2018年リスナー人気投票結果(青春アドベンチャー・作品編)

アンケート(年次)

【2018年に放送された青春アドベンチャーの人気投票アンケート結果①:作品賞】

2018年12月28日から2019年1月14日にかけて、今年も青春アドベンチャーの年間人気投票を実施させていただきました。
今回は4回目の実施になります(これまでの結果はこちらからご確認ください)。
ご協力いただいた皆様には感謝の言葉しかありません。ありがとうございました。

今年のアンケートの特徴

集中投票問題

さて、結果を発表する前に、まずは今年の投票で気になったことからご報告させていただきます。
それは特定の俳優のファン層による特定の作品(第1位・第2位の作品)への集中投票が見られたこと。
過去にもその傾向はあったのですが、本年は極端でした。
もちろんそのこと自体は全く問題ありませんし、そもそも制作側もそういったファン層への訴求を意図してキャスティングしているのでしょうから当然の結果ではあります。
ただ、投票した作品以外の作品を全く聴いていない方の投票割合が過度に高くなると、1年間に放送された作品の相対的な位置づけとしては、やや歪な結論となってしまうことも事実かと思います。
しかし、投票数はあくまで事実ですので、集計にご協力をいただいた皆様のご意思を尊重し、集計結果をそのまま公表することがまずは絶対条件と考えました。

補助的ランキング

そのため、今回もあくまで全投票の結果を公式なランキングとしますが、補助的に「1作品にしか投票されていない方の投票を除外した場合のランキング」も作成してみました。
これは、仮に特定の俳優目当てで聞き始めたリスナーであっても、これをきっかけに複数作品視聴していただけたのであればもう十分ラジオドラマのファン層であり、その指標として複数作品に投票していることを条件として、ややデータを絞って集計したものです。
また、今回、初めて投票者の男女属性を入力していただいたのですが、その結果、投票作品に明らかな男女差が見られたことから、男女別のランキングも作成してみました。
これらの補助的なランキングはこの記事の末尾に掲載しているのですが、結果としてみると、確かに偏った投票はあったものの、その投票を除外しても上位の作品の評価はやはり高いことがわかりました。
そのため、程度の問題はあれランキングの順位として概ね妥当なものと考えています。
さて、前置きがなくなりましたが、まずは作品賞の発表をします。
今回は最終的に112名の方にご投票をいただきました。
例年どおり、1位=3点、2位=2点、3位=1点で集計し、総合点で順位付けをしています。
ご覧ください。

作品賞

第1位 167点

暁のハルモニア

暁のハルモニア 作:並木陽(青春アドベンチャー)
17世紀、ドイツは戦乱の渦中にあった。三十年戦争。カトリックとプロテスタントの間で争われた最後にして最大の宗教戦争により、国土は荒廃、住民たちは塗炭の苦しみを味わっていた。後世から見れば「暗黒の中世」は終わりを告げつつある時代。しかし、イタリアでガリレオ・ガリレイが「それでも地球は動く」と呟かざるを得なかった時代でもある。いわんやドイツにはまだ近代文明の曙光もさしていない…ように見える。しかし、そんな時代でも新しい学問を求め歩みを止めない青年がいた。彼の名はヨアヒム・ハインツェル。若き天文学者であるヨアヒムは戦乱で大学を焼け出され、行くところがない。しかし、これ幸いと、予てから憧れていた大天文学者ヨハネス・ケプラーに会いに行くことに決めた。神のあり方を巡って混乱する地上。しかし、真理の光があれば世に調和をもたらすことだってできるはずなのだ。

【内訳】1位51票、2位6票、3位2票
【概況】投票の特徴は圧倒的に1位の票が多いこと。
また、以下の投票理由のとおり複数の俳優さんに対する女性陣の熱烈な評価が集積した結果、このような得点となった。
ただ、それだけではなく、末尾の参考集計結果からは、男性からの票や従来からのラジオドラマのファン層からも評価も高いことが窺える。

