幻想郵便局 原作:堀川アサコ(青春アドベンチャー)

格付:B
  • 作品 : 幻想郵便局
  • 番組 : 青春アドベンチャー
  • 格付 : B
  • 分類 : 幻想(日本/ライト)
  • 初出 : 2012年8月27日~9月7日
  • 回数 : 全10回(各回15分)
  • 原作 : 堀川アサコ
  • 脚色 : さわだみきお
  • 演出 : 佐々木正之
  • 主演 : 朝倉あき

短大を卒業したばかりの安倍アズサはアルバイトとして登天(とうてん)郵便局に採用される。
しかしこの郵便局、何かがおかしい。
なぜか山の頂上にあるし、すぐそばに広大なお花畑があるし、働いている職員もやってくる客もおかしな人ばかり。
実はこの郵便局はこの世とあの世の境目にあり、あの世へ手紙を送ることができる郵便局だったのだ。
アズサは「探し物をみつける」という微妙な特技を見込まれてこの不思議な郵便局に雇われたのだが、次々と不思議なことに巻き込まれていく…



本ラジオドラマ「幻想郵便局」は私があまり得意ではない幻想系(日常ファンタジー系)の作品です。

主観で評価つけてます

このジャンル、幽霊などが出てきた段階で冷めてしまうことが多く、何を聞いても「それがどうした」的な気持ちになってしまうのです。
ファンの皆様、本当にすみません。
本ブログは、評価になるべくメリハリをつける、完全に自分の趣味だけで評価する、という方針でやっているので、実は前半を聞いた段階では、「評価”C”だなあ」と思っていたのですが、後半に物語が動いて淡々とした日常の物語で終わらなかったことと、主演の霧ヶ峰…じゃなかった朝倉あきさんが好印象だったことから、”B”としました。

近年の青春アドベンチャー切ってのミューズ

朝倉さん、特に「上手い!」という感じではないのですが、元気があるからか、好感の持てる演技です。
朝倉さんへの好感度が高いのはどうも私だけではないようで、本作品の前に「放課後はミステリーとともに」、本作品の後に「放課後はミステリーとともに『探偵部への挑戦状』」、「ニコイナ食堂」、「風の向こうへ駆け抜けろ」、「蒼のファンファーレ」と、青春アドベンチャーだけでも主演ばかり6作品に朝倉さんは抜擢されています。
朝倉さんは、番組と番組ファンに近年最も愛された女優さんといっても良いと思います。

杉本有美さんも好印象

また、真理子役の杉本有美さんも好印象です。
モデル出身の方のようですが、声だけでも十分に引き込まれる演技ですし、2013年に放送された「93番目のキミ」のヒロインのトナさん役も好印象でした。
でも、本作品中の「あの」シーン(エッチなシーンじゃないですよ)の声もご自分で演じられたのでしょうか?

ファンタジーノベル大賞について

原作の堀川アサコさんは「日本ファンタジーノベル大賞」出身の作家さんとのこと。
この賞、「ファンタジー小説」という曖昧なジャンルをテーマとするだけあって、第1回に「後宮小説」(酒見賢一さん)というエッチなようで全くエッチでない小説が受賞したのをかわきりに、第2回は後に「リング」でなぜかホラー小説で大ヒットを飛ばす鈴木公司さん、第3回は「バルタザールの遍歴」でやたらと難解で気取ったファンタジーっぽくない内容・文体(褒めています)の佐藤亜紀さんが受賞。

注目するのはいかがでしょうか

その後も少数の人気作家と大多数のマニアックな作家、傾向の異なる様々な奇妙な作品をごちゃまぜに輩出してきた奇妙な文学賞です。
青春アドベンチャーの原作にもこの賞の出身者が多数取り上げられており、堀川さんご自身も2015年に「予言村の転校生」が再度取り上げられることになります。
もしこの賞の受賞者の本を読まれたことがないのであれば注目されてみてはいかがでしょうか?
読後感の責任は持てませんが。


【30周年記念全作品アンケート】
2022年に当ブログが独自に実施した青春アドベンチャー30周年記念・全466作品アンケートの出演者編において、本作品に出演している朝倉あきさんが12票を獲得し3位になりました。
リスナーの感想等の詳細はこちらをご覧ください。


コメント

タイトルとURLをコピーしました