当ブログで高格付けを付けた作品のうち、放送された番組が青春アドベンチャー等の帯番組で、作品ジャンルが「日常系」の作品(スポーツ、恋愛、職業、コメディ、スラップスティック、コント、少年、旅とグルメ、家族、日常)の一覧です。
あくまでブログ主個人の感想にすぎないことはご了解ください。
スポーツ
スポーツ、格闘技、武道のドラマ性を主な題材とした作品です。
格付:AAA・AAA-
DIVE!!(2003年)

DIVE!! 原作:森絵都(青春アドベンチャー)
坂井知季(さかい・ともき)、中学生。小学生の頃に初めて見た飛び込み台「コンクリート・ドラゴン」に衝撃を受け高飛び込みを志す。MDC(ミズキダイビングクラブ)では平凡な選手と思われていたが、新しいコーチ・夏陽子(かよこ)に、唯一無二の「武器」を持っていることを見いだされ、急速に成長を始める。沖津飛沫(おきつ・しぶき)、高校生。津軽の海でしか跳んだことがないという幻の高校生ダイバー。スポーツ用品メーカー・ミズキの会長に、彼をオリンピックに送り出すための組織としてMDCを作らせたほどの逸材。その名のとおりスプラッシュ(飛沫)をものともしない豪快なダイブが持ち味だが、その反動で、ある弱点を抱えている。富士谷要一(ふじたに・よういち)、高校生両親とも飛び込みの有名選手というサラブレッドでありジュニアでは無敵のチャンピオン。MDCでは知季や飛沫のことを気に掛ける面倒見の良い先輩でもある。生まれから来るプレッシャーをはね除けるための膨大な練習の結果、圧倒的な正確性を身につけており、その入水は国際級の選手ですらめったにみられないほどである。3人の少年達はクラブの存続のため、そして、高い高いところに上り詰めていくために、迷いながらもオリンピックを目指す。
格付:AA+・AA・AA-
夏・風・ライダー(1985年)

夏・風・ライダー 原作:高千穂遥(FMアドベンチャー)
奥脇と一緒にオクワキエンジニアリングを立ち上げたのは、バイクが、とくにエンジンがただただ大好きだったからだ。オクワキエンジニアリングを去ったのは、奥脇がパーツの製造販売に血道をあげ、いつしかマフラーしか弄れない毎日になってしまったからだ。あれから9年。今でも辞めたのが正解だったのか考えることがある。オクワキエンジニアリングは早々にレースに参加するようになり、今では日本を代表するプライベーターと呼ばれるまでになった。それに引き替え、俺は未だにしがないバイク屋の親父だ。しかし、それも終わりだ。俺も今年からレースに参戦する。チーム“ノブ”といえば聞こえはいいが、まあ言ってみれば町内会チームだ。それでもレースはレース。時は来たのだ。夏の「鈴鹿4時間耐久ロードレース」まで全力で突っ走るまでだ。
ハリーとアキラ(1993年)

ハリーとアキラ 作:辻野臣保(青春アドベンチャー)
ミズーリ州に住むペイジ一家はプロレス一家だ。長男のアキラは世界チャンピオン、次男のテリーも有名なレスラー。そして引退した父のハリーはかつては伝説のレスラーだった。一家は八百長とは無縁の激しいプロレスが売りだ。そのため対戦相手がなかなか決まらないのが悩みだが、父親の代からのプロレスを誇りに、充実した日々を送ってきた。しかし、ハリーが急にカムバックを宣言したことにより、一家は大混乱に陥ってしまう。ハリーは確かに凄いレスラーだった。しかし、もう65歳(宣伝パンフレット上は57歳)だ。本人はどう思っているか知らないが力の衰えは確かだ。ハリーは何を考えているのだろうか。
バッテリー(2000年)

バッテリー 原作:あさのあつこ(青春アドベンチャー)
中学入学を控えた原田巧(たくみ)は、父の転勤を期に両親のふるさとの町に引っ越してきた。巧は、リトルリーグ時代は近隣でも有名なピッチャーであり、引っ越し先の中学校の野球部が弱小であったとしても、自分一人の力で勝ち抜けられると強く信じていた。巧は自らの実力と正義を疑わない極端に我の強い性格であると同時に、自らを信じていなければ自分を保てないような繊細さも併せもっていた。その性格ゆえに周囲との摩擦や衝突が耐えない巧。しかし、巧のボールを受け止め、巧の考え方をも受け止めてようとしてくれるキャッチャー・永倉豪との出会いをきっかけに彼は少しずつ変わっていく。巧や豪、そして周囲の少年、家族、先生達がお互いに真剣に向き合って行く様を描く。
1985年のクラッシュ・ギャルズ(2013年)