■リスナーの投票理由■

  • とても引き込まれるストーリーだった。キャラクターがとても良かった。
  • 天文学と歴史が好きな私にとってぴったりな作品でした。また、ヨアヒムとイザークの友情で命をかけてお互いを守るところは涙なしでは見れません!
  • 音声だけで異世界へ誘う魅力を感じました。毎回続きが楽しみになる面白さと文学的な上品さが好きでした。
  • ミュージカルで活躍している方が沢山出演していたのが新鮮でした。藤岡正明さんの声が素敵すぎてファンになりました!!
  • 毎日ハラハラドキドキしながら聞いた。天文学がテーマだったのが良かった。
  • 当時の雰囲気が良く出ているように感じ、面白かったため。また、青春アドベンチャーオリジナルな作品であること、同人小説界からの起用という新しい試みも良かったため。
  • 歴史上の人物を魅力的に作品の中に登場させており、その人物の考えや人柄などが伝わってきて感情移入することができた。
  • 作者があてがきしたとのことでが推しの俳優がまさかそんな役を⁉️と不思議でしたが、終わってみると彼にしかできない、素晴らしい脚本でした。
  • 藤岡正明の演技が素晴らしかった
  • 志しの高い若者の冒険物語だった
  • 科学史が好きなのでケプラーやブラーエの名前が出てきてとても嬉しかった。メインストーリーもとても熱く毎回続きが楽しみだった。音楽も素敵だった。また聴きたい。
  • 好きな俳優が出ていたから
  • ストーリーと俳優達の演技と音楽が素晴らしい。
  • 藤岡正明さんの出演
  • 藤岡正明さんが声の出演をされるので聴きました。ストーリーもとても楽しかったです。
  • ラジオドラマを初めて聴いて、声だけで想像する世界がこんなにワクワクするものか、と目からウロコが落ちました。イザークとヨアヒムの友情とドラマティックな展開に最後までひきつけられました。
  • 退屈しませんでした。
  • 友情関係がとても繊細にリアルに描かれていてとても良かった。実力のあるミュージカル俳優が声優として参加されていて描写が鮮明に伝わってきて感動しました。
  • 朝夏まなとさんの演技が良かった
  • 世界感がとてもすてきでした。特にリュートを使った音楽が効果的でした。
  • オリジナル作品ですがストーリー、キャスト共に良かった
  • キャスト ストーリー 音楽どうなってしまうのかハラハラしながら毎回聴きました。
  • 全体の流れがわかりやすくそれでいて次へ次へと聞きたくなる作品でした。それぞれのキャラクターの個性も出ていて良かったです。ヨアヒムがもし生きていたら…別パターンのエンディングも聴いてみたくなりました。
  • 宇宙と信仰、テーマがドンピシャ
  • 青春アドベンチャーの為のオリジナル脚本として、並木陽先生が当て書きで書かれたとの事でしたが、脚本は勿論の事どのキャストの皆様もドンピシャに素晴らしくて、毎夜毎夜ドキドキとワクワクで楽しめました!
  • キャストが好きな人が多かったので
  • ストーリーにひきこまれた。聴き逃し配信も欠かさず聞いたのは、はじめてだった。
  • 最初放送を聞く前は難しい題材のものなのかと思ったのですが、ストーリーや時代背景などが物語の中でとてもわかりやすくなっていてとても面白かったです。
  • イザークとヨアヒムの友情と相棒感が大好きです。そして、劇中の気になる人物、事柄をしらべるほどに、様々な解釈ができる脚本も素晴らしかったです。
  • 話の内容が面白かったです。出演者も豪華で皆さん役にぴったりでした。
  • 時代背景もわかりやすくそれぞれのキャラクターが個性的に生き生き描かれていて、キャストの皆さんも役にぴったりで素晴らしかった
  • 朝夏まなとさんが出演していたため。また他の出演陣のみなさんも声がとても良かったため。
  • 豪華俳優陣の「日頃活動する分野・ジャンル・バックボーンが見え隠れする演技」が作品に華やかさを与えていた。同時に、その華やかさが脚本そのもののテーマ・世界観・悲哀などを引き立て、非常にドラマティックだと感じた。
  • とにかく一話一話わくわくして、毎日放送が楽しみでした。豪華なキャストさんも素晴らしかったです。
  • 出演されている俳優さんはふだんミュージカルの方ばかりでしたが、声だけのお仕事が新鮮でした。
  • 天文学に興味があったので面白かった。
  • ストーリーと栗原英雄さん
  • リュートの音とストーリーが見事にコラボしていた。
  • 30年戦争という題材を、歴史上の英雄同士の決戦として、正面から描く一方で、天文学者や放浪学生の遍歴を主軸に扱っている構成がすばらしかったです。声優さんたちの技量もよかったです。
  • 昨年唯一まともに聴いた作品でした。今年はもっと聴けたらと思います。
  • 世界観が変動しつつある近世ヨーロッパの中で、それぞれの立場・利益・理想をもつ多彩なキャラクターたちが生き生きと動いていた。畳みかけるように起こる事件、史実を知る人はニヤリとする描写、出会いと別れ、暗号の謎解き等、最初から最後まで目が、いや耳が離せない。敵方のガブリエラやカリストの「巧まざるユーモア」もお見事。
  • ケプラーの天文学や異端審問、グスタフ・アドルフとヴァレンシュタインの戦い、三十年戦争の時代のロマンを感じる作品でした。ヨアヒムとイザークの友情、オクセンシェルナとグスタフ・アドルフの主従関係が良かったです。

第2位 39点

リテイク・シックスティーン(再)

リテイク・シックスティーン 原作:豊島ミホ(青春アドベンチャー)
高校に入学したばかりの小峰沙織は、クラスメイトになった貫井孝子から衝撃の告白を受ける。実は孝子は、27歳の未来から過去に戻ってきたタイムトラベラーで、人生をやり直している最中だというのだ。何も持っていないニートになってしまった自分の原点が、イケていなかった高校生活にあると確信している孝子は、より良い人生を送るために積極的に高校生活をエンジョイし始める。何の証拠もない、孝子の“未来ネタ”に半信半疑だった沙織だが、全力で人生の再設計を図る孝子につられるように、沙織自身の考え方も少しずつ変わっていく。

【内訳】1位10票、2位4票、3位1票
【概況】2013年に初放送された作品の再放送。
再放送作品が第2位になったのは始めてだが、助演の中村倫也さんに対してファンの女性から熱烈な評価があった。
ただ、個人的には中村さんの演技は「アグリーガール」の方が印象的。

■リスナーの投票理由■

  • 先がとても気になった。主演の女子2人が自然でとてもよい。放送回の2人の距離感でタイトルコールが1人だったり2人だったりの演出も、良かった。
  • 高校生の青春が聞いていて心地よかった。
  • 中村倫也さんの過去作品を聞けてよかった。情景が手に取るように想像できる技量はさすが。
  • 出演者の声の演技
  • 自分の青春時代も似たような事がちょこちょこあり昔を懐かしめた。
  • 中村倫也の声が良かった 青春
  • 倫也くんもやっぱり上手い。
  • 中村倫也さんの声に惹かれて、聴かせて頂いておりました。
  • 演者さん達が上手く、毎回楽しみだった。
  • ストーリーが面白かったから 中村倫也がでていたから!
  • 中村倫也さん目当てで聞いていましたが、最後はもう涙とまらない内容で続編が出ないか気になるくらい楽しく聞けました!

