格付:AA

格付:AA

夢胡蝶~羽州ぼろ鳶組 原作:今村翔吾(青春アドベンチャー)

目を覚ますと隣に女が寝ていた。 あぁ、なんでこうなっちまうのかねえ。姐さんにまた怒られちまう。 組のみなは俺のことを女好きというがそんなことはねえ。 女の頼みを断れねえだけだ。 …半鐘の音が聞こえる。場所は吉原か。 火事なら駆けつけるしかねえ、俺は火消だからな。 私にとってここは苦界。 父や母に会いたかった… 上野の桜が見たかった… 評判の小諸屋さんのお蕎麦が食べたかった… 世の女たちが囃し立てる火消の活躍が見たかった… そして、みんなと同じような恋がしたかった… 見た目は煌びやかでも吉原では何一つ願いはかなわない。 でも、炎に包まれる妓楼に突然現れたその男はこういった。 「その願い、全部俺が叶える。だから生きろ。」
格付:AA

滅びの前のシャングリラ 原作:凪良ゆう(青春アドベンチャー)

ネットニュースで拡散された情報「1カ月後、小惑星が地球に衝突し、人類は滅亡する」。 米国政府がこれを首肯したことにより世界は大混乱に陥った。 東京でもすぐにそうなるだろう。 そんな中、スクールカースト最底辺の高校生・友樹は広島から旅立つことを決めた。 東京へ向かうクラスメート雪絵を守るためだ。 母、静香は友樹に包丁を渡しながら言う「殺されるくらいなら殺してでも生き延びろ。惚れた女は命がけで守れ。それで絶対にあたしのところに戻ってこい」。 自分の人生の期限を定められたときに人はどう生きるのか。 日常生活を保つのか、日常生活では満たせなかった欲望に溺れるのか。 理性を保ち続けるのか、獣性をむき出しにするのか。 友樹と、彼と同様に不器用な人生を生きてきた4人の最後の1カ月が始まる。
格付:AA

あたふたオペラ「からめん」 作:萩田頌豊与(青春アドベンチャー)

巡査の保瀬(ほせ)は最近、人の声が歌になって聞こえるようになった。 感情が高ぶった話し相手がオペラを歌い出すように見えるのだ。 診察した毛利医師は保瀬の症状を「突発性歌劇幻聴症候群」と断言。 この病気に「あたふたオペラ症候群」というふざけた通称を付け、悪のりしつつ治療に乗り出した。 毎日診察室で毛利医師に経過を報告する保瀬。 どうやら保瀬は辛麺(からめん)という辛いラーメンを巡る騒動に巻き込まれているようなのだが、この騒動は「あたふたオペラ症候群」の発症と関係あるのだろうか。
格付:AA

土方さん、さようなら 作:神宿つばき(FMシアター)

まともな仕事がない。労働条件も悪い。税金が高い割に公務員の給料も低い。 行政サービスも悪いからみんな街を出て行きどんどん人口は減るばかり。 市民満足度最悪レベルの街、それがこの函館市。 そんな函館に起死回生の観光資源が現れた。 150年前、戊辰戦争・箱館五稜郭の戦いで戦死した、あの新選組「鬼の副長」土方歳三、幕末きってのイケメン剣士が幽霊として蘇ったのだ。 市役所観光課の女性職員・三原は市長の特命を受け、土方に箱館の客寄せパンダになってもらうべく交渉を始める。 確かに函館は土方終焉の地だが、ふるさとの東京や新選組のいた京都に奪われる可能性もあるのだ。 しかし土方にだって土方なりの目的もある。 何とか幽霊・土方と街の妥協点を見出す方法を考えなくてはいけない。
格付:AA

背中あわせのハート・ブレイク 原作:小林信彦(サウンド夢工房)

終戦から4年、カルチャーギャップに戸惑っている大人たちを尻目に、俺は文京区の高台にある高校でどっぷりアメリカに浸る青春を謳歌していた。 同級生の3分の2は東大を受験する学校で、俺は早々に東大受験を放棄。 将来は趣味に生きることを決めていた。 クラブ活動は映画研究会。 とりあえずの目標は校庭に部室をつくっちまうことだ。
格付:AA

はるかぜ、氷をとく 作:渡辺あや(FMシアター)

あの時の姉の選択を自分は受け入れられてると思っていた。本当は私は姉を恨み続けてきてしまったのかもしれない。 ~麻子 スピッツの『田舎の生活』が聞けなくなったのは震災の後だ。ふと、失われているのは恋ではなく、街であるように聞えた。 ~祐実 祐実おばちゃんはいわゆる自主避難っていう選択をしたんだなって理解できるようになったのはその後しばらくしてウチが中学生くらいになってからのことだ。 もしかしたらあのふたりはそのことがお互いずうっと引っ掛かっているんじゃないかと思う。 ~こなみ
格付:AA

ウブヒメ 作:今城文恵(青春アドベンチャー)

お江戸・浅草の裏長屋に住む5人の男女が、竹藪のあばら家に集まっていた。 浪人の天野新右衛門、猿回しの音兵衛役、町奴(侠客)の権太、そしてやたらと目力のある武女(むめ)という少女。 彼らが目論むのは権力者、柳沢出羽守保明の屋敷の焼き討ち。 罪のない町人たちが磔や追放の憂き目にあう徳川綱吉の世を一刻も早く終焉させるのだ。 由井正雪すらなし得なかった大事を目論む彼らにはある切り札があった。 それこそが武女の持つ“産火(ウブヒ)”の力。 正しい人間である自分が、悪いものを灰にするための力。 私が火をつけてやる。
格付:AA

十二人の手紙 原作:井上ひさし(ふたりの部屋)

本作品「十二人の手紙」は井上ひさしさんの同名のオムニバス小説を原作とするラジオドラマです。 大衆小説、SFからファンタジーそして戯曲まで 井上ひさしさんといえば戦後日本を代表する作家、脚本家のおひとり。 直木賞(大衆小説)、日本SF大賞(SF小説)、岸田國士戯曲賞(戯曲)をすべて受賞しているのって井上ひさしさんくらいではないでしょうか。
格付:AA

ほぞ 作:水城孝敬(FMシアター)

「ほぞ」とは、家具の板と板をつなぐときに作る突起のこと。 「ほぞ」と「ほぞ穴」を上手く作ることができれば釘を使うよりも丈夫な家具が作れる。 夫の基一(きいち)は腕のいい指物師で、職人らしく人間関係に不器用なところもあったけど、ほぞをつくる名人としてお得意さまからの信頼が厚かった。 そんな夫がある時から納期を忘れるようになった。 それだけではなくお得意さまの顔も。 指物の作り方も。 そして妻である私の顔や名前さえも。 落ち込む夫は、指物が作れなければ自分はただの用なしだ、という。 でも私は知っている。彼は少なくとも私にとって用なしではないことを。
格付:AA

拝啓 名探偵殿 パート2 原作:藤原宰太郎(ふたりの部屋)

本作品「拝啓 名探偵殿 パート2」は、1980年4月に「ふたりの部屋」で放送された作品で、推理研究家・作家の藤原宰太郎さんの「拝啓名探偵殿-掌編推理小説10分間ミステリー」をラジオドラマ化した作品です。 1979年10月に第1弾が放送されており、本作品はその第2弾にあたります。
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