- 作品 : さだまさしの青春症候群
- 番組 : カフェテラスのふたり
- 格付 : B
- 分類 : 多ジャンル(その他)
- 初出 : 1986年7月7日~7月10日
- 回数 : 全10回(各回10分)
- 原作 : さだまさし
- 脚色 : 湯本香樹実
- 演出 : (不明)
- 主演 : 小林聡美、太川陽介
本作品「さだまさしの青春症候群」は、さだまさしさんが歌と原作を担当したラジオドラマで、1986年7月にNHK-FMの「カフェテラスのふたり」で放送されました。
本作品はその約2カ月前に放送された「さだまさしの自分症候群」と脚本家と出演者が同じ、原作も両作品ともさだまさしさんの短編小説&エッセイ集「自分症候群」(新潮社刊)から取っているようですので、事実上セットの作品といえるでしょう。
本作品はフォーマットも概ね「さだまさしの自分症候群」と同じなのですが、各回冒頭のさださんの出演シーンが本作品にだけない点が異なります。
なお、上記の書籍版「自分症候群」と音楽アルバムである「自分症候群」、そしてさださんの代表曲である「恋愛症候群」との時系列的な関係については、「さだまさしの自分症候群」の記事をご覧ください。
各回の概要
本作品の各回の内容は以下のとおりです。
◆第1話 「長崎BREEZE」
分類 : 日常
紫の風呂敷包みひとつ持って東に向かう列車に乗った。ふるさとを後にする列車に。
旅立ちはいつも叙情的。それが二度と戻らないと決めた旅であるなら尚更。
◆第2話 「8つ目の青春」
分類 : スポーツ
県立高校の野球部なんて夢も希望もない…はず。でも黒田先輩は違った。
ほとんど先輩と後輩の二役を演じた太川陽介さんのひとり芝居。なかなか。
◆第3話 「渚にて」
◆第4話 「上海小夜曲」
分類 : グルメ
上海でのコンサートは2回目。言うことなしの内容だった。さあお楽しみに出かけよう。
上海セレナーデというタイトルからは縁遠く、何とひたすら酢豚を求める話だった。
◆第5話 「Close Your Eyes」
分類 : 恋愛
6年前に別れた彼女からの電話。「すぐに来て欲しい」。彼女は変わっていないようだ。
ハッピーエンドだが何となく釈然としない。障害は扱いが難しいなあ。
原作との関係
5作品のうち、「長崎BREEZE」、「8つ目の青春」、「上海小夜曲」はアルバム「自分症候群」に同名の曲が収録されています。
「渚にて」と「Close Your Eyes」もさださんに同名の曲がありますが、このアルバムには収録されていません。
このうち、「渚にて」は書籍版「自分症候群」に同名の短編小説が収録されていることが確認できました。
「Close Your Eyes」も書籍版「自分症候群」に短編小説が掲載されているのではないかと思うのですが、現時点では未確認です。
コメント
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信州大学さだまさし研究会というサークルでウェブサイト「web安曇野」の担当をしているものです。
さだまさしが1985年に発表した2枚のアルバム「ADVANTAGE」と「自分症候群」には、さだまさしが小説家ごっこをした小説めいた作品が本人によるライナーノート(楽曲解説)の代わりに収められており、その小説めいた作品群と書き下ろしのエッセーを併せて書籍化したものが新潮文庫から発表されたこの『自分症候群』という本です。
ラジオドラマとなった「さだまさしの自分症候群」「さだまさしの青春症候群」の計10編のタイトルはもちろん、アルバム「ADVANTAGE」「自分症候群」収録曲はすべて小説もしくはエッセーの形式で掲載されています。
ただし、ラジオドラマとなったうちの「長崎BREEZE」「上海小夜曲」は小説の部ではなくエッセーの部に収められています。現行の書籍では明確な区別がないのですが、再版される前の『自分症候群』は紙の色で小説の部とエッセーの部が明確に分かるようになっていたのです。
今回、ラジオドラマとなった『自分症候群』の手掛かりを求めて検索していたところ、ありがたいことにこれで放送期間がわかりました。本当にありがとうございます。
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SATA Kiwamuさま
コメントありがとうございます。
さすがに専門家?のみなさまの知識は詳細ですね。
自分では調べられなかった内容なのでと手も助かります。
ありがとうございました。