第3位 35点

武揚伝

武揚伝 原作:佐々木譲(青春アドベンチャー)
榎本釜次郎武揚(ぶよう/たけあき)がオランダ留学から戻ったのは1867年(慶応3年)。少禄とはいえ武士の子である武揚がエンジニアを目指したのは、この国難の時代、日本には100の議論を重ねるより100人の技師が必要だと思ったからだ。しかし、幕府発注の最新鋭艦・開陽丸(かいようまる)を操船して帰国した武揚を待っていたのは、予想を超えて急転していく時代の流れだった。最新鋭の軍艦という確固たる武力を掌握する武揚。ゆえに、時代は彼を徳川家に忠実な一技師であることを許さない。阿波沖海戦、江戸脱走、奥羽越列藩同盟への参加、そして函館戦争。流転の幕臣が遂にたどり着いたのは、衆議で国のあり方を決める「共和国」というひとつの夢であった。

【内訳】1位5票、2位6票、3位8票
【概況】この作品も主演の成河さんが…と言いたいところだが、成河さんの出演作では2016年まで制作されていた「白狐魔記」が過去の投票で特に上位に入っていなかったことを考えると、純粋に本作品に対する評価が高いのだろう。
票が1位から3位までまんべんなく入っていることも広い層へ受け入れられた証とみる。

■リスナーの投票理由■

  • 選択がひたすら裏目にでる釜次郎が気の毒。でも熱い季節を過ごしたことは羨ましくもある。
  • 好きな時代の作品だから。
  • 重厚な展開や演出が素晴らしかったため。
  • 歴史物をじっくり堪能できた点でしょうか。
  • 大河ドラマでは不十分だったところを補完してくれ、楽しめました。
  • 成河さん推し
  • 主役の声が好き
  • 本を読んで興味を持っていました。成河さんの声がとっても良かったです。
  • 成河さんが抜群に上手かったのと周りの役者の方が全員良かった。
  • 新作の歴史物で、幕末でもあまり日が当たらない榎本武揚たちを描いていたので。ラジオを聴いて、原作と…高松凌雲を初めて知り、本を買いました!
  • 新しい憲法の草案のシーンがよかった
  • 脇からみた尊皇攘夷が面白かった
  • いまち思い出せませんが、他にはなかった。
  • 明治維新百五十周年に、討幕側ではなく旧幕府側の榎本武揚のラジオドラマを制作したNHKの心意気にまず拍手。近代日本のもう一つの可能性に賭けた者たちの熱き想いと無念さが心を打つ。「ラ・マルセイエーズ」がラジオドラマで聴けたことには、大感動!

第4位 32点

毒見師イレーナ

毒見師イレーナ 原作:マリア・V・スナイダー(青春アドベンチャー)
「イレーナ、君に選択肢を与えようじゃないか。」悪名高きヴァレク、謀略と暗殺でこの国を支えてきた防衛長官が、イレーナに告げたのは意外な提案だった。「死刑か、それとも最高司令官アンブローズの新しい毒見役になるか、どちらか選びなさい。」孤児だったイレーナを育ててくれた第五軍管区の将軍ブラゼルの一人息子レアードを殺したイレーナ。暗い地下牢に投獄されてもう1年。極刑は免れない。いや、でもチャンスがあるならやはり生きたい。たとえそれが死ぬより過酷な運命だったとしても。

【内訳】1位5票、2位4票、3位9票
【概況】ヒロインは「毒見役」でその相手方は「独裁者の懐刀」、という異色のファンタジー。
そのせいか主人公は女性ながら実は男性からの人気が高い作品だった。

■リスナーの投票理由■

  • とてもスリリングでずっと楽しめた。映像が流れるように伝わる表現も秀逸だった。
  • 青アドらしい作品
  • ファンタジー作品が好きなので、明るい作品で無かったですが面白かったです。
  • 力強いイレーナの演技に引き込まれました。
  • 音の世界でありながら、舌の感覚を表現するって
  • 男性上司がセクシー
  • 面白かった。主人公二人の声にも引き込まれた。続編があれば是非聴きたい作品。
  • ストーリー
  • 原作を読んでみようと思えるまでにさして時間がかからず、魅力的であったため
  • 振り返ると一番印象に残る作品でした。
  • 蒼のファンファーレと悩んだんですがこちらにしました。イレーナが自分が生きるために努力する姿がカッコいいし、恋に発展するかしないかのもどかしさもあり、イレーナカッコいい!
  • イレーナとヴァレクの関係性が少しずつ変化していく過程に毎回ときめきながら聴いていました。松田洋治さん演じるヴァレクがとにかくかっこよく、内堀さんのイレーナの男勝りなハスキーな声もとても味があって好きでした。

第5位 28点

火喰鳥 羽州ぼろ鳶組

火喰鳥 羽州ぼろ鳶組 原作:今村翔吾(青春アドベンチャー)
藩が用意した支度金はわずか200両。火消組は維持するだけで年間1000両はかかる。しかも、実際に消火作業を行う鳶(とび)は定員を遙かに割り、補佐役は経験皆無の若造のみ。火消に欠くことのできない七つ道具すら満足に揃っていない。そんな新庄藩・火消組をわずか200両で再建せよと?「火喰鳥」と呼ばれ、江戸一番の火消と持て囃されたのは昔のこと。今の俺にそれができるだろうか。いや、もう一度、向き合うと決めたのだ。だからこそ、家老の前でこう宣言する。「火消として必ずや名を上げて見せましょう。2年、いえ1年と半で結構。ただし…」条件はただひとつ。「拙者のやりように一切の口出し無用に願います。」

【内訳】1位8票、2位1票、3位2票
【概況】1位の8票中7票が男性票という、圧倒的に男性からの支持を得た作品。
それはそうだよね、筧利夫さんはじめ出演者がみんな格好いいもの。