1985年のクラッシュ・ギャルズ 原作:柳澤健(青春アドベンチャー)
1985年、後楽園ホール。フラッシュライトの下、少女たちの喚声と悲鳴が飛び交う中で、長与千種は叫ぶ。「まだ負けていない!」バブルへと向かいつつある昭和の日本で、日本中の少女たちを熱狂させたふたりの女子プロレスラーがいた。長与千種とライオネス飛鳥、タッグ名はクラッシュ・ギャルズ。全国の少女の夢と羨望を一身に背負い、ライバルたちと闘い、思い通りにならない現実とも闘い続けたふたりの女子プロレスラーの栄光と苦悩の軌跡を追う。
恋愛
恋愛自体を主たるテーマとした作品です。
格付:AAA・AAA-
赤と黒(第一部)(2004年)

赤と黒(第一部) 原作:スタンダール(青春アドベンチャー)
フランス革命から40年。王政復古によりフランスはまた階級社会に逆戻りしていた。貧しい材木屋の息子ジュリアン・ソレルは、明晰な頭脳と美しい顔、そして金持ちに対する激しい敵愾心を持つ青年であった。そんな彼の憧れの存在はナポレオン。しかし、ナポレオン時代のように軍人として世に出ることはできないと悟った彼は、教会での立身出世を夢見て学問にはげむ。そして、その地方随一の俊英と呼ばれるまでになり、有力者である地方貴族レナール氏の子供たちの家庭教師となるのだが、そこでレナール氏の若き奥方に出会ってしまうのだった。
格付:AA+・AA・AA-
夢みるように愛したい(1990年)

折原みとの“夢みるように愛したい” (サウンド夢工房)
桜子はふと目を覚ますと、真っ白な世界にいた。確か、自分は軽井沢に行く途中で、しかも乗っていたバスは崖から転落したはず。ということは自分は死んでしまったのか…しかし、そばに浮いていた自称・天使のリョウによれば、彼女の魂はリョウのミスで体を離れてしまっただけで、今、桜子の魂は天界と下界の中間にある霊界にいるのだという。体に戻してあげるというリョウについて、自分の体が運ばれた病院に行った桜子。しかし彼女はそこで眠り続ける娘の前ですら、喧嘩を続けている両親の姿を見てしまう。絶望した彼女は生き返ることを拒否するのだが…
天使の降る夜(1990年)

折原みとの“天使の降る夜” (サウンド夢工房)
愛理はパパを早くに亡くし、今はママと二人暮らしの14歳の少女。そのママに再婚話が持ち上がった。相手の男性はとってもいい人だけど、再婚なんてパパへの裏切りだよ!ショックを受けた愛理は、宝物の絵本 -パパがお話を書いてママが絵をつけた、世界でただ一冊の絵本- をもって、街にとびだす。そして泣いていた愛理は、ふとした弾みで大事な絵本を風に飛ばされてしまう。慌てて絵本を取ろうとして転落してしまう愛理。ふと気がつくと、愛理は自分が天使と名乗るリョウという男性に助けられたことを知る。
エンジェルス・エッグ(1994年)

エンジェルス・エッグ 原作:村山由佳(青春アドベンチャー)
朝、7時50分の満員電車。ハインラインの「夏への扉」を持ったその女性は、端正で清潔で少し悲しそうで…そう、美術室にあった石膏のアリエス像に似ていた。彼女に二度目に会ったのは父の入院している病院。父が自分の世界に閉じこもっていた場所。白衣を着た彼女は、そんな悲しみの場所の中でも一層、寂しげで儚げで、僕は彼女を守りたいと思っていたんだ。
おいしいコーヒーのいれ方Ⅲ~彼女の朝~(1997年)

