幻想(その他)

格付:A

狩人たち 原作:薄井ゆうじ(青春アドベンチャー)

「1990年代の5月の日本」の設定で環境が管理された実験都市ドームシティ・タヒチ。そこは、物流パイプを除くすべてが、半透明のエアウォールで外界と完全に遮断された無菌の閉鎖空間だった。この管理社会で産まれた最初の人間である妹尾樹林(せのお・じゅりん)は、ある日、外の世界から来た黒髪の少女と、野生のマウスに出会う。この世界には存在しないはずの少女とマウスは何を意味するのか。人間はなぜこのような閉鎖都市をつくったのか。樹林と彼の仲間である若者集団「狩人」、そして外への脱出をもくろむ密売屋と謎の老人とともに、この都市の謎を探り始める。
格付:B

ニコルの塔 原作:小森香折(青春アドベンチャー)

「すべてを受け入れよ。疑問を抱くのをやめよ。考えることより従うことが、私たちの勤め…」少女ニコルは、毎日、寄宿舎から自転車に乗って塔へと向かう。塔で「地球のマント」に刺繍するため。ただ黙って、指定図どおりの図柄を刺繍するため。しかし、何かが起こり始める。刺繍の図柄の猫が語り掛けてくる。今まで見えなかった景色が見えてくる。不思議な男の子が現れる。そして何かを知っていたと思われる友人が行方不明に。ここはどこ?私は本当は誰なの?
格付:B

ネムコとポトトと白い子馬 原作:谷山浩子(サウンド夢工房)

ネムコさんは喫茶店で物を書いたり本を読んだりするのが大好き。ある日、喫茶店で紅茶を飲んでいると、砂糖の中から白い馬があらわれた。「約束の時間だよ。青い髪のポトトが待ってるよ。」白い馬の誘いに乗って紅茶の中の世界に旅立ったネムコさんだったけど…
格付:C

赤糸で縫いとじられた物語 原作:寺山修司(ふたりの部屋)

歌人であり劇作家、小説家にしての評論家でもあった寺山修司さんの大人向けの童話を原作とした作品です。寺山さんが47歳の若さで亡くなられた翌年である1984年に「ふたりの部屋」でラジオドラマ化されました。
格付:C

天体議会~プラネット・ブルー~ 原作:長野まゆみ(青春アドベンチャー)

場所がどこかも、時間がいつかも定かではない、でも、恐らく近未来の世界。少年・銅貨(どうか)と、友人の水蓮(すいれん)は自動人形(オートマタ)とも噂される美少年と出会う。ふたりは、その美少年や銅貨の兄との関わり合いの中で、淡々と、だが懸命に、この世界と向き合っていく。
格付:C

昔、火星のあった場所 原作:北野勇作(青春アドベンチャー) 

強引な方法で火星を地球化する計画は、火星の分解・消失という悲惨な結末を迎えてしまった。そして、火星のあった場所に今あるのは、地球とも火星ともつかない不思議な空間。しかもその空間は地続きで地球ともつながっているという。こんな世界で、「ぼく」は、火星を開発することを目的とする“HCO”(Human Corporation=人類共同体)に入社する。そして、ドロップアウトした社員が変化するという「鬼」や、火星開発のために作られた人工生命体である「タヌキ」、そして時間の流れが周囲と異なるという遺跡「カチカチ山」などの不可思議なものに出会う。この怪しく幻想的な世界に、どのような意味が、どのような謎が、あるというのだろう。
格付:C

五つの魔法の物語 作:島田満(カフェテラスのふたり)

あなたは魔法を使うことができますか。魔法はおとぎ話に出てくる古めかしい呪文のことではなく、サーカスの少女の赤いステッキのことでもなくて、あなたの胸に眠っている夢見る翼のことなのですから。
格付:B

シュレミールと小さな潜水艦 原作:斉藤洋(青春アドベンチャー)

私の名前はシュレミール。とある港町に住む白猫だ。普段はこの街の酒場で酔っぱらいの相手をしてやっている。頭の悪い人間達は私の言葉を理解できないが、私は人間の話していることが全て分かる。人間達によると、最近、この国は戦争を始めたらしい。そういえばこの前も軍艦がボロボロになって戻ってきた。馬鹿な話だ。しかし、ある日、桟橋に戻ってきた軍艦はちょっと奇妙な形をしていた。まるで鯨に煙突が付いたような不思議な形をした船体。色が真っ黒なのも鯨みたいだ。興味を引かれた私はちょっとこの船に飛び乗ってみた。そして思いもよらない大航海に乗り出すことになってしまった。しかし、後悔はしていない。この船、潜水艦「アルムフロッサー」は私と言葉を交わすことができる知能を持っていたし、しかもとても気持ちのいいやつだったからな。
格付:C

永遠の森・博物館惑星 原作:菅浩江(青春アドベンチャー)

地球の軌道上にある、表面積がオーストラリア大陸ほどの博物館惑星。それはあらゆる美を集めたいという人類の飽くなき欲求の象徴であり、学芸員達が日夜、様々な美術品の収集・分析に勤しんでいた。博物館惑星の統括部門に勤める学芸員である田代孝弘は、ある時、ふたつの大きなショックを受ける。ひとつは、孝弘が仕事で使うデータベースにばかり入り浸っていることに怒った妻の美和子が地球へと去ってしまったこと。もうひとつは小惑星イダルゴに、前代未聞の大発見-異星人がつくったものかも知れない千数百枚の美しい正五角形のタイル-があったこと。このふたつの出来事は、孝弘の人生に大きな影響を与える、ある事件の始まりであった。
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