【なんでもベストテン31】海外原作作品はどの国の作家の作品が多いのか(その1)
NHK-FMのオーディオドラマ番組「青春アドベンチャー」では、オリジナル脚本の作品は少なく、小説などの原作が存在することが通常なのですが中には海外作品が原作のこともあります。
2023年は多かった
2023年は珍しいことに、14作品ある新作のうち4作品が海外原作作品だったのですが、これはかなり多い方で、1984年に直系のご先祖番組であるFMアドベンチャーが始まってから年平均2.6作品、1990年代の海外原作作品が多かった時期を除くと年1~2作品というのが標準的な姿です。
海外原作作品の国別ベスト10
今回はそれらの海外原作作品がどこの国の作品かをランキング形式で確認したいと思います。
なお、各作品に付けている略語は放送された番組で以下のとおりです。
(SA=青春アドベンチャー、SY=サウンド夢工房、AR=アドベンチャーロード、FA=FMアドベンチャー)
「ふたりの部屋」と「カフェテラスのふたり」は不明な点が多いことから今回のランキングからは除外しました。
またオムニバス作品(夢のたてがみ、恐怖の館・欧米編)も除いています。
ランキング
第7位(1作家):イスラエルほか
ベスト10形式にしようと思ったのですが、予想以上に(予想どおりに?)特定の国に偏っており1作家だけ輩出している国が同率の第7位となりました。
これらのうち唯一、本ブログで紹介できていない「めざめれば魔女」は「サウンド夢工房」で唯一の海外原作作品です。
国名 | 作家名 | 作品名 |
---|---|---|
イスラエル | バチヤ・グール | 精神分析ゲーム(1996年・SA) |
スイス | オットー・シュタイガー | 泥棒をつかまえろ!(1989年・AR) |
チェコ | カレル・チェペック | マクロプロスの処方箋(2023年・SA) |
チリ | ルイス・セプルペダ | カモメに飛ぶことを教えた猫(2015年・SA) |
デンマーク | ハンス・クリスチャン・アンデルセン | アンデルセンの雪の女王(1992年・SA) |
ニュージーランド | マーガレット・マーヒー | めざめれば魔女(1991年・SY) |
第5位(2作家):アイルランド・オーストラリア
2作家が採用されているのはアイルランドとオーストラリア。
なかなか古い作品が多いのが特徴的です。
「カーミラ」は15分の短編仕様ではありますが「恐怖の館・欧米編」でも取りあげられています。
国名 | 作家名 | 作品名 |
---|---|---|
アイルランド | シェリダン・レ・ファニュ | カーミラ(2018年・SA) |
ブラム・ストーカー | 吸血鬼ドラキュラ(1995年・SA) | |
オーストラリア | トニー・ケンリック | バーニーよ銃をとれ(1985年・AR) |
ラッセル・ブラッドン | ウィンブルドン(1989年・AR) |
第4位(4作家):フランス
第4位はフランスで、4人の作家が採用されていますが作品数として7作品。
古典の名作が揃っている印象です。
なお、アミン・マアルーフはフランスで活動しているのでここに入れましたが出身はレバノンです。
フランスに関しては近代フランスを舞台にした作品を別記事にまとめています。
作家名 | 作品名 |
---|---|
アミン・マアルーフ | サマルカンド年代記(2010年・SA) |
アレクサンドル・デュマ | 三銃士(1995年・SA) |
モンテ・クリスト伯(1996年・SA) | |
ジュール・ベルヌ (ジュール・ヴェルヌ) |
皇帝の密使(1986年・AR) |
アドリア海の復讐(1994年・SA) | |
スタンダール | 赤と黒・第一部(2004年・SA) |
赤と黒・第二部(2004年・SA) |
第3位(6作家):ドイツ
第3位はドイツ、6人の作家が採用されています。
フランスとは対照的に6人で6作品。
一見子供向けあるいは童話風だがその枠にとどまらない、という作品が多いように思います。
ただし「ラジオ・キラー」は単純なサスペンス作品です。
ドイツを舞台にした作品に良作が多いことはこちらの記事でもまとめています。
作家名 | 作品名 |
---|---|
アクセル・ハッケ | ちいさなちいさな王様(2017年・SA) |
アーデルベルト・フォン・シャミッソー | 影をなくした男(2024年・SA) |
オトフリート・プロイスラー | クラバート(2016年・SA) |
セバスチャン・フィツェック | ラジオ・キラー(2008年・SA) |
トーン・テレヘン | ハリネズミの願い(2018年・SA) |
ユルゲン・ローデマン | 最後の惑星(1990年・AR) |
続きは(その2)にて
さていよいよトップ2の発表!…なのですが。
第1位と第2位の作品数が多いので、次の記事に分けたいと思います。
しばしお待ちください。
■なんでもベストテン
出演者、作品ジャンル、音楽、PV…
青春アドベンチャー又は本ブログの記事に関して、様々な角度からベストテンを調べてみました。
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