おいしいコーヒーのいれ方Ⅲ~彼女の朝~ 原作:村山由佳(青春アドベンチャー)
ショーリとかれんが付き合うようになって初めての夏。しかし、かれんの母親の一時帰国やショーリの陸上部の合宿などのために、ふたりはすれ違いが続きデートもままならない。ようやく出かけることができた鴨川への日帰り旅行。しかし、帰りの電車が不通になってしまい、ふたりは旅行先で一泊することを決める。果たして二人に運命の時は訪れるのか。
青春離婚(2017年)

青春離婚 原作:紅玉いづき(青春アドベンチャー)
中学時代、わたしの裏での呼び名は「ケイレン」だった。ストレス性の顔面痙攣のせいだ。そのせいでずいぶんと嫌な思いをした。だから高校は、わざわざ家から遠い、この八木商業高校を選んだ。それなのに。登校初日、アイウエオ順に並んだ机での自己紹介。わたし、佐古野郁美(さこの・いくみ)のすぐ後に自己紹介した彼はこういったのだ。「佐古野、灯馬(とうま)です」先生が訪ねる。「なんだ? 佐古野郁美と同じ苗字だな。親戚か?」否定する灯馬さんにさらに先生は言った。「そうか。せっかくだから仲良くしろよ!夫婦みたいなんだからな」一斉に笑うクラスメイト。最悪。やっと「ケイレン」から逃れられたと思ったら、今度は「夫婦」だなんて…
職業
主としてプロフェッショナルな仕事を主題とした作品です。
いわゆる「お仕事もの」。
格付:AAA・AAA-
G戦場ヘヴンズドア(2005年)

G戦場ヘヴンズドア 原作:日本橋ヨヲコ(青春アドベンチャー)
そのとき、手を差し伸べてきた長谷川鉄男の背後で、確かに天国へと続く扉(ヘヴンズドア)が開くのが見えた、と言ったら笑うだろうか。売れる漫画を描くために家族を犠牲にして顧みなかった父を「尊敬する」といった鉄男。そんな男は大嫌いだったはずだ。でも確かに天国への扉は見えたのだ。そして、鉄男が小学生の時に書きためたという漫画を一目見た時にそれは確信へと変わった。俺はこいつとなら天国への扉を見られるかも知れない。こいつがもう一度俺を震わせてくれるなら、この世界で一緒に汚れてやる。
格付:AA+・AA・AA-
CF愚連隊(1989年)

CF愚連隊 原作:喜多嶋隆(アドベンチャーロード)
私の名前は氷山(ひやま)。外資系広告代理店・S&Wの制作部長だ。わが社が日本に上陸してから10年。がむしゃらにやってきたお陰で、60近いクライアントからの信頼を得て、会社は十分に軌道に乗っている…ように見える。しかし、会社の発展とともにスタッフの年齢も上がった。そして、わが社はこの2年間、新規のクライアントを1社も取れていない。このままでは困る。今、わが社に必要なのは「無茶、怖いもの知らず、でたらめ、損得勘定一切なし」、そんなヤクザなスタッフなのではないのか。さて、今日、面接する流葉爽太郎(ながれば・そうたろう)とはどんな男だろうか。履歴書によれば、USC(南カリフォルニア大学)の映画学科を中退し、アメリカの広告代理店で働いていた、とある。わが社が望むような人材だと良いのだが。
あでやかな落日(2006年)

あでやかな落日 原作:逢坂剛(青春アドベンチャー)
「なんでも屋」現代調査研究所を主宰する中年男・岡坂は、ある日、ふとしたきっかけで無名の天才ギターリスト・香華(こうげ)ハルナを知る。その直後、大手広告代理店・セントラル広告の佐竹部長から、大手電機メーカー「アウロラ電機」が新製品のキャンペーンガールを捜していることを聞いた岡坂は、ハルナをそのキャンペーンガールに推薦する。アウロラ電機の担当者・岸岡美帆子も乗り気で、順調に進むかと思えたその矢先、極秘であるはずの新製品のキャンペーン情報が業界紙にすっぱ抜かれる。情報漏洩の疑いを掛けられた岡坂は、事の真相を調べるために動き始めるが…
風の向こうへ駆け抜けろ(2017年)

風の向こうへ駆け抜けろ 原作:古内一絵(青春アドベンチャー)
「初めっから勝ち組は決まっているんだよ…」淡々とした口調で先生が吐く言葉は、あるいは真実なのかもしれない。「競馬の名門に生まれて技術もある。そんなやつには地方競馬出の雑草なんて、とても太刀打ちなんかできない。」でも、でも…悔しい!そう、私の中にある思いもまた真実だ。「先生、教えてください。私、勝ちたいんです。」
蒼のファンファーレ(2018年)

