NHK-FMオーディオドラマ(青春アドベンチャー・FMシアター)への朝倉あきさんの主演作品の一覧

ゆるゆるつながり

青春アドベンチャーとFMシアターへの朝倉あきさんの主演作品の一覧

本記事は朝倉あきさんが出演したNHK-FMオーディオドラマを紹介した記事を一覧で紹介するものです。
本ブログではこれまで脚本家・演出家など作り手側をキーに作品一覧記事をつくってきました。
出演者についても常連出演者朝ドラ経験者人気声優などさまざまな切り口で特集記事を作ってきたのですが、特定の出演者関連の作品一覧ははじめてです。
でも、2010年以降のNHK-FM青春アドベンチャー最高のミューズのひとり朝倉あきさんは別。
はじめての出演者別一覧はやはり彼女しかいないでしょう。

青春アドベンチャー

「放課後はミステリーとともに」シリーズ

放課後はミステリーとともに(2011年)

全てはここから始まった。
本作品で演じた霧ケ峰涼のあまりのフレッシュさに番組ファンの多くがとりこになった。
でも実は前年の2010年に「とめはねっ! 鈴里高校書道部」ですでにテレビドラマ初主演を果たしていたのだけど。

放課後はミステリーとともに 原作:東川篤哉(青春アドベンチャー)
私立鯉ヶ窪学園高等部2年の霧ヶ峰涼は、カープファンでミステリーマニアの探偵部(未公認)副部長である。本作は、「学校行事のビデオ」や「校庭で倒れている陸上部部長」、「体育倉庫に隠されたタバコ」など、日々の学園生活で起こる様々な謎やトリックを霧ヶ峰涼が快刀乱麻に解き明かしていく…わけではなく、実はほとんど別の人たちが解き明かしていく学園ユーモアミステリーである。

放課後はミステリーとともに「探偵部からの挑戦状」(2014年)

シリーズ2作品目。
この2作品で原作エピソードの殆どを消化しているため3作品目が制作される可能性は低いが、演出家さんが「もし3作品目がつくられるとしても朝倉さん以外はあり得ない」と言っていたのが印象的。

放課後はミステリーとともに『探偵部への挑戦状』  原作:東川篤哉(青春アドベンチャー)
私立鯉ヶ窪学園 探偵部の副部長・霧ヶ峰涼(きりがみね・りょう)。犯人をのけぞらせる鋭い推理力と、男子のハートを直撃する明るい笑顔が取り柄の16歳のボクっ娘・迷探偵が帰ってきた!今回の事件の舞台も、校舎を結ぶ渡り廊下、校内の池、教室、部室と、至って平凡!被害者も、男子高校生、男子高校生、男子高校生、液晶テレビと、これまた至って平凡?例によって、解いても解かなくても、人生にはさしたる影響のない怪事件を、霧ヶ峰涼が快刀乱麻に解いていく…のか?そして今回は探偵部と敵対する謎の組織も登場!

「風の向こうへ駆け抜けろ」シリーズ

風の向こうへ駆け抜けろ(2017年)

こちらのシリーズも主演で、女性騎手・芦原瑞穂を演じた。
「放課後はミステリーとともに」に勝るとも劣らない人気シリーズ。
本作品は準主役が東幹久さんだったのですがベテラン相手に堂々の演技だった。

風の向こうへ駆け抜けろ 原作:古内一絵(青春アドベンチャー)
「初めっから勝ち組は決まっているんだよ…」淡々とした口調で先生が吐く言葉は、あるいは真実なのかもしれない。「競馬の名門に生まれて技術もある。そんなやつには地方競馬出の雑草なんて、とても太刀打ちなんかできない。」でも、でも…悔しい!そう、私の中にある思いもまた真実だ。「先生、教えてください。私、勝ちたいんです。」

蒼のファンファーレ(2018年)

「風駆け」シリーズ第2作。
東幹久さんはじめレギュラー出演はほぼ続投する中、朝倉さんはもはや座長の貫禄。
実はこのシリーズの原作については第3弾(完結編)「灼熱のメイダン」が発刊済み。
是非第3弾もオーディオドラマ化して欲しいところである。

