フランケンシュタイン家の家庭読本 作:花房徹(サウンド夢工房)

格付:C
  • 作品 : フランケンシュタイン家の家庭読本
  • 番組 : サウンド夢工房
  • 格付 : C
  • 分類 : 家族
  • 初出 : 1990年8月27日~8月31日
  • 回数 : 全5回(各回15分)
  • 作  : 花房徹
  • 演出 : 大沼悠哉
  • 主演 : 斎藤晴彦

博士(ダーリン)と妻ジェーンと息子のフランケン。
そしてお手伝いの“むめ”さん。
3人家族とお手伝いさんの1人の家庭の中で起こる様々な出来事を通して、博士は自分の家庭のあり方について考える。


俳優・演出家の花房徹さん作の作品です。
ちなみに、花房さんは俳優として「西遊妖猿伝」(九頭駙馬役)にご出演されていたようです。

家庭内のこまごま

本作品「フランケンシュタイン家の家庭読本」は、本格的なストーリーのあるラジオドラマというより、1話ごとに起こる、ごくちょっとした日常的な事件について博士が考察し、その結果、家族たちが振り回されていくという内容です。
考察するテーマは、「家庭内の隠し事」、「子供の教育」、「スポーツ」などです。
実は第3回まではこのペースで進行するのですが、第4回・第5回が、一家が街に出る続き物の話になっています。
この最終2話では、フランケンが自分の出生に興味を示すなど、大きく物語が動きそうな雰囲気もみせるのですが、結局、身近な家族の風景やテーマの描写から大きく踏み出すことなく終了しました。

人造人間=フランケン?

なお、息子が人造人間?だったりするので、ジャンルと「幻想系」にしようかと思いましたが、扱うテーマがあまりに日常的なので「日常系」としています。
ちなみに元ネタであるメアリ・シェリー原作の「フランケンシュタイン」(青春アドベンチャー化もされています)では、フランケンシュタインというのは人造人間を作った博士の名前です。
本作品も冒頭にそのことを説明したうえで、あくまでネタとして人造人間の息子を「フランケン」と呼んでいます。

BGMとしては悪くない

内容は、まあ、毒にも薬にもならないといったら言い過ぎでしょうか。
時々、ハッとさせられる一言が入ったりはするのですが(「日々、草木新たなり」とか)、基本的には日常におけるどたばた劇と軽い教訓話で進んでいきます。
主演の斎藤さんの軽妙な語り口を一種のBGMとして流して聞くには、よい作品だと思います。

主演は斎藤晴彦さん

出演は主役?の博士が俳優の斎藤晴彦さん。
1980年代中ごろにKDDのCMで大ブレイクした斉藤さんですが、当時、私はお笑いの人かと思っていました。すみません。
斎藤さんは、ブレイク前に「ふたりの部屋」の「夢の10分間」に出演されていたほか、サウンド夢工房時代には割と頻繁に出演されていたようです。
少しコミカルな役が多い印象ですが、個人的には「マージナル」のシリアスな演技も印象的です。
最近では2013年3月まで放送されていたNHK・Eテレの「クインテット」がとても記憶に残っています。

脇役も渋い

そのほか、女優・声優の二木てるみさん(「赤川次郎の天使と悪魔」にもご出演)、俳優の中丸新将さん(渋い!)、野中あんこさん、花王おさむさん(「怪事件が多すぎる」にもご出演)などがご出演されています。


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