【最終結果2】得票数トップ20の作品~青春アドベンチャー30周年466作品アンケート~

アンケート(全作品)

【青春アドベンチャー全作品アンケート結果2】~作品編その②:得票数トップ20(10票~8票)~

2022年3月~10月に実施した青春アドベンチャー全作品アンケートで、得票数が12位から15位までの作品とその作品へのコメント、そしてその作品に投票した人が他にどの作品に投票しているかは以下のとおりです。
同得票数の作品は放送された時期が早いものを先に並べています。

(注意)コメントには一部ネタバレ要素があることにご留意下さい。

第12位(10票・2作品)

おしまいの日(1993年)
~三津子は優しい夫のハルさんを家で待っている。毎日待っている。~

  • 原作:新井素子
  • 脚色:内田史子
  • 演出:岩崎健
  • 主演:谷山浩子

第1位の「悲しみの時計少女」と同じ谷山浩子さんの主演作品だが、本作品は出演と主題歌のみで原作は新井素子さん。
それにしても、なんだろう、この谷山浩子さんの声のかわいらしさ、そしてうすら寒さは。
不思議なことは何も起こっていない(ハズ)なのに十分ホラー。
やはり人の心が一番怖い。

■リスナーの感想■

  • 遭遇した瞬間に主題歌に掴まれ、主人公の語りがもつえもいわれぬ雰囲気もあって全部聞いていました。後に歌詞から推測した曲名に賭けて谷山浩子さんのアルバムを買い、まさにその曲が流れてきた時の高揚は忘れません。原作も放送が終わってから読みました。
    ラジオという音声の媒体が非常にハマった作品だと思います。素晴らしかったです。 (直)
  • 谷山浩子さんと清水ミチコさんの組み合わせが新鮮でした。 (ondrew_ondrew)
  • ちょっとずつこわれてゆく主婦がいびつで記憶に残っています。 (すみす)
  • 谷山浩子さんと清水ミチコさんの共演。狂気。 (みんみん)
  • これは怖かった。主題歌を歌っているシンガーが主演をしていて、ラストに主題歌がかかるの。実はその歌自体は視点人物は少年で恋を知ってしまったがために、昔のような自由な存在ではなくなってしまったというテーマでそれ単体で名曲だったんだけども。旦那が激務の裏で妻が心のバランスを失っていく様子がその内面から描かれるというド傑作。これも原作に誘導されて読みました。黒塗り表現が怖いのよ! (タカアキラ)
  • ハラハラドキドキしながら展開が気になってラジオの時間になったらオーディオの前に待機していたなぁと。 (とーか)
  • 「はるさんは、今日も帰ってこない」谷山さんの声が蘇ります。 (Genesis)
  • 谷山浩子さんの柔らかい感じの声と物語の構成が好きな作品です。新井素子さんの本を読むきっかけになりました。 (タジ)
  • 谷山浩子さんのヒロインの声がハマってた記憶。記憶に残る作品でした……。 (匿名希望)

■投票者が他に投票している作品■

オリガ・モリソヴナの反語法(2016年)
~ソビエト学校のダンス教師、オリガ・モリソヴナの罵詈雑言。それは彼女の生きた証だった。~

  • 原作:米原万里
  • 脚色:丸尾聡
  • 演出:真銅健嗣
  • 主演:西山水木

小学生女子の噂話という異常につまらない導入部から、中年女性の思い出探しという地味な展開を経て、明かされる真実はとても陰惨という3重苦の作品。
それなのに聴取後に残るこの清々しい感動は何なのだろう。
なお、本作品に投票した方の他の作品への投票状況を見ると、何となく第2次世界大戦や冷戦に絡む作品が多いようなそうでもないような…

■リスナーの感想■

  • 話の展開に引き込まれた記憶があります。 (porco@蝦夷の住人)
  • 今のところ一番好きな作品です。
    聞いていてつらい場面などもあったのですが、オリガを始めとした登場人物の逞しさと優しさに人生への希望を感じました。
    この作品を聴いて以来、今でもテレビドラマや映画などで銀粉蝶さんを見ると、「あっ、オリガ・モリソヴナだ」とうれしくなります。 (スプリングリバーボン)
  • あまりに残酷で辛い気持ちになったことも多々ありましたが、とにかく魂が震えた作品でした。大人になった今もう一度聴きたいと強く思います。 (匿名希望)
  • ソビエトの暗い時代のお話なんだけど、その中たくましく生きたオリガ先生のお話。人として扱われない中、オリガ先生がオリガではなくとも、それでも生きることの大切さを感じました。全部聞き終わったら胸を張って青空の下を歩いてる気分になりました。 (しいなゆうき)
  • 戦争の薄暗さと、現代の満たされなさと、オリガ先生のかっこよさが絶妙でした。女性が多くて、どなたもかっこいい。 (ちい)
  • 原作のファンですが、面白さを損ねることなく、よくまとまっていたと思います。歴史に翻弄された女性たちの過酷な人生を描きながら、どこかからりと明るい、魅力的な作品でした。 (かまくらっこ)

