宝塚歌劇団と青春アドベンチャーの両方で取り上げている作品

メディアミックス情報

【メディアミックス情報】宝塚歌劇団と青春アドベンチャーの双方で取り上げられている小説等

NHK-FMのオーディオドラマ番組・青春アドベンチャーと宝塚歌劇団とに関する企画記事の第2弾です。
第1弾は、宝塚歌劇団元トップスター、元トップ娘役の女優さんが出演している青春アドベンチャー作品でしたが、今回は原作つながり。

宝塚推し

青春アドベンチャーという番組は番組草創期の立役者、川口泰典さんや、現在の制作統括である藤井靖さんが、積極的に採用していることから、元宝塚ジェンヌの女優さんがたくさん出演されています。
ということは、両コンテンツで扱っている作品の題材にも似た側面があるはずです。
現に先日も2017年に青春アドベンチャー化された「斜陽の国のルスダン」が、2022年秋に宝塚歌劇にて舞台化されることが発表されています。

意外と少なかった

宝塚歌劇団の歴史は約110年と長大ですが、青春アドベンチャーも約30年の歴史があります。
過去かなりの数、被った作品が原作として採用されているのではないかと思い調べてみたのですが…
意外と見つからず「世界の名作」的なものがほとんどでした。
宝塚はオリジナルの作品が多いことと、柔らかい題材を積極的に取り入れるようになったのは1974年の「ベルサイユのばら」以降というということもあるのかもしれません。

両コンテンツの共通原作一覧

さて、それでは早速ご紹介します。
記載の年代は初演又は最初の放送年です。

モンテ・クリスト伯

  • 青春アドベンチャー:1996年
  • 宝塚歌劇団:1936年
  • 唯一、戦前に宝塚で取り上げられた作品。一方、青春アドベンチャー版は内野聖陽さん主演で男臭い。

赤と黒

  • 青春アドベンチャー:2004年
  • 宝塚歌劇団:1976年
  • スタンダール原作の古典。青春アドベンチャー版は高橋和也さんがジュリアンを熱演している。

紅はこべ

  • 青春アドベンチャー:1994年
  • 宝塚歌劇団:1979年、2008年(THE SCARLET PIMPERNEL)
  • 宝塚の2008年版はブロードウェイミュージカルがベース。青春アドベンチャー版は筧利夫さん主演。

ブルボンの封印

  • 青春アドベンチャー:1993年
  • 宝塚歌劇団 : 1993年
  • なんと宝塚と青春アドベンチャーで取り上げられたのが同年という珍しい例。

ゼンダ城の虜

  • 青春アドベンチャー:2008年
  • 宝塚歌劇団:2000年
  • 青春アドベンチャーでは2010年に続編「ヘンツォ伯爵」もオーディオドラマ化している。

プラハの春

  • 青春アドベンチャー:2006年
  • 宝塚歌劇団:2002年
  • 外交官だが割と流されやすい主人公。青春アドベンチャーでの主演は高橋和也さん。

マクロプロスの処方箋

  • 青春アドベンチャー:2023年
  • 宝塚歌劇団 : 2003年(不滅の棘)
  • チェコの作家、カレル・チャペックの戯曲をもとにした作品。原作タイトルは「マクロプロス事件」、「マクロプロス秘事」など様々に訳されている。

黒蜥蜴

  • 青春アドベンチャー:2009年
  • 宝塚歌劇団 : 2007年(明智小五郎の事件簿-黒蜥蜴)
  • NHKでは1976年にも連続ラジオ小説でラジオドラマ化している。この時の明智小五郎役は唐十郎さん。

ハプスブルクの宝剣

  • 青春アドベンチャー:2020年
  • 宝塚歌劇団:2010年
  • 宝塚版は星組公演。青春アドベンチャーでヒロイン・テレーゼを演じた野々すみ花さんは元宙組トップ娘役。

斜陽の国のルスダン

  • 青春アドベンチャー:2017年
  • 宝塚歌劇団:2022年
  • 青春アドベンチャーが先行した珍しい例。主演は元宝塚歌劇団宙組・雪組トップ娘役の花總まりさん。なお、宝塚版のタイトルは「ディミトリ~曙光に散る、紫の花~」とのこと。

改めてみると青春アドベンチャーのディレクターが宝塚推しでなかった00年代に多いですね。
以上の他に宝塚歌劇団で1985年に上演されているディケンズの「二都物語」は、青春アドベンチャーの前身番組であるアドベンチャーロードで1986年にラジオドラマ化されています。
なお、以上はwikipediaをざっと見て調べただけなので漏れがあるかもしれません。
漏れを見つけた方は是非ご指摘下さい。

やるな、宝塚

ところで宝塚歌劇団の上演作品の一覧を見ていて感じたのは、特に近年、かなり自由に題材を選択しているということ。
ベルばら初演の頃は少女漫画原作というだけで批判もあったそうなので隔世の感がありますね。
具体的には、

  • 韓国ドラマ(2009年・太王四神紀)
  • カプコンのゲーム(2009年・逆転裁判)
  • ハリウッドの洋画(2011年・オーシャンズ11)
  • 登場人物がほとんど男性で艦隊戦が見せ場のSF(2012年・銀河英雄伝説)
  • 一昔前の有名邦画(2013年・Shall we ダンス)
  • ルパン三世!(2015年・ルパン三世)
  • 少年漫画というかジャンプ漫画(2016年・るろうに剣心、2021年・CITY HUNTER)

などです。
青春アドベンチャーもかなり悪食な番組ですが宝塚もなかなかのものです。

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