冴えない境遇だ。 でも仕事が終われば別だ。 漫画を描いていると違う人生が見えてくる気がする。 漫画のためならば仕事ではだせない行動力だって発揮できる。 たしかに40の手習いだ。 笑うなら笑え。 でも何とか漫画家で生計を立てられないものだろうか。
格付:B

僕たちはもう帰りたい 原作:さわぐちけいすけ(青春アドベンチャー)

仕事がつらい。もう帰りたい… そんなある日、帰り道で見かけたスナック。 その名は「もう帰りたい」。 なんだこの名前は? でも気になる。 少し寄ってみるか。
格付:AA

北海タイムス物語 原作:増田俊也(青春アドベンチャー)

逆境とは!? 「早稲田大学教育学部卒業・野々村巡洋(ののむら・じゅんよう)入りますっ!!」 「整理部だっ!!」 逆境とは - 思うようにならない境遇や不運な境遇のことをいう!! 「そっそれは… 決定ですか!?」 「大手マスコミに落ち続け、記事の見出しすらまともにつけることができない。そんな若造を記者にすることは無駄だという圧力がかかってな…社会部には君の同期の浦ユリ子君が配属される。」 「なぜ…浦さんに…」 「彼女は力があるからな。力がある人間にしか私は興味はない!!」 「わっ私は新入社員ですよっ それも社会部記者になるためだけに北海道までやってきたのに…」 「ふだんの問題意識がないことが意欲の差にも現れる。なまはんかな職業意識なら記者になんかならないほうがましだ!!」 「部長!!」 「くどいっ」 これだ これが逆境だ!! (参考:島本和彦「逆境ナイン」)
格付:AA

蒼のファンファーレ 原作:古内一絵(青春アドベンチャー)

報知杯フィリーズレビュー、そして桜花賞での激闘から1年。 鈴田競馬所属の女性騎手・芦原瑞穂はくすぶっていた。 勝てない。 中央競馬のGⅠに挑戦した瑞穂とフィッシアイズのペアなのに、場末の鈴田競馬ですら満足に勝つことができなくなっていた。 原因はフィッシュアイズではなく瑞穂にある。 なんで自分はこんな場末の地方競馬にいるのか。 なんでその場末でさえ勝てないのか。 騎手を続けていく意味すら見失いかけていた瑞穂に、突然のチャンスが訪れる。 中央競馬にすらめったにいない超良血馬ティエレン。 この馬体500kgを超える勇壮な牡馬がなぜか鈴田に、それも「藻屑の漂流先」と称される瑞穂所属の緑川厩舎にやってきたのだ。
格付:AA

ミラーボール 作:中澤香織(FMシアター)

どうやら私はとんでもないブラック企業に転職してしまったみたい。 正確には企業ですらないのだけど。 従業員が自分を含めて3人しかいないのは仕方がない。 実はこの靴下ブランド“リノ・ブロードリ”はあくまでデザイナーである莉乃さんの個人事業だった。 つまり、営業や事務を一手に切り回している若葉さんでさえ立場はフリーのバイト。 まして雑用係の私なんか… キラキラしたオリジナルの靴下を見て、ここでなら自分も輝けると思って飛び込んでみたけど。 やっぱり私はキラキラ輝くミラーボールに憧れて、そのまわりを飛びまわる虫にすぎないのかもしれない。
格付:AA

風の向こうへ駆け抜けろ 原作:古内一絵(青春アドベンチャー)

「初めっから勝ち組は決まっているんだよ…」 淡々とした口調で先生が吐く言葉は、あるいは真実なのかもしれない。 「競馬の名門に生まれて技術もある。そんなやつには地方競馬出の雑草なんて、とても太刀打ちなんかできない。」 でも、でも…悔しい! そう、私の中にある思いもまた真実だ。 「先生、教えてください。私、勝ちたいんです。」
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