■リスナーの投票理由■

  • 思わず原作を手に取ってしまったほど熱い!エンタメドラマはこれでいいのだ。
  • 明朗快活!すかっとします
  • 今村翔吾さんのファンだから
  • 登場人物の魅力
  • 江戸の火消しの話。物語の進み方、キャラクターの個性、そのほかの歴史上の人物が絡んで本当におもしろい。久々に引き込まれました。
  • 火喰鳥は分からない熱に圧倒されました。訳がわからないので2回視聴繰り返しました。

第6位 27点

王妃の帰還

王妃の帰還 原作:柚木麻子(青春アドベンチャー)
滝沢さんのことを、私は心の中で「王妃」と呼んでおります。もちろんホンモノの王妃ではありません。キリスト教系の私立中学校といっても、所詮は現代日本。そのようなものがいるわけありませんから。でも、クラスの「トップ」に君臨する彼女は、私のような下層民の「地味子」からすると、やっぱり「王妃」なのです。それも、傲慢、横柄、荒ぶるマリー・アントワネット的な意味で。でも、今、そんな滝沢さんが、見たことがない姿を見せております。あの「王妃」がクラスメイトの前で号泣するなんて…

【内訳】1位7票、2位2票、3位2票
【概況】私立の女子中学校が舞台で、担任教師以外、登場人物が(そして演者も)全員女性という作品でありながら、実は男性からの方が支持されるという不思議な作品。
でも私自身も意外と楽しめたので、この評価は結構わかる。
ただあまりにドロドロでてっきり高校生の話だと思っていた(実は中学2年生)。

■リスナーの投票理由■

  • 毎日楽しみだった
  • 高校生独特の雰囲気が出ていた。すごく共感できた。
  • 題材のわりに悲壮感がまるでなく面白い。きいてて気持ちがよかった。終わり方も素晴らしい。
  • ラジオドラマを聞くようになったきっかけの作品。

第7位 24点

ギルとエンキドゥ

ギルとエンキドゥ 作:樋口ミユ(青春アドベンチャー)
2101年、人類は自らを不老不死の人間“サピエンスX” (さぴえんす・えっくす)に「アップデート」させることに成功していた。しかし、この「アップデート」は、胎児のうちに行われると、稀に深刻な自傷行為を繰り返すサピエンスXを生んでしまうという大きな秘密を抱えていた。サピエンスXとして生まれた少年ギルもまた、母ニンスの死をきっかけに抑えられない自傷衝動が生まれるようになってしまう。しかも同時に母を殺した使用人エンキドゥに対する殺意も抑えられない。しかし、母はギルに、エンキドゥとともに、ある場所へ行くように遺言を残したという。母とエンキドゥの間には何かあったのか。そして、サピエンスXの存在が示す人の生きる意味とは。

【内訳】1位6票、2位2票、3位2票
【概況】番組オリジナル脚本の作品で、脚本家は「僕たちの宇宙船」と同じ樋口ミユさん。
「僕たちの宇宙船」と同様にリリカルな雰囲気とすっきりしないストーリー展開だが、好きな人は好きな作品だろうとは想像できる。

■リスナーの投票理由■

  • 放送当時、ロボットが出てくるゲームをしてました。それがとても素晴しい作品で、それにちょっと似てるなぁって。自己破壊とか主従関係とか。単におっさんと少年のコンビが好きなだけかもしれません。本にしてほしい。
  • SFものでオリジナル、なおかつ、「青春」アドベンチャーにふさわしい内容で面白かったため。
  • 最後のギル父とギル子のやり取りが印象的。まあギル子は最後までうざいだけだったが。
  • 好きな俳優さんが出演しているから
  • 今年もこの作品しか聴かなかったので必然的に1位という感じです。クセのあるお話ですが、世界観や役者さんの演技を楽しめました。

第8位 23点

BANANA・FISH(再)

BANANA・FISH 原作:吉田秋生(青春アドベンチャー)
ニューヨークはブロンクス。謎の自殺を遂げた男が最後に言い残した「バナナ・フィッシュ…」という言葉を聞き、ストリートキッズのボスであるアッシュは愕然とした。その言葉は、ベトナム戦争中にヤク中毒になり、今も正気が戻らない兄・グリフィンが発した唯一の言葉と同じだったからだ。一体「バナナフィッシュ」とは何を意味するのか。人の名前か、物の名前か。いくつもの組織が「バナナフィッシュ」を巡り血みどろの争いを繰り広げていくこと、そしてその欲望と陰謀が渦巻く争いに自分もまた巻き込まれていくことを、この時のアッシュはまだ知らない。

【内訳】1位2票、2位7票、3位3票
【概況】2018年にアニメ化された吉田秋生さんの代表作で、20年以上前に制作されたラジオドラマ版の再放送。
豪華なキャストが改めて話題となった。
「BANANA・FISH」についてはパート2・パート3も併せて再放送されたので票が割れてしまった側面もある。

■リスナーの投票理由■

  • 今では驚きの豪華キャスト
  • この作品は裏社会の戦いだけでなく、アッシュと英二の関わり合いもよかったです。無償の愛は何なのか感じられる作品でした。アニメもとてもおもしろかったです。
  • 念願だったバナナ・フィッシュが聴けました。アニメ放送に合わせ再放送だったのかな?他局だけど。
  • 再放送ですが、私は今回初めて聴いた作品でした。漫画のイメージより、さらにハードボイルドが強い作品となり、大まかなストーリーは知っていても毎回ドキドキして聴いていました。
  • 主人公の親友が薬でおかしくなり、殺してくれというあのシーン。その場にいるようなリアルな演技と迫力。思わず原作購入しました。
  • アニメになったから
  • やはりアニメ化もいいがオーディオならではの世界観もいい。