■投票者が他に投票している作品■

第14位(9票)

毒見師イレーナ(2018年)
~この生を生き抜く。それが独裁者の毒見役となることでしか果たせないとしても。~

  • 原作:マリア・V・スナイダー
  • 脚色:荒木敏子
  • 演出:真銅健嗣
  • 主演:内堀律子

近年、女性が主人公の作品は多いが本作品のイレーナの自立した感じは欧米の作家ならではと感じる。
この役に日本の女性声優でよく聞かれるコケティッシュさとは無縁の声を持つ内堀悦子さんをキャストしたのも意図的なのだろう。
やはり時代はゆっくりだけど確実に動いている。

■リスナーの感想■

  • 死刑囚だったイレーナが、力や仲間を得て生き抜いていき、自身の中の弱さに立ち向かえるようになる過程が素晴らしい作品だと思いました。
    サブキャラではアンブローズ最高司令官が特に大好きです。世を変えるために女として生きるのを辞め、男として生きてきた彼の、最後の覚醒の場面が1番凛々しくて素敵です。中性的で難しいであろう役どころに高戸靖広さんを起用されたことを、心から感謝しています。
    青春アドベンチャーを聞いたのをきっかけに、イレーナシリーズを全巻集めて一気に読んだくらい好きな作品です。 (菜採)
  • 私にとって初めて聴いたラジオドラマです。
    ハラハラしながら聴いていました。 (うさ吉)
  • 世界観とキャストの魅力がマッチしており良かったです。 (L.Ayumi)
  • 毒見師という興味をそそる仕事
    物語の風景がまるで見ているかのように想像できる
    イレーナの真っ直ぐで媚びないところ
    冒頭に流れて笛の音
    好きです (おかぴ)
  • 世界がどんどんと広がっていく聴きごたえのある作品でした。続編はないのかな。松田洋治さんは若いころのイメージしかありませんでしたが、恰好がよかったですね。なんだか嬉しく思われる感じでした。 (ぱぱなっしー)

■投票者が他に投票している作品■

第15位(8票・6作品)

オズ(OZ)(1993年)
~世界大戦から30年、荒廃した世界を天才科学者と傭兵、ロボットが行く。目的地は理想郷“OZ”…~

  • 原作:樹なつみ
  • 脚色:前田悠衣
  • 演出:川口泰典
  • 主演:松本保典

「オズの魔法使い」をモチーフにした近未来SF。
主役級の男性2人を演じる松本保典さんと山寺宏一さんは、アニメ版の同作と同じキャスト。
多くのアニメ、洋画吹き替えから、バラエティ番組の司会やラジオパーソナリティまでマルチな活躍をする山寺さんだが青春アドベンチャーへの出演は恐らく本作品のみ。

■リスナーの感想■

  • 樹なつみ先生の作品が好きなのですが、特にキスシーンで、心つかまれました!!! (はるな)
  • 当時人気作品だというのは知ってましたが、後半爆発音が多くてどこで何をしてるのかわからなかったので本屋に行って本を買ったという経緯があり、それ以降お気に入り作品になりました。
    ネイトが主人公を食ってしまうくらいカッコいい声だったので気になって漫画を見たら本当にカッコよくて。だいぶ後に知ったことですが、山寺宏一さんだったんですね。納得しました。 (しいなゆうき)
  • 人生で一番最初に視聴した音声作品だったので感慨深い (匿名希望)
  • 漫画が好きだったので聞きましたが、とても素敵なラジオドラマでした。 (AYU)
  • 作品と出演声優さんのファンなので (sawamot)