蒼のファンファーレ 原作:古内一絵(青春アドベンチャー)
報知杯フィリーズレビュー、そして桜花賞での激闘から1年。鈴田競馬所属の女性騎手・芦原瑞穂はくすぶっていた。勝てない。中央競馬のGⅠに挑戦した瑞穂とフィッシアイズのペアなのに、場末の鈴田競馬ですら満足に勝つことができなくなっていた。原因はフィッシュアイズではなく瑞穂にある。なんで自分はこんな場末の地方競馬にいるのか。なんでその場末でさえ勝てないのか。騎手を続けていく意味すら見失いかけていた瑞穂に、突然のチャンスが訪れる。中央競馬にすらめったにいない超良血馬ティエレン。この馬体500kgを超える勇壮な牡馬がなぜか鈴田に、それも「藻屑の漂流先」と称される瑞穂所属の緑川厩舎にやってきたのだ。

「僕のマリ」シリーズ

常識のない喫茶店(2023年)

「僕のマリ」さんのエッセイをドラマ仕立てにした作品で、朝倉さんの役どころは原作者に相当するキャラクターだった。
もちろん主演。

常識のない喫茶店 原作:僕のマリ(青春アドベンチャー)
駅前から続くこじんまりとした商店街の先に、学生時代に通っていた喫茶アジールはある。この喫茶店のドアにアルバイトの募集の張り紙があることに気が付いたのは求人誌を買って帰る道すがらのこと。大手メーカーに就職したものの目標予算に追いまくられて心を病み、退職。そこでは面倒な客に頭を下げ続けるのが常識だった。「この店で働くにあたって一番必要なことは優しさと思いやり」面接をしてくれたアジールのマスターはそういった。ここでなら私も働くことができるのだろうか。この常識のない喫茶店でなら。

記憶を食(は)む(2025年)

こちらも「常識のない喫茶店」と同様のエッセイ原作作品でやはり主演。
何だか原作者の「僕のマリ」さんは朝倉さんと同じ声をしているのではないかという気すらしてきた。

記憶を食(は)む 原作:僕のマリ(青春アドベンチャー)
大好きだった業界に新卒で入ったもののノルマに追いまくられ無残にも退職。絶望しかない中で選んだ喫茶アジールでのアルバイトで私は救われた。アジールで得たのは自分に対する肯定感。でもそれだけでなく、自分の生涯の仕事が「書くこと」だということに気づくこともできた。今はアジールから巣立って、生涯の伴侶とともに駆け出しの物書きとして暮らしている。まだ体調は万全とは言えない。自分の気持ちがコントロールできないことも多い。でも今回依頼された「食にまつわるエッセイ」は良いものが書けそうな気がする。グルメレポートではない。編集者の人は「食べ物が呼び起こす記憶のようなもの」を書いてほしいと言ってくれたのだから。

単発作品

幻想郵便局(2012年)

青春アドベンチャーで初のシリーズではない作品への出演。
朝倉さんが演じると、どんな傷ついたキャラクターでもどこかに救いがあるように感じられる。
そんな印象のスタートになった作品。

幻想郵便局 原作:堀川アサコ(青春アドベンチャー)
短大を卒業したばかりの安倍アズサはアルバイトとして登天(とうてん)郵便局に採用される。しかしこの郵便局、何かがおかしい。なぜか山の頂上にあるし、すぐそばに広大なお花畑があるし、働いている職員もやってくる客もおかしな人ばかり。実はこの郵便局はこの世とあの世の境目にあり、あの世へ手紙を送ることができる郵便局だったのだ。アズサは「探し物をみつける」という微妙な特技を見込まれてこの不思議な郵便局に雇われたのだが、次々と不思議なことに巻き込まれていく…

ニコイナ食堂(2015年)

朝倉さんが2014年に女優業を休業したあとの復帰第一作。
オーディオドラマへの、ではなく女優活動への復帰策だったことが、彼女のオーディオドラマへの信頼感を表している気がする。
ちなみに本作品は谷村美月さんとのダブル主演だが、おふたりの個性がうまくかみ合っている印象。

