神隠しの教室 原作:山本悦子(青春アドベンチャー)

格付:A
  • 作品 : 神隠しの教室
  • 番組 : 青春アドベンチャー
  • 格付 : A
  • 分類 : 幻想(日本/シリアス)
  • 初出 : 2026年3月9日~3月27日
  • 回数 : 全15回(各回15分)
  • 原作 : 山本悦子
  • 脚色 : 堀田りえこ
  • 音楽 : 滝澤みのり
  • 演出 : 木村明広
  • 主演 : 井上麻里奈

バネッサに付き添われて加奈がやってきた保健室には誰もないなかった。
保健室だけではない。職員室にも1年の教室にも。
おかしい。1年の教室からは先ほどまで歌声が聞こえていたのに。
誰もいない…?いや、いる。少しだけど。
見つかったのは、5年2組の加奈とバネッサの他には3人だけ。
バネッサの幼馴染の聖哉、4年生の亮太、そして1年生のみはる。
なぜこの5人だったのか。自分たちではまったくわからない。
そしてそのころ「元の世界」でも大きな騒ぎが起きていた。
それはそうだ、4人もの小学生が急に消えたのだから。

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本作品「神隠しの教室」は2017年に第55回野間児童文学賞を受賞した山本悦子さん原作の児童文学作品をオーディオドラマ化した作品です。

野間児童文学賞

青春アドベンチャー及びその前身番組で野間児童文学賞受賞作を取り扱うのは、恐らく初めてですが、同賞の受賞者であれば、今西祐行さん(肥後の石工)、神沢利子さん(タランの白鳥)、岡田淳さん(二分間の冒険ほか)、あさのあつこさん(バッテリー)、森絵都さん(カラフルほか)、上橋菜穂子さん(精霊の守り人ほか)、斉藤洋さん(シュレミールと小さな潜水艦ほか)など多数の例があります。

最近減少していた

特に2014年2015年2016年の青春アドベンチャーは児童文学作品を取り上げることが多く、この3年間だけで実に12作品が児童文学原作作品でした。
しかしその後急速に減り、2017年の「クリスマスの幽霊」(外国作品)を除けば2022年の「まるみちゃんとうさぎくん」だけという状況でした。

このジャンルは正直…

あくまで個人的な感想ですが、私はそもそもあまり児童文学が好きではなく、特に良作と評判だった「二分間の冒険」があまりあわなかったこともあり、「現代の日本が舞台」「主人公が小学生」「ファンタジックな展開」の3拍子が揃うとちょっとがっかりしてしまう傾向にあります(あくまで個人的に)。
その面で本作はばっちりこの3要素が揃っており始まる前から期待していませんでした。
ただこの3要素がそろっていても「びりっかすの神さま」みたいな良作もあるのが青春アドベンチャーの奥深いところ。
つい、こんな記事を書いてしまったこともありますし。

教室が漂流?

という訳で、期待していたのか、していなかったのか自分でもよくわからない感じで聴き始めた本作をどう感じたかというと…
まず「教室」ときいて思い出すのが楳図かずおさんの「漂流教室」。
実は大昔の1985年に前身番組のアドベンチャーロードでラジオドラマ化されています(紹介したいのですが手持ち音源が少なく。どこかに全回おもちのかたはいらっしゃいませんでしょうか)。
本作も実は割と漂流教室と近い展開です。
特に全くの異世界?に教室が飛ばされたり、うっすらと現代とのつながりがのこっているあたりはよく似ています。

Amazon.co.jp: 漂流教室〔文庫版〕(1) (少年サンデーコミックス) 電子書籍: 楳図かずお: Kindleストア
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小学生が冒険?

ただあくまでエンタメの要素が強かった漂流教室と比較すると本作は児童文学らしい今日的な問題(いじめとか外国人の児童とか)が取り込まれており少し教訓臭さが感じられるのがたまにきず。
この辺、「二分間の冒険」がダメだった一番の理由でもあります。
本当に私の個人的な趣味趣向なのですが青春アドベンチャーはやはりエンタメ優先の枠であって欲しいのです。

失踪もの?

ただ、ミステリーぽい要素もあったりして(そういえば失踪をネタにするのは1月の「深淵のテレパス」に続いて2026年で2作品目ですね)結構興味を持って聞けたのも事実。
児童文学の宿痾ともいうべき説教臭さを、ある程度エンタメにうまく溶かしこむことができていたと思います。
そうそう似ているという点では、リスナーアンケートでもなんどもリクエストのあった辻村深月さんの「かがみの孤城」にもよく似ていますよね。
ちなみに「かがみの孤城」が雑誌掲載されたのが2013年から2014年。
一方、2016年10月に「神隠しの教室」が出版され、大幅に加筆した書籍版「かがみの孤城」が出版されたのが2017年6月。
なんとも微妙なタイミングですね。

Amazon.co.jp: かがみの孤城 電子書籍: 辻村深月: Kindleストア
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女性声優さん主体のキャスト

さて、本作品の大きな特徴は青春アドベンチャーでは珍しい女性声優さんの積極起用。
青春アドベンチャーでは小学生の役を子役さんにやらせる作品も多いのですが本作品は大人の女性声優さんが演じるアニメでよくある形で、主役の加奈役の井上麻里奈さんのほか、小林沙苗さん、井口裕香さんなどなどがこれに該当します。
特に井上麻里奈さんは2025年の「リフレイン -私とおじいちゃんの捜査ノート-」の好評を受けての主演抜擢だと思います。

井上小百合さんの出番は?

一方、準主役の養護教諭・早苗先生役は元乃木坂46の井上小百合さんです。
元アイドル…ではあるのですが、青春アドベンチャーでは「世界から歌が消える前に」で主演、「火星ダーク・バラード」や「マタギ列伝」でヒロイン役の経験があり、もはや常連といっても過言ではないです。
早苗先生は公式ホームページの出演者紹介で井上小百合さんが2番目に乗っている割には第1週(1~5回)の出番は少ないのですが、後半になるにつれ準主役級の活躍。
もうひとつの学校に行った小学生たちと、元の学校から支援する大人たちの両方が物語の主役であるのがこの作品の特徴だと思います。

コメント

  1. 匿名希望 より:

    今回の内容は、ゆっくりと丁寧な進行をこころがけているかんじがしますが、
    ちょっと丁寧過ぎる気がします。最後の週で一気に解決に向かうのでしょうが、少し時間が
    かかり過ぎです。15回ものの難しいところかもしれません。10回で何とかまとめられな
    かったという気がします。滝澤さんの音楽が懐かしいかんじがしてよかっただけに
    もったいないです。

    • Hirokazu Hirokazu より:

      匿名希望さま

      今回もコメントありがとうございます。
      長めの枠は嬉しいのですが、逆に冗長になってしまうことが多いのが珠に傷ですよね。
      まだ1週あるのでうまく締めてほしいものです。

      • 匿名希望 より:

        最後の5回はペースがあがったが、かなり無理している感じがありました。
        前半のゆったりしたペースは何だったのだろうと思いました。15回ものなので、なかなかうまくペース配分できないのかもしれませんが、もう少し均等にペース配分して欲しかったったです。

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