蒼のファンファーレ 原作:古内一絵(青春アドベンチャー)
報知杯フィリーズレビュー、そして桜花賞での激闘から1年。鈴田競馬所属の女性騎手・芦原瑞穂はくすぶっていた。勝てない。中央競馬のGⅠに挑戦した瑞穂とフィッシアイズのペアなのに、場末の鈴田競馬ですら満足に勝つことができなくなっていた。原因はフィッシュアイズではなく瑞穂にある。なんで自分はこんな場末の地方競馬にいるのか。なんでその場末でさえ勝てないのか。騎手を続けていく意味すら見失いかけていた瑞穂に、突然のチャンスが訪れる。中央競馬にすらめったにいない超良血馬ティエレン。この馬体500kgを超える勇壮な牡馬がなぜか鈴田に、それも「藻屑の漂流先」と称される瑞穂所属の緑川厩舎にやってきたのだ。
北海タイムス物語(2019年)

北海タイムス物語 原作:増田俊也(青春アドベンチャー)
逆境とは!?「早稲田大学教育学部卒業・野々村巡洋(ののむら・じゅんよう)入りますっ!!」「整理部だっ!!」逆境とは - 思うようにならない境遇や不運な境遇のことをいう!!「そっそれは… 決定ですか!?」「大手マスコミに落ち続け、記事の見出しすらまともにつけることができない。そんな若造を記者にすることは無駄だという圧力がかかってな…社会部には君の同期の浦ユリ子君が配属される。」「なぜ…浦さんに…」「彼女は力があるからな。力がある人間にしか私は興味はない!!」「わっ私は新入社員ですよっ それも社会部記者になるためだけに北海道までやってきたのに…」「ふだんの問題意識がないことが意欲の差にも現れる。なまはんかな職業意識なら記者になんかならないほうがましだ!!」「部長!!」「くどいっ」これだこれが逆境だ!!(参考:島本和彦「逆境ナイン」)
コメディ
コメディ、ユーモア等、笑いを主たるテーマとした作品です。
格付:AA+・AA・AA-
愛と青春のサンバイマン(1991年)

愛と青春のサンバイマン 原作:藤井青銅(サウンド夢工房)
志濃田はジパングアニメーションというアニメ制作会社に所属するプロデューサー。今度の仕事は「タワーメカ合体ロボ・フラッシュマン」という巨大ロボットアニメの制作だ。もう第1話の脚本もあがっている。しかし広告代理店の山崎から、スポンサーが「フラッシュマン」ではなくB企画の「MAHJONG合体ロボ・サンバイマン」の方をいたく気に入っているとの連絡が届く。34種類136機のロボットの中から14機が合体するという登場ロボット数の多さに、おもちゃ会社であるスポンサーが飛びついたのだ。「136機の中から14機」?そう、サンバイマンはMAHJONGすなわち麻雀と巨大ロボを組み合わせたやっつけのダミー企画だったのだ。フラッシュマンの当て馬として15分でつくった企画であり、子供も見るロボットアニメの企画としては、教育上、許されるはずもない作品だ。しかし、そんな志濃田の思いもむなしく、欲に駆られたスポンサーのごり押しでサンバイマンの放送が始まってしまう。初回の視聴率こそよかったものの、やはり早々に教育上の配慮をしなければいけなくなった制作陣。検討の結果、ギャンブル色を薄めるために「麻雀+巨大ロボ」に「昔話」のテイストを加えるというという前代未聞の路線変更がなされる。しかしそれはサンバイマンをめぐる迷走の第一歩でしかなかった…
あたふたオペラ「からめん」(2022年)