ニコイナ食堂 作:樋口ミユ(青春アドベンチャー)
親の都合で、大阪に住む祖母のもとに預けられた少女・イイナ。いかし彼女は、キツくあたってくる祖母にも、大阪のノリを強制してくるクラスメートにも馴染めず、食事すら満足に取れないほど精神的に追い詰められてしまう。そして祖母に反発して、夜の街に飛び出したイイナは、いつしか自分が昭和27年の大阪にいることに気が付く。終戦直後の貧しい日本で途方に暮れたイイナは、戦争孤児のニコに出合い、ニコの部屋に居候をさせてもらう。不満を押し隠しながら必死に生きてきた少女イイナは、自称「屈強で、不屈で、希望しか考えへん」少女ニコと出会い、ともに行動するのだが。

シャドー81(2023年)

朝倉さんには珍しく主演ではないが、一応ヒロイン役。
ただシリアスな原作をコメディ寄りに振った脚色をしている本作品ではすべての出演者が空回り気味だったように感じる。

シャドー81 原作:ルシアン・ネイハム(青春アドベンチャー)
1972年5月。泥沼の戦場と化したベトナムから1機の試作戦闘機とひとりの米国空軍パイロットが姿を消した。試作機の名前はTX-75Eバンバイア、パイロットの名前はグラント・フィーリング大尉。米国が誇る最新鋭戦闘機とその操縦士が再び姿を現したのは米国本土ロサンゼルス郊外、ハワイに向かい飛び立ったジャンボジェット機PGA81便の背後だった。そしてPGA81便にピタリと張り付いたTX-75Eから驚きの宣言がなされる。「こちらはPGA81便の影、シャドー81。機長、あなたの機はたった今乗っ取られた。指示に従わない場合は撃墜する。要求はただひとつ。ベトナム戦争の即時停戦だ。」

新釈・遠野物語(2024年)

井上ひさしさんの原作作品。
説話をベースとするオムニバス作品で朝倉さんも1話ごとに違った役回りを演じており、主演は加藤諒さんだが準主演的な位置づけ。

新釈・遠野物語 原作:井上ひさし(青春アドベンチャー)
東京の大学を休学して故郷・遠野に帰ってきたボク、山之上ひさし。特別養護老人ホームの臨時職員として働き始めたが、そこでもなかなかうまくいかず、先輩の美桜(みお)さんから叱責を受ける日々。役に立ちたいという一心のボクは、近所でトランペットを演奏する不思議な老人、犬伏さんから気化された遠野の昔話を特養ですることを思いつくが…

FMシアター

想い出あずかります(2011年)

FMシアターにおける朝倉さんの初出演作品。
主演は一応、鶴田真由さんということになっているが、これはたぶん大人の事情で、実質的な主演は朝倉さんである。
これもとてもいい雰囲気のキャラクターで、このあと多くのFMシアター作品に呼ばれることになるのも納得である。

想い出あずかります 原作:吉野万理子(FMシアター)
二十歳の誕生日を前に、海辺の街に帰省した里華(りか)。親への挨拶もそこそこに出かけて行ったのは、波打ち際に建つ「想い出質屋」だった。この店の店長は普通の人とは違う不思議な人。この店は想い出を預かる代わりにお金を貸す不思議な店。しかし、人は二十歳を過ぎると、この店に行けなくなってしまう。最後のチャンスに店を訪れた里華は、中学3年生で初めて訪れてからの想い出を店長さんと語りあうのだった。

紅いハンカチ(2013年)

本作品では助演だが、主演はなんと平幹二朗さん。
現代と戦中戦後の2つのパートにわかれる作品だが、朝倉さんは前者のメインキャラクターで平さんとの掛け合いも多かった

紅いハンカチ 作:藤井香織(FMシアター)
俺は今年も広島へ向かう。辛くても忘れないこと、死ぬまで。それが罪滅ぼしだと思ってきたからだ。しかし、浪子さんとの約束を果たそうとは思ってこなかった。「もしまたいつか会ってくれるなら…」浪子さんはどういう思いでそう書いたのだろう。今年、俺はこの女性と俺は初めてこの海を渡る。浪子さんと約束した弥山の消えずの火をみるために。

