
蒲生邸事件 原作:宮部みゆき(青春アドベンチャー)
浪人が決まった尾崎孝史は、予備校を受験するために訪れた東京のホテルで、古い洋館と男性が写っている写真が飾られていることに気がつく。ホテルのフロント係によれば、その洋館はホテルが建設される前にこの地にあった建物であり、男性はその洋館の持ち主であった蒲生陸軍大将であるという。そして、今でもこのホテルには蒲生大将の幽霊が出るとのことであった。不安を感じながらもこのホテルに泊まった孝史だが、その夜、ホテルで火災が発生する。孝史は平井という不気味な男に助けられ火災現場から脱出することに成功したが、気がつくと平井と自分が、すでになくなってるはずの蒲生邸にいることに気がつく。そう、「ニ・二六事件」の起こった昭和11年2月の東京へとタイムトラベルしてしまったのだ。