第9位 20点

メゾン・ド・関ケ原

メゾン・ド・関ケ原 作:西村有加(青春アドベンチャー)
「関ケ原」駅至近で売り出し中の新築分譲マンション「メゾン・ド・関ケ原」。駅至近といっても1日あたりの乗車人数はわずかに1,002人(2015年)、しかも日中の普通列車は毎時2本という歴としたローカル駅。そこに13階建(←不吉?)の建物が建っているだけでも十分場違いだが、白いロココ調の外装も明らかに悪目立ちしている。こんな問題物件を売ることは、昨日まで引きこもりだった自分じゃなくても無理だよ、と思ったけど、売れないのにはどうも別の理由もあるみたいだ。近所の噂によれば、この物件、新築なのに「出る」らしいのだ。

【内訳】1位5票、2位2票、3位1票
【概況】NHK-FMのラジオドラマでは珍しい軽めの作品。
突飛な発想と、独特のテンポで印象的な作品ではあるが、1位とする人が5人もおり、正直に言って予想外の高順位だった。

■リスナーの投票理由■

  • 名古屋の劇団俳優さんを使い劇よりラジオドラマのが演技が上手くもっと使って欲しい。
  • 楽しかった。笑った!こういう力の抜いた作品がもっとあってもいいと思う。
  • テンポよく話が進んで聴いていて心地よかった。面白かった。
  • テンポがよかった
  • 幽霊にまつわる話ですが、簡潔なためアッサリしていて聴きやすかった。
  • 毎回楽しく拝聴しました。町内会長、課長、詐欺師、電話の女性を含めすべての登場人物のキャスティングが合っていました。小早川のラップを配信してほしいです!

第10位 17点

夜露姫

夜露姫 原作:みなと菫(青春アドベンチャー)
時は平安、後三条帝の御代。優しい父・中納言の庇護のもと晶子姫(あきらこひめ)は毎日を伸び伸びと過ごしていた。しかし、帝から預かっていた名笛「虚空」を盗まれた父・中納言が心労のために他界したことを契機に、晶子の人生は一変してしまう。日々の方便に事欠き、屋敷も破れ放題。その有様は盗賊が空き家と勘違いしてしまうほど。しかし、どん底の状態で晶子は一念発起。「虚空」盗難の犯人を見つけ、父の名誉を回復することを決意する。そのためには手段を選ばないことを覚悟した晶子は、世間から姿を消し、「夜露」(よつゆ)と名前を変え、盗賊団「狭霧丸の一統」に加わるのだが。

【内訳】1位2票、2位5票、3位1票
【概況】「シブちゃん」、「エド魔女奇譚」、「つばき、時跳び」と常に作品のイメージアップに貢献してきた美山加恋さんの最新出演作。
本作品でも美山さんの魅力が全開。

■リスナーの投票理由■

  • せつなくて、良かった。ラストもじーんとした。
  • 話は覚えてないが夜露が魅力的
  • 登場人物の魅力
  • 夜露姫のおてんばっぷりを美山加恋さんが好演。すっと入って行けました。お話も歴史くささを感じない内容で、毎回「えー、ここで終わっちゃうの?」って思えるほど次回が楽しみでした。

第11位 15点

蒼のファンファーレ

蒼のファンファーレ 原作:古内一絵(青春アドベンチャー)
報知杯フィリーズレビュー、そして桜花賞での激闘から1年。鈴田競馬所属の女性騎手・芦原瑞穂はくすぶっていた。勝てない。中央競馬のGⅠに挑戦した瑞穂とフィッシアイズのペアなのに、場末の鈴田競馬ですら満足に勝つことができなくなっていた。原因はフィッシュアイズではなく瑞穂にある。なんで自分はこんな場末の地方競馬にいるのか。なんでその場末でさえ勝てないのか。騎手を続けていく意味すら見失いかけていた瑞穂に、突然のチャンスが訪れる。中央競馬にすらめったにいない超良血馬ティエレン。この馬体500kgを超える勇壮な牡馬がなぜか鈴田に、それも「藻屑の漂流先」と称される瑞穂所属の緑川厩舎にやってきたのだ。

【内訳】1位3票、2位2票、3位2票
【概況】主演女優の魅力といえば、青春アドベンチャーではやはり朝倉あきさんは欠かせない。
2017年の「風の向こうへ駆け抜けろ」の続編で東幹久さん始め、「芸能界競馬部」(?)の総力を結集したキャスティングは本作品でも健在。

■リスナーの投票理由■

  • 登場人物がいずれも個性的で聴いていて楽しかった。主人公が奮起した時の「うおぉぉぉーー!」は、応援せずにはいられなかった。タイトル音楽もとても良かった。
  • このシリーズのファン。
  • キャラが立ってて物語に凄く入り込めた。主人公の声が魅力的で自然と応援してしまった。

第12位 14点

旅猫リポート(再)

旅猫リポート 原作:有川浩(青春アドベンチャー)
僕の名前はナナ。6歳のオス猫だ。縁あってサトルのうちの猫になってから、もう随分と経った。サトルはいい飼い主だったし、僕だって結構いい猫だったと思う。サトルと暮らした毎日は楽しい思い出で一杯だ。でもそれもお終い。サトルが猫を飼えなくなってしまったんだ。でも暗くなっても仕方がない。新しい飼い主を探す旅、サトルと過ごす最後の旅を精一杯楽しまないとね。

【内訳】1位0票、2位5票、3位4票
【概況】これも映画化効果かな。
そこそこの得点ながら1位に1票も入っていないのが微妙ではある。
このラジオドラマ版は、オリジナルともいえる演劇集団キャラメルボックスによる舞台版とほぼ同一キャストという本格志向なのだけれど。

