【番外編!】なんと渡辺いっけいさんよりメッセージを頂きました~青春アドベンチャー30周年466作品アンケート~

アンケート(全作品)

【青春アドベンチャー全作品アンケート・番外編】~渡辺いっけいさんよりメッセージを頂きました!~

261名の方のご協力により実現できた青春アドベンチャー全作品(466作品)アンケートですが、折角ですのでNHK以外にも何人かの出演者の方にもお送りし、可能であれば、という前提でコメントをお願いしておりました。
ほんの一言でも頂ければいいなあと思っていたのですが、なんと出演者編第1位の渡辺いっけいさんからラジオドラマへの思いのこもった丁寧なコメント頂いてしまいました。
内容面でも当時の空気感がわかる貴重なものですが、それ以上に渡辺さんのお仕事に対する誠実なお人柄がわかりとても嬉しくなります。
何はともあれご覧ください。

※ 私の名前を伏字にした以外は一言一句、渡辺さんから頂いたそのままですが、読みやすくするため一文ごとに改行しています。またリンクはブログ主が貼っています。

ラジオドラマ出演の経緯→「悲しみの時計少女」の思い出

当時NHKラジオドラマのディレクターをしていた川口泰典という方が(恐らく)舞台好きで、インディーズの舞台俳優をよく起用されてました。
その川口さんに呼ばれ僕はラジオドラマを初めて体験したのです。
最初は谷山浩子さんの「電報配達人がやってくる」。緊張もあり自分がどんな声を出したのか全く憶えておりません。
とにかく川口さんが粘り強く指導してくれ何度も録り直しをしていただきました。
だからお相手の谷山浩子さんには大変なご迷惑をおかけしたのですが、谷山さんは僕が謝る度に「いえいえ謝らないでください!私も慣れておりません」と仰ってた気がします。
二度目に呼んでいただいた「悲しみの時計少女」の時には少しだけ慣れたせいか、記憶もややハッキリしています。
前田悠衣さんの「いま!」という時計の声や「魚男」というキャラクターの面白さ。
物語の終盤、谷山さんとマイクを挟んで交わした少し切ないセリフのやり取りなどなど。
決して明るくはないのに透明感のある不思議な世界観、唯一無二の谷山ワールドを谷山さんご自身と共につくる事が出来たのは返す返すも貴重で素敵な体験でした。

「北壁の死闘」の思い出

「アイガー北壁」という言葉をどう発音するかで出演者の意見が分かれたのをハッキリと覚えています。
最初の「ア」を高く「イガーホクヘキ」と読むか「アイガー」を平板で「アイガーホクヘキ」と読むか。
最終的にはディレクターの川口さんが「イガーホクヘキ」に決めたと記憶しています。
正直、僕は平板派でした。でも放送を聞くとこの発音の方が印象に残るというか、北壁の厳しさが伝わる気がして良かったと感じました。
吉田紀之(現・ヨシダ朝)氏が「滑落していく断末魔」を表現する為「叫びながら素早くマイクから遠ざかる」という難題を強いられ、何度も何度も挑戦する様を皆んなで笑いをこらえて見守ったのも、懐かしい思い出です。

ラジオドラマ全般についての思い出

じんのひろあき氏が書かれた(もしくはアレンジした)作品にもよく参加させていただきましたが、彼の現場での飄々とした居様がとても印象に残っています。
とにかく明るく楽しく仕事をされる方で「自分には真似出来ないなぁ」と思ったものです。
青春アドベンチャー「サンタクロースが歌ってくれた」は劇団キャラメルボックスのお芝居が原作でした。
劇団代表の成井さんをはじめ劇団員の方たちが数多く出演されてました。
その中に若かりし上川隆也君もいました。
収録後皆んなで飲みに行った居酒屋のお座敷で一人足を崩さずに正座し続けていた若手劇団員の上川君を、とても印象深く憶えています。

リスナーさんへのメッセージ

大阪芸大時代、警備保障のバイト先で初対面の先輩に「あんたは声がいい。ラジオに向いてる。FM向きやわ」と言われた事がありました。
FM向きってどういう事だろう?と思いながら素直に嬉しかったのを憶えています。
そんな事を言ってくれる人間は大学にはいませんでしたから。
川口さんに声をかけてもらい幾度となく参加させてもらった「青春アドベンチャー」は、只々大汗をかき舞台上を動きまわっていた自分にとって別の空間というか、違う自分になれる場所でした。
役者としての自分の幅を広げてくれたのはテレビではなく、ラジオです。青春アドベンチャーです。
今回こんな個人的な胸の内をお伝えする場を持たせていただいた事に感謝いたします。
○○さん、本当に有難うございました。
リスナーの皆さん、またラジオでお会い致しましょう。

この回答を一文一文考えながら渡辺さんが書いて頂いたという事実だけで私は胸がいっぱいになります。
10年間ブログを続けてきて、また今回アンケートをやってみて本当に良かったと思っていますが、よく考えると私に対してというよりリスナーのみなさまに思いを伝えたかったのだと思います。
わたしもこのような形でみなさまに渡辺さんの思いを伝えられてとても感謝しております。
渡辺さん、アンケートにご協力をいただいた皆様、ありがとうございました。

【2022年実施・青春アドベンチャー全作品アンケート】


■アンケート企画の結果
各年ごとアンケートの結果一覧はこちらから、全作品アンケートの結果一覧はこちらからご覧ください。


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