【「今日は一日“ありがとうFM50”三昧~オーディオドラマ編」の放送内容紹介】第二部
初出:2019年3月3日午後7時20分~午後11時0分
この記事は2019年の3月3日(耳の日)に放送された「今日は一日“ありがとうFM50”三昧~オーディオドラマ編」の放送内容を紹介する記事の第三弾です。
すでに、第1部の前半を紹介する記事、第1部の後半を紹介する記事をアップしておりますので、まずはそちらをご覧下さい。
当記事では、ニュース等による30分の中断後、19時20分頃からスタートし、23時まで続いた第2部の紹介を致します。
第二部
時刻 | 分類 | 内容 |
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19:20- | トーク | リスナーからのメッセージ紹介から再開。そして、この日初めての出演者の生ゲストである歌手・ミュージカル俳優の中川晃教さん登場。19時27分あたりから約3分間、中川さんによるピアノ弾き語りの「見上げてごらん夜の星を」の生歌披露。ちなみに番組中で中川さんが「今回、月ということで、やっぱり‥」と発言しており、やはり制作側は明確に「月」をモチーフとして制作していたようだ。 また、中川さんが4月から舞台「銀河鉄道999 さよならメーテル~僕の永遠」に出演されることに併せて999トーク。その後、NHK-FM版「銀河鉄道999」の放送。 |
19:30- | ドラマ | 「銀河鉄道999」(特集・ミュージック・ストーリィー)1978年4月 原作:松本零士、脚色:菅沼定憲、音楽:冨田勲、演出:古川仁 |
「ガラスのクレア」の回だがわずか3分程度のダイジェスト。この音源、2010年にNHK-BS2で「全駅停車!“銀河鉄道999”ぜんぶみせます」という特集をやった際に放送され、私も録画したのだが、誤って消してしまったため未聴。もったいないことをした…なお、同年、同じ市村さん主演で「ふたりの部屋」においても「銀河鉄道999」をやっているはず(「ふたりの部屋」の最初の作品)なのだが、両作品の関係も不明(※後日「発掘!ラジオアーカイブス」にて当時の状況についての説明あり。こちらを参照のこと)。なお、この「銀河鉄道999」放送時、市村正親さんは29歳程度でまだ劇団四季在籍中だったようだ。 | ||
19:35- | トーク | 引き続き中川晃教さんをゲストにしたトークで、テーマは主に「ミュージカルとラジオドラマ」。中川さんはもともとシンガーソングライター志望だったが、小学生の頃に音楽座ミュージカルの「マドモアゼル・モーツァルト」を見てミュージカルにも興味を持ったとのこと。ちなみにミュージカル版と同じ音楽・主演で製作された青春アドベンチャー版「マドモアゼル・モーツァルト」の紹介はこちら。 なお、中川さんの出演されたラジオドラマはストリートプレイばかりだがプロデューサーの藤井靖さんからは「ミュージカルものもいつかやろう」といわれているとのこと。ところで、中川さんが「エアチェック」という言葉を知らなかったのはちょっとした衝撃(若いからね)。 |
19:50- | トーク | この次に放送される「人魚の森」に出演された島田歌穂さんへ松田洋治さんがインタビューした様子を放送。制作は30年前だが、床に引かれた線に沿って録音したのが印象深かったようだ。また、現在闘病中(2018年12月に食道がんの手術をしたことを公表)の野口五郎さんからのメッセージの紹介。「一生懸命立ち向かった作品」とのこと。 |
19:55- | ドラマ | 「人魚の森」(ミュージカルファンタジー)1989年11月 原作:高橋留美子、脚色・作詞:大久保昌一良、音楽:奥慶一、演出:保科義久 |
残念ながらこれも53分程度のダイジェスト版。ちなみに、わが国を代表するロングラン・ミュージカル「レ・ミゼラブル」の初演が1987年。この時、エポニーヌ役とマリウス役で共演していたのが、本作品主演コンビの島田歌穂さんと野口五郎さんで、本作品放送時も出演していた時期とのこと。ちなみにこの後の時間にゲスト出演する坂本真綾さんも2003年~2009年にエポニーヌ役を務めている。 作品は歌のシーンを中心にした再編集であり、「走れ歌鉄!」でも似たようなことがあったが、最後には思いもかけない人(「人魚の森」では大方斐紗子さん演じるおばば)まで歌い始めるのはなんか楽しい。 |
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20:45- | トーク | 中川さんは引き続き出演されるがこれに加えて坂本真綾さんがゲストで登場。坂本真綾さんはNHKのラジオドラマについての感想は「いろいろな分野の役者が起用されていて、皆さんのアプローチが新鮮で勉強になる」、「声だけの芝居に慣れすぎていたことに気づかされた。仕事なのにワークショップに来ている感じ」、「衣装もセットもないのに各演者が本人に見えてくる不思議」などなど。なお、中川さんについては「休み中も他人の芝居を聞きに来る。真面目。」とのこと。 |