弾け!はじけろ!そろばん甲子園(2015年)

NHK-FMのオーディオドラマでは定番の「○○甲子園」もの。
TVドラマ「とめはねっ!」主演経験のある朝倉さんにはぴったりの作品だったかもしれない。

弾け!はじけろ!そろばん甲子園 作:東多江子(FMシアター)
「もう、部活決めた?」入学式の行われるこの日は、学校中が部活の勧誘活動で賑やかだ。負けてはいられない。わが「珠算(そろばん)部」は、現在、部員たったの2名。部長を拝命してしまった私、北九州総合高校・商業科2年の古賀すずとしては、最低3名くらいは部員を集めたいところだ。…でも集まらない。それはそうだろう、こんな地味な部活、選ぶ方が変だ。こうなったら2名でもいい。いや1名でもいいから、有段者の新入部員がどうしても欲しい。目標としている珠算の全国大会、いわゆる「そろばん甲子園」の団体戦出場には3名が必要なのだ。このままでは出場することすら出来ない!

また逢う日のうた(2016年)

FMシアターらしい真面目な作品で朝倉さんの役どころは苦難の戦中戦後を過ごした女性。
かなりシリアスな話なのだが朝倉さんが演じるとどこか爽やかな雰囲気になるのが不思議。

また逢う日のうた 作:東多江子(FMシアター)
天袋の奥の古い柳行李から母・千代の日記が出てきた。不揃いのワラ半紙を麻ひもで綴じたその日記は、昭和19年10月25日、弟、隆造との別れから始まっていた。昭和19年、韓国が日本の植民地だった頃。京城(今のソウル)に住んていた姉は結婚を控えた21歳、学徒出陣した弟は京城帝国大学の学生だった。別れ際に、弟の吹くハーモニカで敵性音楽の"My Blue Heaven"を歌い再会を誓った姉弟。ごく普通の日本人姉弟が戦中・戦後にどのような青春時代を過ごしたのか、母の日記を通して息子は知ることになる。

逆さ首(2024年)

朝倉さんが出演したNHK-FMのオーディオドラマでは唯一の時代劇。
…なのだが娯楽作ではなく「江戸時代の障碍者」というかなり重いテーマの作品。
いくつもの作品に出演し成長を見せた元「こども店長」加藤清史郎さんとの真剣なやり取りが本作品の醍醐味。

逆さ首 作:日比谷祐希(FMシアター)
江戸の町娘「なつ」は、火事で両親も家財も失ったが、新しい勤め先の損料屋で懸命に働く快活な娘である。しかし、そんな彼女が25歳にもなるのにひとり身なのには、ある秘密があった。たったひとりの弟・新太が重い障害を持っておりひとりで生活することができないのだ。体が反り返り「逆さ首」と揶揄される新太。そんな弟をなつは一生面倒見ようと心に決めているのだが…

その他の作品

それにしても主演率の高さはさすがですね。
当ブログでは青春アドベンチャーでの出演作品はすべて紹介できていますが、FMシアターについてはまだ以下の作品を紹介できていません。

  • イジメの行方(2013年)
  • サイドシート・ララバイ(2018年)
  • 悲しいくらいの幸運を(2019年)
  • ユーフォリア〜わたしの幸福論(2020年)
  • 塀の中のリクエスト(2024年)

紹介でき次第追記してく予定です。


■シリーズ「青アドポーカー」
作品間の緩やかな繋がりを楽しむこの企画。
その他の記事の一覧は以下をご覧ください。

ラジオドラマ作品間の、出演者・原作・作品内容などのちょっとした関連性を見つけて楽しむ
本ブログは、NHK-FMで放送されているラジオドラマ番組「青春アドベンチャー」系列の番組で放送されたラジオドラマを紹介するものですが、特にこの「特集:青アド・ポーカー」はその紹介した作品間の緩やかなつながりを見つけて、楽しもうというコーナーです。あるつながりが3つの作品に共通する場合は「スリーカード」、4つであれば「フォーカード」といったイメージです。このページでは今までの青アドポーカーの記事の一覧を表示していますので、ご興味のある記事のページにご移動ください。

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