あたふたオペラ「からめん」 作:萩田頌豊与(青春アドベンチャー)
巡査の保瀬(ほせ)は最近、人の声が歌になって聞こえるようになった。感情が高ぶった話し相手がオペラを歌い出すように見えるのだ。診察した毛利医師は保瀬の症状を「突発性歌劇幻聴症候群」と断言。この病気に「あたふたオペラ症候群」というふざけた通称を付け、悪のりしつつ治療に乗り出した。毎日診察室で毛利医師に経過を報告する保瀬。どうやら保瀬は辛麺(からめん)という辛いラーメンを巡る騒動に巻き込まれているようなのだが、この騒動は「あたふたオペラ症候群」の発症と関係あるのだろうか。
スラップスティック
ドタバタ劇でコメディ度は薄め。
ファンタジー・SF要素があるものもあります。
格付:AA+・AA・AA-
お父さんの会社(1996年)

お父さんの会社 原作:草上仁(青春アドベンチャー)
1996年。人類はついに完全なる仮想空間を実現した。コンピューターネットゲーム「カイシャ・クエスト」のプレイヤーの一人である村田。仮想の会社世界を満喫していた彼は、ある日、奇妙なことに気が付く。それは、自分がゲーム内でつくった資料が、現実世界の販売会議で使用されていること。そして、様々なプレイヤーが残業疲れを癒すためのささやかな娯楽としてプレイした内容が、主催者の手によって現実社会における換金手段として用いられていること。それが、このゲームの恐るべき全貌であった。村田は、いち早くこのゲームの“真実”を受け入れ、この真実に気づいた他のプレイヤーとともに、終わりの見えない死闘に身を投じていく……。そう、この時から、村田にとってカイシャ・クエストはゲームであっても、遊びではなくなったのだ。……「ソード・アート・オンライン」のファンの皆さま、関係者の方々、ご容赦を。
少年(中高)
中学生以上を主人公としてその成長を描く作品で上記の分類に属さない作品です。
格付:AAA・AAA-
青春デンデケデケデケ(1991年)

青春デンデケデケデケ 原作:芦原すなお(サウンド夢工房)
時は1960年代。香川県観音寺市に住む高校生・藤原竹良(ふじわら・たけよし、通称「ちっくん」)は、ラジオから流れてきたベンチャーズの「パイプライン」に衝撃を受け、ロックバンドを結成することを決意する。ギターの弾ける清一(せいいち)、坊主の息子で世慣れた富士男(ふじお)、ブラスバンドで大太鼓を叩くつもりだった巧(たくみ)を仲間に引き入れ、まんまとロックバンド「ロッキング・ホースメン」の結成に成功する竹良。まずは楽器を調達するために、夏休みに全員でバイトに励み始めるが…仲間、恋、そしてロック。彼らのかけがえのない青春の日々が始まった。
格付:AA+・AA・AA-
泥棒をつかまえろ!(1989年)

泥棒をつかまえろ! 原作:オットー・シュタイガー(アドベンチャーロード)
担任の先生や級友たちと一緒に行ったクラス・キャンプ。天気にも恵まれ、途中まではなかなかご機嫌なキャンプだった。しかしキャンプ費用の600フランがそっくり盗まれるという事件が発生して雲行きが怪しくなる。当初はクラスメイトの誰かの犯行と思われたのだが、誰ひとりとして犯人だと名乗り出るものはいない。重苦しい雰囲気の中、やってきた警官は思い掛けないことを言い出した。曰く、「今、イタリア人の悪漢、カネヴァリという男が近くにやってきている。その男が犯人に違いない。」曰く、「カネヴァリが潜伏している場所は大体わかっているが、警察は他の事件で忙しく、すぐには動くことが出来ない。」曰く、「相手はひとりだ。自分たちでお金を取り返したらいいのではないか。上手くいったら大手柄だ。」これは自分たちの金を取り返すための正当な行為だ。彼らはカネヴァリの潜伏先へと乗り込むのだが…
背中あわせのハート・ブレイク(1991年)

背中あわせのハート・ブレイク 原作:小林信彦(サウンド夢工房)
終戦から4年、カルチャーギャップに戸惑っている大人たちを尻目に、俺は文京区の高台にある高校でどっぷりアメリカに浸る青春を謳歌していた。同級生の3分の2は東大を受験する学校で、俺は早々に東大受験を放棄。将来は趣味に生きることを決めていた。クラブ活動は映画研究会。とりあえずの目標は校庭に部室をつくっちまうことだ。
都会島のミラージュ(1992年)

