燃えよ虎の子 作:藤井青銅(青春アドベンチャー)

格付:B
  • 作品 : 燃えよ虎の子
  • 番組 : 青春アドベンチャー
  • 格付 : B
  • 分類 : コント
  • 初出 : 2009年12月14日~12月18日
  • 回数 : 全5回(各回15分)
  • 作  : 藤井青銅
  • 演出 : 小島史敬
  • 主演 : 加藤夏希、ふかわりょう

この星の文明を監視するために、銀河連邦から派遣されている監視員。
彼らは毎年12月末になると、様々な動物に変装してやってきて前任の監視員と交代する。
交代に当たっては、前任の監視員から、その年にあった主な出来事のレクチャー受けるのが習わしだ。
さて、今年はウシに変装していた監視員から、来年のトラに変装する監視への引継ぎが行われる。
今年、2009年の日本は、宇宙人からはどのように見えていたのであろうか。


1年の出来事をコントで振り返る、藤井青銅さんの人気シリーズ「年忘れ年末アドベンチャー 干支シリーズ」の一作です。
藤井さんは、青春アドベンチャーに圧倒的に多くのオリジナル脚本を提供されている方です(詳細はこちらの記事参照)。
本作品が含まれる干支シリーズの概要については「俵のねずみがマウスでチュー!」の記事をご参照ください。
特に告知はありませんでしたが、17年連続で制作されたこのシリーズも、本作品が事実上の最後となり、翌年以降は放送されていません。
物事には全て終わりがあるとはいえ、少し寂しいですね。

各回の概要

さて、本作品で取り上げている主な2009年のできごとは以下のとおりです。

第1回:政治経済

政権交代」「定額給付金」「小澤ガールズ」「激安ジーンズ

定額給付金、確かに何だったんでしょうね。
1万2千円がどこに消えてしまったのか、今では思い出すことも出来ません。
小澤ガールズも、今では(2013年現在)概ね落選してしまい、隔日の感があります。

第2回:スポーツ

2016年オリンピック東京落選」「Jリーグの雨天中止」「松井選手の移籍

前回のオリンピック開催都市選定で落選したのが2009年でした。
この記事を書いている2013年秋は、2020年の東京開催が決定したばかりであり、不思議な縁を感じます。
本作品では「エコ五輪ではなく、経済刺激五輪、景気浮揚五輪を謳った方が国民の理解を得やすかっただろうに」と、皮肉っぽくいわれています。
実際、2020年の招致は、建前はどうあれ、みんなその線で望んでいた気がします。
正直、オリンピック開催より前に、やるべきことはたくさんある気がしてなりませんが、せめて後生に悪影響を及ぼさない大会にして欲しいものです。

第3回:社会的な出来事

エコポイントと家電芸人」「婚活」「お台場のガンダム

エコポイントも2009年でしたね。
家電量販店が猛烈な人混みだったのを思い出します。
このあと家電量販店は一気に冬の時代を迎えたわけですが。
お台場のガンダムは、その後、ダイバーシティに復活。
最初はなんじゃそりゃ、と思っていましたが、実際見てみると確かに大仏的なありがたさを感じます。

第4回:文化的な出来事

歴女」「草食男子」「1Q84

歴女ってこの頃から流行っていたんですね。
今(2013年)となってみると結構、息の長いブーム。
ひょっとして定着するかも知れません。

第5回:芸能

のりぴーの麻薬事件」「1分間芸人」「おくり人のヒットと逝去された方々

のりぴーこと酒井法子さんの事件は衝撃的でした。
逝去された方々は、加藤和彦さん、忌野清志郎さん、マイケル・ジャクソン、大浦みずきさん、大原麗子さん、クレヨンしんちゃんの作者(臼井儀人さん)、円楽師匠、山城新伍さん、森繁久弥さんが紹介されていました。

12年前のヒット曲も恒例

その他、このシリーズでは番組の終わりの12年前のヒット曲を少しだけ流すのが恒例で、この作品では以下の曲が流れています。

  • 「誘惑」GLAY
  • 「Time goes by」Every Little Thing
  • 「夜空ノムコウ」SMAP

ふかわさんが寅年とは

メインの出演者は、昨年に引き続きウシ役がグラビアアイドル・女優の加藤夏希さんです。
また、トラ役はお笑いタレントのふかわりょうさんです。
作中でも自らおっしゃっていますが、寅年生まれなのに全く「トラ感」のない方です。

干支シリーズ、ついに終了

なお、冒頭で書いたとおり、本作品は2013年現在、干支シリーズの最終作になっています。
正直、最後はかなりマンネリの感もあったので、終わってしまったことにそれほどの感慨はありません。
しかし、こうして時間をおいて改めて聴き直してみると、当時の世相が思い出され、意外と楽しい作品です。

【年忘れ青春アドベンチャー・干支シリーズの一覧】
干支一巡を大きく上回る17年間も続いた、青春アドベンチャーの年末の風物詩「干支シリーズ」の一覧はこちらです。

【藤井青銅原作・脚本・脚色の他の作品】
青春アドベンチャーの長い歴史において、最も多くの脚本と最も多くの笑いを提供しているのが脚本家・藤井青銅さんです。
こちらに藤井青銅さん関連作の一覧を作成していますので、是非、ご覧ください。



コメント

  1. ナイトセイバー より:

    SECRET: 0
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    遅い時間にすみません、初めてコメントします。寝る前にこちらのブログをたまたま見付けてしまい、あれこれ拝見させていただいていました。
    青春アドベンチャーは、たまたま弟と「なんか怖いのがラジオで流れてるよ」と聴いた96年の「夏の魔術」から聴き始めて、夕方に翌週の再放送がある2006年頃まではカセットテープに録音してコレクションしたりして聴いていました。
    その後も、再放送がなくなってからは録音ミスに気を付けながら、2009年くらいまでは年末の干支シリーズと、永井一郎さんの不思議屋シリーズと、大路恵美さんのライフシリーズなどは録音していました。
    記憶違いかも知れませんが、このシリーズは、最後の2010年度だけは例外的に土曜日?に1時間番組として放送されていたような気がします。
    派遣社員の問題を扱った話があり、2時間ドラマの脇役でお馴染みの江良潤さんが戦隊ものの悪役で、女の子に対して「お前は一生うだつの上がらない派遣社員だあ~」と叫んでいたのを覚えています(笑)
    このシリーズは2002年度からカセットテープに録音はしていたので、部屋を探せばあるかも知れません。

  2. Hirokazu より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ナイトセイバーさま

    コメントありがとうございます。
    またアンケートへも回答ありがとうございました。
    干支シリーズは2006年の「イノシシ ボンバイエ!」だけ1回で放送したようです。
    https://seisyunadvroad.blog.fc2.com/blog-entry-439.html
    https://seisyunadvroad.blog.fc2.com/blog-entry-419.html
    干支シリーズ唯一の例外だと思います。
    今は「らじるらじる」の聞き逃し配信でかなり聴取が楽になりました。
    そちらも録音する方法もあるようです。
    是非機会があったらまた聞いてみて下さい。

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