碧眼の反逆児 天草四郎 原作:松原誠(青春アドベンチャー)

格付:B
  • 作品 : 碧眼の反逆児 天草四郎
  • 番組 : 青春アドベンチャー
  • 格付 : B
  • 分類 : 歴史時代(日本)
  • 初出 : 2009年4月6日~4月10日
  • 回数 : 全5回(各回15分)
  • 原作 : 松原誠
  • 脚色 : 坂本正彦
  • 演出 : 真銅健嗣
  • 主演 : 横堀悦夫

島原で一揆を指導している少年は絶世の美男子だという。
江戸に住む売れない南蛮絵師・山田右衛門作(えもさく)は、その少年・天草四郎時貞の独占スクープ画を描いて一発当てようと目論んで島原に潜り込んだ。
そこで目にしたのは圧倒的な指導力をもつ四郎に率いられた、総勢3万人に及ぶ一揆軍。
四郎の巧みなアジテーションで士気は雲を突くほど高い。
しかし幕府は、すでに一揆が松島藩の手に負えなくなったと判断し、一揆制圧のために直属の幕府軍を差し向けることを決意していた。
寛永15年1月1日、傍観者から当事者への転換を余儀なくされた右衛門作の目に、一揆の顛末はどう映るのか。
(この紹介文は「ヘウレーカ」の紹介文と対になっています。ちょっとしたお遊びです。)



松原誠さんの小説を原作とするラジオドラマで、青春アドベンチャーでは比較的少ない時代劇です。
松原さんはNHKを早期退職して作家になった方だそうです。
人に歴史あり。
第二の人生、いいじゃないですか。

唯一生き残った男

さて、本作品の舞台はかの有名な「島原の乱」(島原・天草一揆)。
主人公はもちろん天草四郎…と言いたいところですが、本作品の主人公は一揆の副将格でありながら一揆方を裏切って、ただ一人生き残った男として有名な山田右衛門作です。
ただし本作の右衛門作は裏切ったと言うよりもともと一揆に荷担していなかった人間として描かれてり、史実とは少し違った内容です。
ちなみに私の偏ったイメージの天草四郎は、「魔岩伝説」の記事でも書いたように、面妖なメイクで魔術を行使する、あの世から蘇った天草四郎なのですが、もちろん本作の天草四郎はごく普通の人間です。

後に名作時代劇を手掛ける真銅さん

本作品の演出は2012年の「蜩ノ記」や2018年の「火喰鳥 羽州ぼろ鳶組」で青春アドベンチャーに本格時代劇を持ち込むことになる真銅健嗣さんです。
この作品はその3年前に真銅さんにより演出された作品ですが、残念ながら連続5回の小品です。
しかも5回しかないのに籠城戦がスタートするのは第4話目です。
もちろんきちんとした起承転結があり、それなりに盛り上がるシーンもあります。
しかしどうしても駆け足でストーリーを進めなければならず、自然と厚みのない話になってしまった印象が拭えません。

連続10回でやって欲しかった

颯爽たる天草四郎、小心者でくせ者の右衛門作、短気で権威主義者の板倉重昌、武家政権の守護者である松平伊豆守、そして意外と理知的な一揆の首脳陣(現実の島原の乱も必ずしも無学な貧農による一揆ではなかったようです)など役者は揃っています。
原作を読んでいないので何とも言えないのですが、少なくとも2週(10回)は使って、ねちっこく彼らの葛藤と悲惨な籠城戦を描けばもっともっと面白くなった気がしてなりません。
どんな原作をもってしても、いかなるスタッフをもってしても、島原の乱の全貌を描くのに5回はいかんせん短すぎます。

出演者紹介

出演陣は主人公の右衛門作が横堀悦夫さんで、天草四郎役が松風雅也さん。
松風さんは1997年、いわゆる「スーパー戦隊シリーズ」の「電磁戦隊メガレンジャー」のメガブルー役で役者デビューされた方ですが、現在では声優メインで活動されているそうです。

島原の乱といえば

なお、青春アドベンチャーではもう1作、「白狐魔記 天草の霧」が島原の乱を舞台にしています。
こちらは狐が主人公の伝奇作品です。


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