20:55- | ドラマ | 「また、桜の国で」第5回(青春アドベンチャー)2017年8月 原作:須賀しのぶ、脚色:藤井香織、音楽:山下康介、演出:藤井靖 |
本日放送された作品で最も新しい作品。個人的には2017年の青春アドベンチャーのベスト作品(当ブログのリスナーアンケートでも第1位だった)。でも、第5回はレイもマジェナもあまり出番のないのになぜこの回をチョイスしたのだろう?意外と共演している回は少ないのかな。そのうち聴き直してみよう。 | ||
21:10- | トーク | 坂本さんを交えてのトーク。坂本さん曰く、ラジオドラマはほぼ生放送みたいな緊張感の中で収録している、声の仕事という意味ではアニメや吹き替えと同じだが、絵がない分だけリスナーが100とおりの風景を想像するのでやはり違う、とのこと。中川さんもリップノイズも乗るので本当に緊張したとのこと。なお、この「また、桜の国で」に主演した井上芳雄さんもラジオドラマ好きで、以前、中川さんと坂本さんが共演した「1492年のマリア」の放送をたまたま聴いて中川さんにメールをしてきたことがあったそう。それにしてもレイの口笛は中川さんご自身がやっていたのだろうか。 |
21:20- | ドラマ | 「夜のストーリーボックス」第5回「夜のステイション」(青春アドベンチャー)新作 作:藤沢秋、音楽:水谷川忠俊、演出:真銅健嗣 |
青春アドベンチャーの通常放送枠作品の新作。どういうことかというと、この「夜のストーリーボックス」は2月25日(月)から始まった全5回の作品だが、本来第5回が放送される29日(金)に、この「今日は一日“ありがとうFM50”三昧」の第1日目である「クラシック編」が放送されたためキャンセルされ、2日後の日曜日の「オーディオドラマ編」の中で放送されたもの。ただこれを奇貨として、この第5回のみ三昧MCのおふたり松田洋治さんと長谷川真弓さんがゲスト出演しているのが楽しい趣向になっている。作品全体の紹介は別記事ご参照のこと。 | ||
21:35- | ドラマ | 「甲子園少女」第1夜「横須賀ストーリー」(歌謡ドラマ)1978年8月 作:佐々木守、音楽:樋口康雄、演出:光井正人 |
かの山口百恵さん主演作。作品名のとおり山口百恵さんの名曲「横須賀ストーリー」(作詞:阿木煬子、作曲:宇崎竜童)をイメージした作品で随所で「横須賀ストーリー」が流れるほか、番組オリジナル曲「海神」(うみがみ)を山口さんが歌うシーンもある、まさに歌謡ドラマ。出演は山口百恵さんのほか三浦洋一さん、島本須美さんなど。終盤の急展開が韓国ドラマ的…というかそれをいうなら「赤いシリーズ的」か。1978年放送なので当時山口さんは19歳。高校生役でもおかしくない年齢だけど山口さんが「あの人…」というと年齢以上に艶っぽく感じる。 ちなみに実際、甲子園のプラカード持ちは西宮市立西宮高校の二年生が務めるのが伝統になっているそうだ。なお、第1夜とあるが第2夜以降があったのかは不明。 |
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22:05- | ドラマ | 「どこかで家族」(FMシアター)2014年3月 作:木皿泉、音楽:やまだ豊、演出:小野見知 |
NHKお得意の「震災もの」+「家族もの」で主演は俳優の柿澤勇人さん。2014年初放送の作品だが、舞台は2020年東京オリンピックの年。2012年の「LET IT PON!~それでええんよ~」に続くNHK松山局制作の木皿泉作品。 | ||
22:55-23:00 | トーク | 全般的に押し気味の進行だったのであわただしく総括して終了。エンディングテーマはやっぱり月関係(Moon River)だった。 |
こちらでお願いします
長々と続いた「今日は一日“ありがとうFM50”三昧~オーディオドラマ編」の紹介ですが、これにて終了です。
2015年の「ラジオドラマ三昧」以上に、帯ドラマ中の1話だけを切り取った放送や、長めの放送時間の単発ドラマのダイジェスト放送が多かった印象です。
これについてはラジオドラマの放送としては不完全と言わざるを得ず、不満の声が上がるのも当然かと思います。
私自身もそのような感想がないといえば嘘になるのですが、今回聴いていて、この「三昧」は「ラジオドラマを放送する番組」なのではなく「ラジオドラマを紹介する番組」なのではないかと思い始めました。
その観点からいえば、スタッフやキャストによるトークも含め、高い評価を与えてよいのではないかと思います。
願わくは、この「三昧」により、より多くのリスナーにラジオドラマに興味を持っていただき、ラジオドラマ界隈がさらに活性化していきますように。
…とここまで書いた段階で、私が実は一番望んでいる番組のタイトルを思いついてしまいました。それは…
「今週は一週間“ラジオドラマ”三昧」!
いや、
「今月は一カ月“ラジオドラマ”三昧」!
これなら帯ドラマだって全話、気兼ねなく放送できますよ!!
………無理か。
やっぱり配信方面の充実をお願いいたします。(←結局いつもと同じ結論)
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