- 作品 : 空想博覧会
- 番組 : FMシアター
- 格付 : A-
- 分類 : 多ジャンル(その他)
- 初出 : 2025年11月15日
- 回数 : 全1回(50分)
- 作 : 後藤ひろひと
- 演出 : 松浦禎久
- 主演 : 富田靖子、津村知与支、野間口徹
ようこそ、この「空想博覧会」へ。
ご無沙汰しております。
私がこの博覧会の主宰者であります作家の後藤ひろひとです。
大して景気も良くないのに何かとお金がかかるこの世の中。
何の制約もかからず一銭もかからない楽しみといえば、それは空想です。
様々な人からかき集めた空想の数々を私の手でラジオドラマにしてみました。
本日はそんなコレクションのうち3つを聞いて頂きましょう。

本作品「空想博覧会2」はNHK-FMのFMシアターで放送されたオーディオドラマです。
その名のとおり2023年に第1弾が放送されたシリーズの第2弾。
FMシアターでは珍しい1話15分程度のショートドラマ形式の作品です。
今回も3作品
本作品も前作と同様に「夢を掴(つか)んだ女」・「うどん販売機」・「応答せよ」の3作品。
順々に放送されるだけではなく、間を後藤ひろひとさんご自身のショートトークでつなぐ構成も同じ。
実はこのショートトーク部分が絶妙な箸休めになっているのが本シリーズの隠れた魅力だと思います。

各回の内容一覧
本作品に収録されている3話は以下のとおりです。
どの作品もFMシアターらしい悪い意味でのシリアスさとは無縁で楽しく聞くことができます。
これも本シリーズの魅力ですね。
なお第3話のみファンタジー要素がなく、かつ至極まじめな作品なのですが、後ろ暗さや後味の悪さがなく、とても気持ちの良い結末になっています。
空想番号001「夢を掴(つか)んだ女」
- 格付 : B+
- 分類 : 幻想(日本/ライト)
- 主演 : 富田靖子
- 概要 : 大好きな俳優、ブレント・ウェストウッドのグッズを格安で販売する専門店…なんてものがあるはずがない。これは私がみている夢だ。
- 一言 : これってクリント・イーストウッドのことだよね?と思ったら始まる多田野曜平さんの物まね。うまいなあと思ったら実際に山田さんの代役や後任もされているのね。
空想番号002「うどん販売機」
- 格付 : B
- 分類 : 幻想(日本/ライト)
- 主演 : 津村知与支
- 概要 : 山奥で吹雪に閉じ込められたカップル。自販機コーナーを見つけて車を止めたところ、そこにはうどんの自販機があった。食べてみると…なんだかすごくうまいぞ。
- 一言 : 前作の002と同様にホラー風味。といっても「世にも奇妙な物語」的なやつ。手作りうどんの自販機はNHKの「ドキュメント72時間」の舞台にもなっていた。
空想番号003 「応答せよ」
- 格付 : A+
- 分類 : 少年(幼少)
- 主演 : 野間口徹
- 概要 : リフォームの邪魔になるからと実家から昔のおもちゃが送られてきた。その中にあったひとつのトランシーバー。2台セットのはずのトランシーバーの1台。
- 一言 : ファンタジー要素なし。お気楽な感じで始まるがかなりベタに感動させようとしてくる作品。でも…実際、感動してしまった。
主演の3人
各話の主演は上記のとおり、富田靖子さん、津村知与支さん、野間口徹さんのお三方。
前作では厳密に主演の俳優さんはその他の回では出演されていませんでしたが、本作品はそうではなくお三方とも他の作品に出演されています(富田さんはちょこっと)。
お三方の中ではやはり「応答せよ」の野間口さん。
「あたふたオペラ『からめん』」や「コクハラ」などもよかったのですが、ひょっとしてNHKオーディオドラマでのベストアクト?と思うくらい胸を打ちました。
多田野曜平さんと山崎和佳奈さん
脇役では多田野曜平さんと山崎和佳奈さんに注目。
多田野曜平さんは上記のとおり、山田康雄節全開でまさに「あて書き」のようなキャスティング。
そういえば前作でもルパン三世の物まねシーンがほんの少しだけあったのですがあれは多田野さんだったんですな。
あとはやはり山崎和佳奈さんですね。
「応答せよ」のよさは現代パートの野間口さんだけではなく、過去パートの山崎和佳奈さんと大手忍さんの「SとF」コンビあってのもの。
山崎和佳奈さんのご逝去は未だに信じられませんが。

コメント
記事、ありがとうございます。
番組はそのとおりの内容だったと思います。
第3話は第1話と第2話が爆笑できる内容なだけに、いっそうしんみりと感じます。
やはり、野間口 徹さんがうまいです。
また、山崎 和佳奈さんが青春アドベンンチャーでは「SとF」、FMシアターでは「空想博覧会2」と大活躍された番組を残してくれたのがありがたいです。
今回の「空想博覧会」「空想博覧会2」の記事を読んでいろいろ考えてわかったのが、
演出の方の役割が非常に大きいことです。上記は2つとも、演出の松浦さんがいろんな
劇場に通い、出演者と関係を築いていたから成立したらしいです。恥ずかしながら、単に
知り合い等に声をかけて出演してもらったと思っていたので、大きな間違いでした。
特に青春アドベンンチャーの安定した質は、演出の方の日頃からの努力によって
成り立っていることがわかりました。よって、出演者がある程度重なるのは
やむを得ないのですね。
匿名希望さま
コメントありがとうございます。
少し古いのですが以下の記事で書いたようにNHK-FMのオーディオドラマではディレクター(演出)の方が主導的に出演者を決めているようです。
https://audiodrama-note.com/blog-entry-366.html
制作ペースが速い(青春アドベンチャーでおよそ1カ月1作品新作を作らないといけない、FMシアターはもっと頻繁)のでプロデューサー(制作)の方が全部調整したり、オーディションをやっていたりしたらとても間に合わないのだと思います。
その意味で過去にクオリティの高い仕事をしてくれた役者さんの再起用やディレクターの俗人的なコネクションに頼らざるをえないのは事実だと思います。
ただ先日、制作統括を(多分)勇退された藤井靖さんのコメントなどを見ても思うのですが、演出の方はは相当劇場にも足を運ぶなどいろいろと工夫をされているようには思います。
番組の作り方として「新日曜名作座」みたいに出演者を固定してもよいと思うのですが、あえてそれをやらずに1作品ごとにキャストを選んでいることは評価したいと思います。
…偉そうですが。
このような記事があるとは知りませんでした。
非常に参考になりました。
教えていただきありがとうございます。
私は、演出の松浦さんのインスタグラムから想像するだけだったのです。
確かに、演出の方の日々の努力には頭が下がります。
匿名希望さま
コメントありがとうございます。
松浦さん、インスタグラムされているのですね。
松浦さんといえば1990年代から演出されているのですがやはりディレクターの方は興味の範囲が広いですね。
追記
多田野さんが、山田 康雄さんの後任として、クリント・イーストウッドの吹き替えを
担当しているとは知りませんでした。
教えていただき、ありがとうございます。
ということは、完全なあて書きだったのですね。
クリント・イーストウッドの名前のパロディとだけしか思いませんでした。
匿名希望さま
コメントありがとうございます。
多田野さんの件は私も記事を書くにあたり調べていて気が付きました。
パート1でルパン三世のものまねが一瞬だけあったのですが、あれを聞いた後藤さんが思いついてパート2に盛り込んだのだったら面白いなあと思っています(何の根拠をもないですが)。