■リスナーの投票理由■

  • 聴いたことなかったから聴いたがおもしろかった ちょっとわかりにくいので2回聴きました 逆に世界の終わりの魔法使いは傑作だけど聴いたことあるので聞きませんでした
  • 原作を読んで話は知っていたけれど、それでも電車の中で聴いていてボロボロと涙してしまった。
  • 原作が好きで

第13位 12点

カーミラ

カーミラ 原作:シェリダン・レ・ファニュ(青春アドベンチャー)
深い森に佇む古城に住む少女ローラは、ある日、カーミラという名前の女性と出会う。同年代の友人を渇望していたローラは、若く美しいカーミラを熱狂的に敬愛し、ふたりは実の姉妹のように仲むつまじく暮らし始めた。しかし、甘やかな時間は永くは続かなかった。城の周辺で次々と若い女性の怪死事件が起こっていたのだ。そしてローラ自身もまた徐々に健康が蝕まれていく。

【内訳】1位1票、2位4票、3位1票
【概況】ここから4作品が同点で第13位。
本作品は古典文学のラジオドラマ化作品だが、内容はある意味、聴いてビックリ。
全5話の小品だし、「なんだ古典か」と思って聞き逃した方も多いかもしれないが、NHKもよくやる。

■リスナーの投票理由■

  • まさかの古典百合文学キターという驚きでいっぱい。あの原作をここまでわかりやすく美しく素敵に昇華させてくれた脚本がすばらしい。
  • 主役の声が好き
  • 優しく落ち着いたローラの声と、カーミラの鬼気迫る震える声の対比が印象的でした。「神様の庭」というオリジナルのテーマが盛り込まれたことによりラストが原作と変わっていて、カーミラの魂が救われる展開になっていたのが良かったです。

時砂の王

時砂の王 原作:小川一水(青春アドベンチャー)
22世紀、謎の増殖型戦闘機械群ETとの戦いにようやく勝利しつつあった人類は重大な事実に気が付く。ETは過去に遡行し、機械群と戦う能力を持たない過去の人類を滅ぼすことにより人類絶滅を目論んでいたのだ。衝撃を受けた人類は、総力を挙げて人型人工知性体メッセンジャーを過去に送り込み、過去の人類と共同戦線を組むが一歩及ばず、ETはすでに400以上の集団をさらに過去に送り出した後であった。追い詰められた人工知性体は、ETの最終目標を人類発祥の時代-10万年前-と断定、そこを絶対防衛線として強固な陣地を構築。人類の歴史を食い荒らしながら過去に遡行するETと、人類発祥の時代を基地として迎撃を始めた人工知性体との最前線は、紀元3世紀の東アジアの小島に定められた。「親魏倭王」を名乗る少女が治める島国に。

【内訳】1位2票、2位2票、3位2票
【概況】第13位2作品目は小川一水さん原作の時間SF。
最近の小川一水さんの作品の中では比較的ライトノベルよりの作品だが、今年は「天冥の標」の完結が予定されているので、是非ラジオドラマ化をお願いしたところ。

■リスナーの投票理由■

カムパネルラ

カムパネルラ 原作:山田正紀(青春アドベンチャー)
岩手県の花巻に向かったのは、遺言に従い母の遺骨を花巻の豊沢川に撒くためだった。宮沢賢治が大好きだった母らしい遺言だが、毎日忙しいぼくからすると、何とも厄介な遺言だ。普段の仕事で疲れていて、何度も寝てしまったからか道中の記憶は飛び飛び。だが、ようやく大沢温泉郷に到着した。後は川まで下りて遺灰を撒くだけのはずだったのだが…現在は昭和8年9月19日、近所でやっている葬式は宮沢賢治の葬式だという。僕は寝ている間にいつの間にかタイムスリップしてしまった?いや、そもそも宮沢賢治が死んだのは昭和8年9月21日のはずだ。これは一体?

【内訳】1位0票、2位4票、3位4票
【概況】第13位3作品目はSF界の大御所山田正紀さん原作の宮沢賢治リスペクトSF。
最近の山田正紀さん作品だが、この辺で「神狩り」など超旧作のラジオドラマ化をお願いしたいところ。

■リスナーの投票理由■

  • 銀河鉄道の音響効果が抜群、ハラハラした
  • 新たな切り口だと思った。面白かった。
  • 不思議な世界観に聞き入った。

フランケンシュタイン(再)

フランケンシュタイン 原作:メアリ・シェリー(青春アドベンチャー)
北極に向かって航海中の若き冒険家ウォルトンは、氷の上で漂流している男を発見する。男の名はヴィクター・フランケンシュタイン。同船するうちに次第に打ち解けていくウォルトンとヴィクター。そして、ウォルトンが自分と同じように世界の真実の探求に憑かれていると感じたヴィクターは、ウォルトンを間違った道に進ませないために、自分の秘密を打ち明けることを決意する。ヴィクターが語り始めたのは、生命発生の原理の探求に情熱を傾けるあまり、人間に許されざる行為をしてしまった男の苦悩と、彼に生み出された巨人の悲しい運命の話であった。

【内訳】1位0票、2位5票、3位2票
【概況】第13位最後の一作はこれも海外の古典作品のラジオドラマ化。
そういえばこの第13位4作品は日本人原作のSF2作品と、海外古典2作品に綺麗にわかれた。
「フランケンシュタイン」というのは怪物の名前ではなく、怪物を製作した科学者の名前、というのはもはやトリビアにならないほどよく知られた話だが、本作品を聴くとそういった些末なトリビアから想像される以上に重く、残酷な物語であることがわかる。

■リスナーの投票理由■

  • 「メアリーの総て」に合わせて…もあると思いますが、本放送時から大好きな作品。映画を観た後に聴き直すと、クリーチャーの悲しみを自分の中により感じました。
  • こんなに切ない話だったとは…。

