格付:A

格付:A

蒲生邸事件 原作:宮部みゆき(青春アドベンチャー)

浪人が決まった尾崎孝史は、予備校を受験するために訪れた東京のホテルで、古い洋館と男性が写っている写真が飾られていることに気がつく。ホテルのフロント係によれば、その洋館はホテルが建設される前にこの地にあった建物であり、男性はその洋館の持ち主であった蒲生陸軍大将であるという。そして、今でもこのホテルには蒲生大将の幽霊が出るとのことであった。不安を感じながらもこのホテルに泊まった孝史だが、その夜、ホテルで火災が発生する。孝史は平井という不気味な男に助けられ火災現場から脱出することに成功したが、気がつくと平井と自分が、すでになくなってるはずの蒲生邸にいることに気がつく。そう、「ニ・二六事件」の起こった昭和11年2月の東京へとタイムトラベルしてしまったのだ。
格付:A

超能力はワインの香り 原作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

旭ヶ丘西高校1年の赤坂紫(あかさか・ゆかり)はアルコールで酔っぱらうと超能力を発揮するという、不謹慎で、法律違反で、教育上好ましくなく、ファジーで、掟破りで、行き当たりばったりな超能力者だ。「少年タイタニック」という常識を疑うネーミングの漫画雑誌で漫画原作を書いている父親と、ふたりで明るい父子家庭を築いている。紫自身は超能力などには全く興味がなく、普通の学園生活を送って、普通に恋をして、普通にお嫁さんにいくことが目標だ。しかし、そんな紫の周りはどこかおかしい人ばかり。「超能力戦士・アボガドロマン」、「明朗少年温泉漫画・流し場さんちゃん」、「ゲートボールにかける虹」などという珍妙な漫画ばかりをつくっている父親、その父親と昼間から酒ばかり飲んでいる担当編集者の滑川、ところ構わず短歌で自分の気持ちを歌いだす母親(両親の離婚による生別)、エリート新聞記者のはずなのに超能力戦士・アボガドロマンを愛読する隆一郎、物理や化学に妙なプライドを持つ物理部員や化学者たち…当然、紫のまわりでは、次々とおかしな事件が起こってしまうのだ。
格付:A

ゴー・ゴー!チキンズ パート2 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

前作の最後で何とかメジャーへの第一歩を歩み始めたはずのロックバンド・チキンズ。目標はこのままの勢いで東京ドーム公演!ヨーロッパツアー!!凱旋帰国!!!しかし、現実はそんなに甘いものではなかった。人気は再び下火になり今日は奥多摩の遊園地で営業である。このままでいけない!そうだ、ツインボーカルにしよう!チキンズの迷走の日々が再び始まる。
格付:A

魔術師 原作:江戸川乱歩(青春アドベンチャー)

休暇中の名探偵・明智小五郎は、信州で資産家の令嬢・妙子と出逢い好意を持つ。所詮、身分違いの恋と諦めていた明智であったが、警視庁の浪越警部から至急帰京を促す連絡が入り、その中で妙子の名前が出てきたことに驚く。浪越警部によれば東京の大資産家福田氏のもとに、差出人不明の犯行予告ともとれる不気味なメッセージが届けられていること。そして、明智へ対処を依頼することを提案したのが福田氏の姪である妙子であるという。明智は勇んで東京へ向かう。しかしこれが「魔術師」と呼ばれる男による、陰惨な復讐劇のはじまりであった。
格付:A

屋上デモクラシー 作:高羽彩(青春アドベンチャー)

