南の島のティオ 原作:池澤夏樹(青春アドベンチャー)

格付:B
  • 作品 : 南の島のティオ
  • 番組 : 青春アドベンチャー
  • 格付 : B
  • 分類 : 幻想(海外)
  • 初出 : 2002年6月17日~6月28日
  • 回数 : 全10回(各回15分)
  • 原作 : 池澤夏樹
  • 脚色 : 長川千佳子
  • 演出 : 吉田努
  • 主演 : 椿直

ティオは珊瑚礁のある南の島に住む少年。
小さなホテルを営む父親と二人暮らしだ。
この長閑な島で、人々は自分のペースでのんびりと暮らしている。
そんなティオの周りで起こる事件は、少しだけファンタスティックで、どこかユーモラスなものばかりなのだ。



芥川賞作家・池澤夏樹さんが初めて書いた子ども向きの小説「南の島のティオ」が本作品の原作です。

池澤さん原作作品

池澤さん原作の作品としては、青春アドベンチャーでは本作品の他に「氷山の南」がラジオドラマ化されています。
また、単発枠であるFMシアターの方でも「静かな大地」がラジオドラマになっていますね。
ちなみに、「氷山の南」がハイティーンの青年の成長物語であるのに対して、本作品の主人公ティオは14歳です。
そのため彼を取り巻く世界は「氷山の南」とは段違いに不思議に満ちており、彼が出会う事件も随分とファンタスティックです。

各回のサブタイトル

さて、本作品は一貫してティオを主人公としていますが、各回ごとに完結した話となっています。
各回のサブタイトルは以下のとおりです。

  1. 絵はがき屋さん
  2. 草色の空への水路
  3. 十字路に埋めた宝物
  4. 空いっぱいの大きな絵
  5. 昔、天をささえていた木
  6. 地球に引っ張られた男
  7. 帰りたくなかった二人
  8. ホセさんの尋ね人
  9. 星が透けて見える大きな体
  10. エミリオの出発

舞台は明確ではない

作品の舞台は太平洋の真ん中とだけ説明されている、どことも知れない南の島。
少年野球が盛んなので、アメリカか日本の文化圏にあることは想定されますが、具体名は特定されません。
ただ、日本やフィリピンからの旅行者登場したり、戦時中に日本軍が駐留していた、など現実的な設定もあることから、架空の島とはいえ、一応現実の世界のどこかにあるという位置づけを崩していません。

単に不思議な話ではない

また、全般的に「大自然の神秘の力に心が癒される」系の話であり、超常的な事件が起こることも多いのですが、中には超常的な事件は一切起こらない、人情話的な回もあります。
さらに、第9話のティオの「談判」は、とても子供とは思えない理知的で聡明なものです。
その他、全般に現代文明に対する批判なニュアンスは濃厚ですが、単なる「自然礼賛」、「感性礼賛」ではない、理知的な池澤さんらしい雰囲気が感じられる部分も多い内容でした。

出演者紹介

さて、出演は主役のティオ役は「DIVE!!」にも出演されていた椿直さん(放送当時12歳)。
椿さんのほか、ヒロインのヨランダ役の末広ゆいさんと、ティオの父親役の平川和宏さんあたりが主要なレギュラーです。
その他、本作品で特に好印象なのが柳澤愼一さん。
各回の中年男性役のゲストキャラクターを何役も担当されているのですが、さすがに練達の演技です。

スタッフ紹介

また、スタッフは脚色の長川千佳子さんと、演出の吉田務さん。
長川さんは、青春アドベンチャー系列の番組では、「無印OL物語」(1991年)、「トリガー」(1999年)など1990年代に多くの作品を担当されている方でした。
また、演出の吉田さんは、1993年の「ふたり」から2004年の「スピリット・リング」までの約10年間に亘って青春アドベンチャーの担当をされていた方でした。
その後、お名前をお見かけしなくなっていたのですが、2013年の「リテイク・シックスティーン」で復活され、2014年には「旅猫リポート」を演出されています。
なお、1998年の「少年漂流伝」や、2001年の「645~大化の改新・青春記」、2002年の「エドモンたちの島」などオリジナル脚本作品を演出されることが多いですが、本作品は原作付きの作品です。

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