第17位 11点

小惑星2162DSの謎(再)

小惑星2162DSの謎 原作:林譲治(青春アドベンチャー)
冥王星よりも遠い太陽系外縁部、カイパーベルトと呼ばれる小惑星地帯。資源探索を目的とした宇宙船トーチウッド号で眠っていた家弓(いえゆみ)トワは、船の人工知能アイリーンによって目覚めさせられた。アイリーンによれば、下級の機械頭脳ワトソンが小惑星2162DSに何らかの異常を発見したという。早速、その原因を探るために小惑星2162DSに船を向けたトワだが、そこには予想もできない出来事が待っていた。

【内訳】1位2票、2位1票、3位3票
【概況】聴けばわかるキレの良さ。良作だと思う。
ただ展開が早すぎて後半はわかったようなわからないような…

■リスナーの投票理由■

  • わずか5回でしたが高速ストーリー展開で飽きない。
  • 小惑星2162DSは謎が多く、トラブルもたくさん。いつもワクワクドキドキでした。最後に機械頭脳ワトソンが活躍し、危機を脱したところがびっくりしました。
  • 今時珍しいSF
  • 短いながらもSFの面白さを堪能しました。

第18位 8点

獅子の城塞(再)

獅子の城塞 原作:佐々木譲(青春アドベンチャー)
戦国時代末期の1582年、ヨーロッパの築城技術を求めてひとりの石積み職人が海を渡った。彼の名は戸波次郎左(となみ・じろうざ)。ルネッサンス文化の中心地ローマで、3年と期限を決めて修行に打ち込む次郎左だが、彼を取り巻く状況は徐々に変化を始める。パトロンであった織田信長の死、職人仲間との確執、異端審問の陰…「日の本に、攻められても落ちぬ“不落の城”を築きたい」という次郎左の理想がかなう日は来るのだろうか。

【内訳】1位1票、2位1票、3位1票
【概況】2017年末に「天下城」が放送され、2018年年初にその前日譚にあたる「獅子の城塞」の再放送。
とても親切な放送スケジュールだけど一見しただけでは何が何だかわからない(笑)

■リスナーの投票理由■

  • 2017年放送の天下城が面白く、再放送希望をメールしていたので…実現が嬉しかったです。
  • ストーリーと村上新悟さん

BANANA・FISH PART3(再)

BANANA・FISH パート3 原作:吉田秋生(青春アドベンチャー)
コルシカマフィアのボス、ディノ・ゴルツィネが企んでいたのは、新種の幻覚剤バナナフィッシュによる裏社会、そして合衆国の支配だった。ただひとり、ゴルツィネに逆らったストリートキッズのボス、アッシュ・リンクスも、唯一の信頼する友人・奥村英二を人質に取られ、ジャーナリスト・マックスが公表しようとしていたすべての情報とバナナフィッシュの産みの親ドーソン博士、そして何より彼自身の身柄をゴルツィネに引き渡さざるを得なくなってしまった。何度もアッシュに煮え湯を飲まされてきたゴルツィネは今度は決してアッシュを逃がさないだろう。そしてアッシュに立ちはだかる最強のふたりの敵。遂に訪れたアッシュ最大の危機。しかし、絶望的な状況からアッシュと仲間たちの反撃が始まる。

【内訳】1位1票、2位1票、3位3票
【概況】このパート3にも結構な票が入った。
全30回という青春アドベンチャーの歴史の中でも有数の超大作ラストはやはり切ない。

■リスナーの投票理由■

  • シリーズ3作の中で一番好感が持てました。
  • アニメで楽しめたから
  • 子供の頃に聴いて泣いた作品。もう一度聴きたいと思ってました。

第20位 5点

世界の終わりの魔法使い(再)

世界の終わりの魔法使い 原作:西島大介(青春アドベンチャー)
とある惑星の、とある時代。世界を滅ぼそうとした最強・最悪の魔法使い・魔王を封じた城のすぐそばにある村でのお話。魔王が封印されているためか、村の人々は空を飛ぶ程度の魔法なら皆、使うことができる。しかし、その反面、魔王を封じた科学文明は衰退してしまっていた。ムギはその村に暮らす少年だが、なぜか彼一人だけは魔法を使うことができない。しかし彼はそれを悲しむことはせず、魔法による安易な解決を拒否して、一人で自らの力、科学文明で空を飛ぼうと試みている。その日も自分が作った機械で空を飛ぼうと試みたのだが、魔王の城の近くで墜落してしまった。これが少年ムギと魔法使いの少女アンとの出会いであった。

【内訳】1位0票、2位2票、3位1票
【概況】2013年初出作品の再放送。
漫画作品のラジオドラマ化は難しい。

■リスナーの投票理由■
(特になし)

BANANA・FISH PART2

BANANA・FISH パート2 原作:吉田秋生(青春アドベンチャー)
謎の言葉「バナナ・フィッシュ(BANANA FISH)」を追っていたストリートキッズのリーダー、アッシュ・リンクスは、その正体 - 1970年代に3人の学生が作り出した激烈な幻覚剤 - を知ることと引き換えに囚われの身になってしまう。ようやくそこから逃げ出したアッシュだが、彼に安息のときは訪れず、バナナ・フィッシュをめぐる争いは激化していく。コルシカ・マフィア、チャイニーズ・マフィア、ニューヨーク市警、謎の国家機関・国立精神衛生センター、そしてアッシュをも上回る最強の戦闘能力を持つ男…バナナ・フィッシュをめぐる争いはいかなる結末を迎えるのか。そしてアッシュと、彼が心を許す唯一の友人・英二の運命は。