■投票者が他に投票している作品■

おいしいコーヒーのいれ方Ⅰ~キスまでの距離~(1997年)
~3年ぶりに再会した5歳年上のいとこは驚くほど美しく成長していた~

  • 原作:村山由佳
  • 脚色:佐藤ひろみ
  • 演出:千葉守
  • 主演:内田健介

青春アドベンチャーを代表する長編シリーズ。
途中からは原作に追いつき、新作が出るたびにラジオドラマ化されることを繰り返して10年かかって完結した。
後年の村山由佳さんの作品からは信じられないほど甘酸っぱいストーリー。

■リスナーの感想■

  • かれんの透明感のある声にドキドキしながら聴いてたのを思い出します (さとしっち)
  • 青春を感じる最高の作品だった (Pop)
  • 青春でした (匿名希望)
  • いまでも続編のドラマ化を期待しています (あらい)
  • かれーん(♥ŐωŐ♥) (alfalfa)
  • 最初はかれんのぼんやりしたところがあまり好きではありませんでしたが、勝利にとっては魅力的な女性なんだなと子供ながらに感じました。風見鶏のマスターがタイプでした。 (シーグラス)
  • ほんとは10まで全部あげたい (ondrew_ondrew)

■投票者が他に投票している作品■

アクアリウムの夜(2002年)
~親友高橋と幼馴染涼子との青春の日々はあの日、あの見世物小屋に入ったときに終わりを告げた~

  • 原作:稲生平太郎
  • 脚色:今井雅子
  • 演出:千葉守
  • 主演:松田洋治

「おしまいの日」と並んでちゃんと怖い数少ない青春アドベンチャー作品。
青春ものの雰囲気から始まり後味の悪いラストに至るまで終始一貫ホラーとして組み立てられている点では唯一の作品かも。
なにより、例の一言がリスナーの度肝を抜いたと思われる。

■リスナーの感想■

  • 数少ないホラーもの。この作品級のホラーがその後出てこないです。ラジオの効果をうまく使っていて、当時放送時間が22:45〜というのもあり、ヘッドホンつけて一人で聞いていて本当に怖かったです。 (タジ)
  • 閉塞感が半端ないホラーなのにすごく青春を感じる (粗茶)
  • ただただ面白い。何度も聞いているのに聞くたびにゾッとする。ホラーとラジオドラマの相性の良さは、これと田中芳樹氏の「夏の魔術」などが非常に顕著に表れていると思う。(夏の魔術は残念ながら考慮の末に落選となりましたが・・・) (零観)
  • この作品に関しては、とにかく不穏な空気感がぞくっと来て、尚且つ後味の悪いラストに、聞き終わった後しばらく放心状態になったのが印象的。情報が限られてるからこそ、不気味さが際立ってました (よるよる)

■投票者が他に投票している作品■

家守綺譚(2005年)
~死んだ親友やこの世のものならざる怪異たちと過ごす家守作家の穏やかな日常~

  • 原作:梨木香歩
  • 脚色:丸山智子
  • 演出:木村明広、藤井靖
  • 主演:高橋和也

日本の風土にマジックリアリズムを持ちこんだ、青春アドベンチャーを代表するファンタジー。
過激なことは起きないが余韻が心地よい。
青春アドベンチャー30年を三分割すると作品数の面で最も低調だった中期の10年を支えた名優、高橋和也さんと今井朋彦さんの共演作。

■リスナーの感想■

  • 古き良き日本の少し不思議な日常を完璧にラジオドラマで再現していた。
    日々の苦労を重ね、少し人間的に脆さもある綿貫役の高橋和也さんもぴったりだったと思う。
    大きな事件が起きるわけでも怖い話があるわけでもない、そんな作品なので一日の終りに聴くのがとても心地よかった。 (akaname)
  • 当時主流だったMDに毎回録音して、何度も聴いていました。特にダリアの君と、水底のシーンが大好きでした。 (as)
  • 毎日、淡々とずっと聞いてられるくらいの耳に心地よい空気感でした。 (Mossarimo)
  • 原作が好きなのですが、ラジオドラマもよかったです。映像で見るよりも、心でいろいろ思い描くことができました。心躍る冒険作が「青春アドベンチャー」の醍醐味だと思いますが、たまにはこういう静かな物語もいいなと思いました。 (かまくらっこ)
  • 静かな中に凄く引き込まれる、不思議なお話で、青アドで聴いたあとに原作も読みました。私はとにかくこの作品のbgm?音が好きでした。当時夕方に聴くのは少し怖かったのですが、冷たい空気の中にいるような、雰囲気のある作品に思います。主人公を担当された高橋和也さんの声が心地よく、そしてお隣のおかみさんの方の演技がとても好きです。
    聴いたあと、なんだか寂しいような悲しくなるような気持ちになります。元気を出す!という感じではないですが凄く面白いのでお気に入りの作品です。 (たべたらすいま)