原田ヒデオは中学2年生。信条は「静かに、大人しく、波風たてない傍観者であれ」。そんな彼にとって、教室の人間関係の息苦しさから逃れられる屋上は大切な場所だった。しかし、隣の中学で起きた屋上からの転落事故が原因で、彼の通う中学校の屋上も閉鎖されることになってしまう。矢も楯もたまらず屋上に駆け出すヒデオ。そこには、同じように屋上閉鎖に反対する田端ヤスナリと木村マノが、金属バットで屋上の南京錠を破壊する姿があった。とっさに屋上には来たものの、特にこれといって何かをしたいと思ってはいなかったヒデオ。しかし、美少女マノの気を引くために曖昧な態度を取っているうちに「屋上閉鎖反対運動」に巻き込まれてしまう…
格付:A

谷山浩子の”悲しみの時計少女” (サウンド夢工房)

浩子は、常に正確な時刻がわからないと不安で、寝るときでさえ時計を外さない時計中毒患者。彼から別れ話を切り出され、彼の新しい彼女に会わせて欲しいとごねたあげく、思い出の喫茶店でふたりを待ち構えている。そこに浩子の彼を名乗る男が現れたが、彼は浩子の知っている彼とは全く違う、ハンサムだが魚の目をした「魚男」(さかなおとこ)だった。魚男に困惑する浩子だが、やがて現れた彼の新しい彼女をみて一層驚く。彼女は顔が時計の文字盤(ちなみにインデックスはローマ数字。ただし針はない。)の「時計少女」だったのだ。しかし、時計少女と話しているうちに彼女の家であるという「時計屋敷」に興味を持ち、なぜか鎌倉にあるという時計屋敷を尋ねることになった…
格付:A

レディ・パイレーツ 原作:セリア・リーズ(青春アドベンチャー)

18世紀のイギリスで裕福な貿易商の娘として生まれたナンシー。しかし父親が死に、父親の所有していたジャマイカのサトウキビ農園へ移り住んだときからナンシーの運命は変転を始める。事件に巻き込まれたナンシーはジャマイカからも追われ、農園の奴隷の娘ミネルバとともに海賊船に乗り込むことになったのだ。女ながら海賊船の一員として認められ、自分の居場所を見つけることができたナンシーとミネルバ。しかし、海軍に入って敵対関係となってしまった初恋の人ウイリアムとはもう会うことは出来ない。また、謎の男バルトロメは執拗にナンシーを追い続ける。ナンシー達に如何なる運命が待ち構えているのか。
格付:A

終末のフール 原作:伊坂幸太郎(青春アドベンチャー)

「8年後に地球に小惑星が激突し人類は滅亡する」アメリカ大統領による衝撃の発表から5年。発表直後の大混乱を経て、人々は徐々に落ち着きをとり戻しつつあった。人類滅亡まであと3年。この物語は、仙台市近郊に住む8組の人々を通して、避けられない現実を前に彼らが選んだ最後の時間の迎え方を描く連作短編である。
格付:A

青の時間 原作:薄井ゆうじ(青春アドベンチャー)

自由の女神像を消すなど、あまりにも大胆かつ大掛かりなマジックで世界的な名声を有するマジシャン「ブルー」。今回の仕事はブルーを日本に呼ぶことだが、フリーの興行師である主人公にも上手くいく自信が全くない。というのもブルーの正体は誰も知らないのだ。しかし、途方にくれている主人公の下になぜかブルー側から招待状が届く。ブルーの正体は誰なのか。ブルーはなぜ主人公に特別な好意を見せるのか。ブルーが富士山麓で行うという10万人を消滅させるマジックの目的は何なのか。
格付:A

放課後はミステリーとともに 原作:東川篤哉(青春アドベンチャー)

私立鯉ヶ窪学園高等部2年の霧ヶ峰涼は、カープファンでミステリーマニアの探偵部(未公認)副部長である。本作は、「学校行事のビデオ」や「校庭で倒れている陸上部部長」、「体育倉庫に隠されたタバコ」など、日々の学園生活で起こる様々な謎やトリックを霧ヶ峰涼が快刀乱麻に解き明かしていく…わけではなく、実はほとんど別の人たちが解き明かしていく学園ユーモアミステリーである。
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