ふたつの剣 原作:早瀬利之(青春アドベンチャー)
大正11年、森寅雄は7歳で伯父の野間清治に引き取られた。
清治は東京で出版社を経営する大実業家であり、野間道場を主催する剣道家でもあった。
寅雄は、野間家の厳しい躾のもとで天性の素質が開花し、剣道の達人と認められるようになる。
しかし、やがて寅雄は「たとえ一片の木の葉であろうとも自分の意思で舞う木の葉になりたい」と野間家の桎梏から逃れる決心をし、アメリカへと旅立つ。
この物語は戦前・戦中・戦後の54年間を、日本とアメリカ、剣道とフェンシングの間で生き抜いた、現代の剣豪の物語である。