- 作品 : 幻の動物園
- 番組 : カフェテラスのふたり
- 格付 : B
- 分類 : 日常
- 初出 : 1988年2月15日~2月26日
- 回数 : 全10回(各回10分)
- 作 : 小野小町
- 演出 : (不明)
- 主演 : 笹野高史、石野陽子
本作品「幻の動物園」は、1985年4月から1988年3月までの3年間、NHK-FMに存在した「カフェテラスのふたり」という番組で放送された作品です。
10種類の動物・2人の出演者
全10回の作品で、各回ごとにすでに絶滅した動物を1種類ずつ紹介したうえで、その動物をモチーフとした(と思われる)ショートドラマを放送する作品でした。
出演者は番組名のとおり、笹野高史さんと石野陽子さんのおふたりだけですが、そもそも1回の放送時間が10分の番組でしたので、3人以上の役者さんが必要な複雑なドラマではありませんでした。
動物の絶滅自体はテーマではない
ところで、この「絶滅した動物をモチーフにする」という点についてですが、あくまでモチーフにしているだけであり、大部分の回はその動物とストーリーとの間に全く関係がありません。
それどころか、私の想像力が足りないだけかも知れませんが、どういう関係なのかが全く分からない回すらあります…
この辺、毎回わかりやすく動物をストーリーに絡ませていた後年の青春アドベンチャー「新・動物園物語」などとは全く違います。
各回のタイトルなし
また、「不思議屋シリーズ」といった「青春アドベンチャー」におけるショートショート作品集と違って、各回ごとのタイトルは付いていません。
そのため、各回のモチーフとなった動物とその動物の特徴、そしてショートストーリーの内容、それに一言感想を書くと以下のとおりです。
なお、第1回・2回については視聴したことがないので省略しました。
もしもお聴かせ頂ける方がいらっしゃいましたらご連絡頂けましたら幸いです。
№ | 絶滅動物(特徴) | |
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ストーリー | 一言 | |
1 | - | |
- | - | |
2 | - | |
- | - | |
3 | ステラーカイギュウ 現生最大のカイギュウだった。カイギュウは海棲だがゾウと近縁。発見後わずか27年で絶滅。 |
|
彼と話すためにピアノを習う女生徒とピアノの教師。彼女のピアノの音色は? | ステラーカイギュウの絶滅を「ラッコの犠牲になったともいえる」とはいくら何でも… | |
3 | マンモス 巨大な牙と長い毛のイメージが強いが、毛が短いマンモスもいたらしい。 |
|
今日も会社に泊まった部長。毛布を掛けた女子社員に語り始める。「会社を辞めるんだ」 | 毛布をマンモスの毛皮に例えているのか?毛布は優しく掛けて欲しいよね。 | |
5 | ニホンオオカミ 狼と犬は種レベルの違いもない。さらに日本狼は中型犬程度の大きさ。イメージが…。 |
|
サラリーマンを辞めて絶滅したニホンオオカミを捜す猟師とその姪。 | 絶滅動物が直接ストーリーに関係する数少ない回。しかしなぜ撃ち殺そうとするのか? | |
6 | クアッガ 縞が前半分だけのシマウマ。足だけ縞のないバーチェルサバンナシマウマは生き残った。 |
|
引越したばかりのわが家をのぞき込む女性。姉が昔、ここに住んでいたのだと言うが… | 編みかけのマフラーがクアッガからの連想?住んでいたのは姉ではなくて…ということ? | |
7 | オーロックス ラスコーの洞窟にも描かれている牛の祖先。人間に食い尽くされて絶滅。 |
|
母が重病で明日をも知れない。娘は自分の顔を母が望んだように整形しようとするが。 | 復活したのは「オーロックスに似た牛」に過ぎないというが、この辺の解釈は難しいところ。 | |
8 | オオウミガラス 姿も動作もペンギンにそっくりだが、北半球に住んでいた全く別種の鳥。 |
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私の名前は「泳子」、水泳部のマネージャ。でも泳げない。その理由とは? | 飛べないけど泳ぎの上手い鳥・オオウミガラスをモチーフにした、泳げない少女の話。 | |
9 | ドードー モーリシャス島に生息していた飛べない鳥。よたよたとしか歩けず、警戒心も薄かった。 |
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向かいのアパートに一人で住んでいる叔父さん。うちが引っ越したらどうするのだろう。 | これは叔父さんがドードーということ?そうだとしたらちょっと切ないなあ。 | |
10 | レオポン オスの豹と雌のライオンを人為的に掛け合わせてつくられた雑種。なんと言うことを… |
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子供のころ大フィーバーを起こしたレオポン。子供に見せたくて動物園に連れてきたけど。 | レオポンの話が出てくるが、実は離婚した夫婦の子供をレオポンに見立てているのかも。 |
美女と野獣?
出演者は俳優の笹野高史さんと女優の石野陽子さん。
「笹野高史」と聞いてもなかなかお顔は思い浮かばないかもしれませんが、山田洋二監督作品の常連でしたので、写真を見れば「あっ、このおじさん見おぼえがある!」という方も多いと思います。
また、石野陽子さん(現「いしのようこ」さん)は、いわずとしれた石野真子さんの妹さんです。
石野真子さんは1970年代末のトップアイドルでしたが、石野陽子さんも1980年代半ばの人気アイドル歌手でした。
本作品は石野陽子さん20歳の時の作品ですので、アイドルとして人気だった時期に出演されていたことになります。
「カフェテラスのふたり」は実はなかなかミーハーなキャスティングをする番組でした。
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