都会島のミラージュ 作:寺田憲史(青春アドベンチャー)
何かに急き立てられるかのようにたどり着いた街・ニューヨーク。しかし、予備校を入れると8年近く勉強してきた英語は全く通じない。そして、到着早々に、荷物の全てと有り金の半分を盗まれてしまった。日本でのぬるま湯の生活に慣れきった自分にとって、確かにここでは人が冷たかった。それでもやっとたどり着いたマンハッタンの夜景は、俺の目には手招きしているように優しく映った。昔、父さんが殺されたニューヨーク。今日からここでの生活が始まる。
家族ホテル(1997年)

家族ホテル 原作:内海隆一郎(青春アドベンチャー)
僕は村上吾郎、18歳。日本人の父親とアメリカ人の母親を持つ。父と一緒に移住したアメリカで、ある問題を起こしてしまった僕は、父の元を離れ、若者の集まる街、渋谷で自活しようと一人で日本に戻ってきた。しかし、日本に着く早々、スリに全財産を盗まれてしまい、たまたま出会ったチンピラのケンジに紹介されたバーのギタリストという仕事も、マスターとトラブルになり、逃げだしてしまった。結局、父親のコネを頼って、日本橋、水天宮近くの小さなホテルに落ちつくことになったのだが、そこで僕は、逃げ出す際に殴ったマスターが、その日のうちに死んだことを知った。僕は人を殺してしまったのか、それとも…
翼はいつまでも(2002年)

翼はいつまでも 原作:川上健一(青春アドベンチャー)
神山久志。中学2年生、野球部。意地悪な先輩と高圧的な顧問の教師に玉拾いをさせられる日々。しかし、そんなつまらない毎日に突然、風穴があいた。米軍のラジオを聴いていたときにラジオで流れてきた曲。ビートルズという聞いたことのないバンドの「プリーズ・プリーズ・ミー」。勇気をだして一歩踏み出そうよ、やりたいようにやろうぜ…いい青春だったのかどうか。けれど、目いっぱいの悔いのない青春であったことは間違いないのだ。
レヴォリューションNo.3(2003年)

レヴォリューションNo.3 原作:金城一紀(青春アドベンチャー)
高校1年の生物の授業だった。ドクター・モローこと、生物教師の米倉が放った一言が僕たちの脳天を直撃した。「君たち世界を変えてみたくはないか」「世界」を「変える」? 一体なにを言っているんだ?それは変えたいさ。でも誰もが認めるオチコボレ男子校、地域住民は脳みその腐った死に損ないという意味で「ゾンビ」と呼ぶわれわれがどうすれば世界を変えられるというんだ。言っておくが僕たちは頭が悪いから、ちゃんと説明してもらわないとわからないぞ。「要は勉強のできる遺伝子を獲得すればいいんだよ」それってつまり…早い話がナンパか!よし、都内屈指のお嬢様学校・聖和女学院の学園祭に潜入だ。
アグリー・ガール(2015年)

アグリーガール 原作:ジョイス・キャロル・オーツ(青春アドベンチャー)
あたし、アーシュラ・リグスは、ニューヨーク州ウエストチェスター郡のロッキーリバー高校に通う16歳。ある朝、目覚めた瞬間にあたしは自分が「アグリーガール」なんだって気づいた。その時から負け組まっしぐらだったあたしの人生は変わった。アグリーガールは媚びない。アグリーガールは他人を頼らない。アグリーガールは分かりやすい女らしさとは無縁だ。そして、アグリーガールは正しいことをすることを躊躇しない。だから、テロ予告の容疑者にされたクラスメイト -特に親しくもなかった単なる級友- のために証言することも躊躇しない。例え彼の「親友」たちさえ「テロ予告犯とかかわり合いにならないため」に口をつぐんでいたとしても、だ。
少年(幼小)
小学生までを主人公としてその成長を描く作品で上記の分類に属さない作品です。
格付:AA+・AA・AA-
光の島(2003年)

光の島 原作:尾瀬あきら(青春アドベンチャー)
照屋光(てるや・ひかる)は東京に住む海が大好きな男の子。小学校への入学を間近に控えた光のもとに、ある日、唄美島(うたみじま)に住む伯父の洋平が尋ねてきた。父の故郷でもある唄美島は、沖縄本島の南、八重山諸島の西表島からさらに南にある南国の孤島で、近年、急速に過疎化が進んだ結果、島の人口は40人しかいない。しかも、島でたった一人の小学生が転校することになり、島の小学校は廃校の危機にあった。光のもとを訪れた洋平は海の大好きな光に唄美島への移住を熱心に誘う。もちろん光の両親は大反対したが、最終的には子供を「島の宝」として待ち望む島の人々の強い思いと、なにより光自身の希望を受け入れて、唄美島に渡ることを認める。青い海と島の独特の文化、温かい島の大人達、そしてたった一人のクラスメートとともに過ごす光の唄美島での日々が始まった。
走れ歌鉄!(2016年)