【内訳】1位0票、2位1票、3位3票
【概況】第1作でもなく、締めくくりであるパート3でもない、このパート2にも票が入っている。
ちなみに3作品を合せると36点で第3位相当になる。

■リスナーの投票理由■

  • アニメ化で楽しませてもらえたから

第22位 3点

さよなら、田中さん

さよなら、田中さん 原作:鈴木るりか(青春アドベンチャー)
田中花実は母親とふたり暮らしの小学6年生の女の子。お母さんは、建設現場の“ガテン系”の仕事で一生懸命に家計を支えてくれているが、食卓に頻繁にモヤシが上がったり、ドリーミングランドに行くために自販機の釣り銭忘れを探し回らないといけないくらいには貧乏だ。でも、ふたりは明るく楽しく生活している。本作品は、そんな花実の周りに起こる、ちょっとおかしい、けど、ちょっと心にしみるいくつかの出来事を綴った連作短編である。

【内訳】1位0票、2位1票、3位1票
【概況】原作者が14歳ということを差し置いても十分楽しめる作品だったと思う。
特に作品タイトルにつながる締め方は秀逸。

■リスナーの投票理由■

  • 14歳が書いた作品ということを知って驚いたが、中年のおばちゃんが聴いても共感できるいいお話だった。貧乏親子の陽気さとたくましさに元気をもらえる。

なにわ純情ナイトメア

なにわ純情ナイトメア 作:蔭岡翔(青春アドベンチャー)
梅田再開発ビルの内装工事を受注した祝勝会の席上で、上司から逆玉の話を持ちかけられた主人公・徳永浩一。しかし、彼には大阪で同棲中の彼女がいた。確かに功績が認められたのは嬉しいし、東京に戻るつもりだったのも事実。それに、最近彼女とあまり上手くいっていない。しかし、上司の「見合いを断ることは論外!」という態度は、正直、困る。鬱々とした気分の帰り道、飲み直そうと見慣れぬ屋台に立ち寄った浩一は、そこに絶世の美女の女将を見つけたのだが…

【内訳】1位0票、2位1票、3位1票
【概況】谷村美月さんの魅力なしには語れない作品。
それにしてもホラーなのに怖くないのはなんとかならないものか。

■リスナーの投票理由■

  • 谷村美月さん、色っぽい。
  • よく練られた構成だと思う

第24位 1点

ハリネズミの願い

アンケート結果その1:青春アドベンチャー作品編(2024年)
10年目のNHK-FMオーディオドラマの人気アンケート。今年もご協力いただきありがとうございました。それでは早速、青春アドベンチャーアンケートのうち作品編の結果発表から始めます。

【内訳】1位0票、2位0票、3位1票
【概況】名古屋局の方向性丸出しの一作。
いいんです、名古屋局はこれで。
でも、静かなところで落ち着いて聴かないとセリフがきちんと聴き取れないず、聴く人を選ぶ作品であるのは事実だと思う。

■リスナーの投票理由■
(特になし)

補正後ランキング

さて、冒頭に予告した「1作品しか投票しなかった方を除いたベスト10」は以下のとおりです。
この集計でも結局、「暁のハルモニア」が第1位で順位に大きな変動はありません。
ただし、「リテイク・シックスティーン」のみ上記の正式結果から大きく順位を落としています。
これは中村倫也さん目当てで聞いた方の投票が多かったからと思われますが、「リテイク・シックスティーン」の放送が年内最後だったことを考えると、他の作品を聴いていないのも仕方がないとも言えます。
この中村さんファンの方々がラジオドラマの継続的な視聴者になっていただけるか否かは、2019年以降にならないとわからないところです。

順位 得点 作品名
1 77 暁のハルモニア
2 35 武揚伝
3 32 毒見師イレーナ
4 27 王妃の帰還
5 25 火喰鳥 羽州ぼろ鳶組
6 23 BANANA・FISH(再)
8 20 メゾン・ド・関ケ原
8 18 ギルとエンキドゥ
9 18 リテイク・シックスティーン(再)
10 17 夜露姫

男女別ランキング

また、男女別のベスト10+αは以下のとおりです。
「暁のハルモニア」や「武揚伝」、「毒見師イレーナ」は男女ともに人気があるようですが、それ以外はかなり投票傾向が違います。
男女それぞれどちらかしかランキングに入っていない作品は太字にしてみました。

男性票

順位 得点 作品名
1 25 暁のハルモニア
2 21 火喰鳥 羽州ぼろ鳶組
3 19 毒見師イレーナ
王妃の帰還
5 14 武揚伝
6 12 時砂の王
蒼のファンファーレ
ギルとエンキドゥ
9 9 メゾン・ド・関ケ原
10 9

小惑星2162DSの謎(再)
11 7 カムパネルラ
12 6 BANANA・FISH(再)
13 5 夜露姫

女性票

順位 得点 作品名
1 142 暁のハルモニア
2 35 リテイク・シックスティーン(再)
3 21 武揚伝
4 17 BANANA・FISH(再)
5 13 毒見師イレーナ
6 12 ギルとエンキドゥ
7 10 夜露姫
旅猫リポート(再)
9 8 獅子の城塞(再)
カーミラ
メゾン・ド・関ケ原
王妃の帰還
フランケンシュタイン(再)

まとめ

以上です。
今回の最大の特徴である、「特定の俳優の~」という点については、別途「出演者編」及び「反省会」の記事でも考察予定です。
特に後者では来年以降のこのアンケートのあり方についても考えてみたいと思っています。
引き続きよろしくお願い致します。


【2018年のリスナー人気投票・結果一覧】


■アンケート企画の結果
各年ごとアンケートの結果一覧はこちらから、全作品アンケートの結果一覧はこちらからご覧ください。


■2018年の放送作品
2018年に青春アドベンチャーで放送された作品の一覧はこちらです。


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