■投票者が他に投票している作品■

ニコルの塔(2015年)
~レメディオス・バロの絵画世界をモチーフにしたシュールな異世界ファンタジー?~

  • 原作:小森香折
  • 演出:木村明広
  • 脚色:大河内聡
  • 主演:能登麻美子

微かな違和感を基に主人公ニコルが世界の謎を解いていく前半と、舞台が一転する終盤の落差が激しく、人を選ぶ作品かもしれない。
8票も投票があったがコメントが少なめなのは残念。

■リスナーの感想■

  • 能登かわいいよ能登 (いずみ)
  • 序盤の絵画をモチーフにした不気味でファンタジックな雰囲気も好きでしたが、何と言っても最後の大どんでん返しが面白かったです。 (匿名希望)
  • 少し不思議な世界観のお話でよく覚えています。
    西洋風の修道院のお話かと思ったら、まさかの展開…
    シダ猫のサルヴァドールが大好きです。 (菜採)

■投票者が他に投票している作品■

火喰鳥 羽州ぼろ鳶組(2018年)
~命を一義と考える火消こそわが新庄藩が迎えたかった火消だ。お主が行かねば誰が人を救う、火喰鳥!~

  • 原作:今村翔吾
  • 脚色:丸尾聡
  • 演出:真銅健嗣
  • 主演:筧利夫

今村翔吾さんが作家人生を掛けて書いた原作小説を、迫力ある音響効果と魅力的なキャストでオーディオドラマ化。
ぼろ鳶組メンバーだけではなく主要登場人物全員(深雪や折下左門、北条六右衛門や大音勘九郎まで)にそれぞれ見せ場があるシナリオも素晴らしい。
この第1作だけでも起承転結のきちんとした完成品だが、続編の評価も高く票が割れてしまったためこの順位となった。

■リスナーの感想■

  • 火消の醍醐味と登場人物が多彩で楽しく聞くことができました。勘定小町みゆきのファンになりました。 (abeba)
  • ぼろ鳶組との出会い。強烈なものになりました (ぞんめ)
  • ブッチギリ一位の作品です!
    青春アドベンチャーを何作も聞きましたが、こんなに泣いたのはおそらく本作だけかと!
    実写で再現するのが難しそうな本作こそ、ラジオドラマという媒体で発表した意味のある作品かと思います!
    時代劇でありながら、実は王道少年漫画のような展開も、「こういうので良いんだよ!」と手を叩きながら聞いてしまいました!
    「人は変われる何度でもやり直すことができる!」のセリフの通り、主人公松永源吾だけでなく登場人物達皆の再生の物語でもある作品のタイトルが「火喰い鳥」というのは、よく考えられた題名だと思いました!
    キャストの皆さんもハマり役!
    終盤、折下左門、妻深雪とは、実は昔火事場でであっていた事が明かされる件では、皆さんのお芝居に泣かされてしまいました!
    最初はどこか頼りなく、軽い調子であった新之助が、犬を助けに燃え盛る土蔵へ踏み込むシーンでの、小山たかしさんのお芝居にも鳥肌が立ちました!
    もう書ききれん!
    死ぬほど好きな作品です!
    襲鳳までぜひラジオドラマ化していただきたい!! (ハナマヨ)
  • 毎回、火事の現場の臨場感に圧倒されます。だんだん仲間が増えていく過程RPGみたいで面白かったので、第1作目を選びました。 (ちい)
  • 10年代1位かつ歴史もの1位として選出。火消なのにおじさんの心に火をともしてくれた熱さに1票。筧利夫さん始め出演者の声が個性的でキャラクターにあっているのも素晴らしい。 (Hirokazu)
  • 火消しが今と全然違う方法で行われてたのも興味深いけど、なにより登場人物たちが個性的。シリーズ作品で放たれる源吾の啖呵が毎回しびれる。源吾の啖呵を聞くと何故かガッツポーズをしてしまいます(笑) (しいなゆうき)

■投票者が他に投票している作品■

【2022年実施・青春アドベンチャー全作品アンケート】


■アンケート企画の結果
各年ごとアンケートの結果一覧はこちらから、全作品アンケートの結果一覧はこちらからご覧ください。


コメント

タイトルとURLをコピーしました