走れ歌鉄! 作:今井雅子(青春アドベンチャー)
戦争に負けた国は悲惨だ。戦争孤児のような弱い立場の人間にとっては尚更だ。「絶対に戦争には負けない」と言っていた大人達は、さっさと現状を受け入れて新しい生活を営んでいるが、戦争孤児達の日常は相変わらず戦いなのだ。でも占領国には媚びない。占領軍の軍人の靴を磨くときには下を向くが、心は常に前向きだ。だから「東の都」に行くのだ。行って、「少年少女歌合戦」で一等を取ってどん底から脱出するのだ。東の都まで行くお金がない?でも、軍需工場の焼け跡には、豆蒸気機関車が残っているらしい。あれさえ動かせれば、東の都にだって行けるはずだ。
さよなら、田中さん(2018年)

さよなら、田中さん 原作:鈴木るりか(青春アドベンチャー)
田中花実は母親とふたり暮らしの小学6年生の女の子。お母さんは、建設現場の“ガテン系”の仕事で一生懸命に家計を支えてくれているが、食卓に頻繁にモヤシが上がったり、ドリーミングランドに行くために自販機の釣り銭忘れを探し回らないといけないくらいには貧乏だ。でも、ふたりは明るく楽しく生活している。本作品は、そんな花実の周りに起こる、ちょっとおかしい、けど、ちょっと心にしみるいくつかの出来事を綴った連作短編である。
旅とグルメ
旅又は料理・料理店などのいずかれ又は双方をテーマや舞台とした作品です。
格付:AA+・AA・AA-
「日本の川を旅する」より カヌー野郎のロンリーツアー(1982年)

「日本の川を旅する」から カヌー野郎のロンリーツアー 原作:野田知佑(ふたりの部屋)
本作品「『日本の川を旅する』から カヌー野郎のロンリーツアー」は、日本のリバーカヤックツーリングのパイオニア・野田知佑さんの代表作「日本の川を旅する」をラジオドラマ風に構成した作品です。野田さんは椎名誠さんやC・W・ニコルさんとも親しく、カヌーなどに関する著作も多い、その筋では有名な方なのだそうです。なお、本作品も「ラジオドラマ風の構成」といっても、ノンフェクションである野田さんの原作本の雰囲気を生かし、過度な演出はしていません。本作品は「脚色」のクレジットがなく、「くらうちひとし」さん(恐らく倉内均さん)が「構成」として紹介されているのですが、それが頷ける作品です。
日常
上記の他、日常生活が舞台となっている作品です。
格付:AAA・AAA-
ピエタ(2012年)

ピエタ 原作:大島真寿美(青春アドベンチャー)
18世紀、斜陽期を迎えているヴェネツィア共和国に、ピエタ慈善院はあった。ピエタに引き取られた孤児の娘たちは、名作曲家ヴィヴァルディの指導のもと音楽を学び、特に優れた者は慈善院付属の「合唱・合奏の娘たち」として日の当たる人生を歩むことができた。エミーリアも「合唱・合奏の娘たち」の一員であったが、大きな名声を得ることは遂になく、今はピエタの事務を担当している。そのエミーリアのもとに恩師ヴィヴァルディが外国で死去したとの知らせが届く。同時にピエタもまた次第に運営が苦しくなりつつあった。エミーリアはピエタへの支援を求めて行動を始め、古い友人で裕福な貴族の娘であるヴェロニカから、ある古い譜面を探すことを条件に支援の約束を取り付ける。ヴェロニカの譜面を探す試みは、エミーリアが知らなかった恩師ヴィヴァルディの姿と、エミーリア自身の過去の探索につながっていくのだった。
格付:AA+・AA・AA-
ラジオの前で(2007年)

ラジオの前で 作:北阪昌人(青春アドベンチャー)
出勤前のサーフィンが日課の若者。妻を亡くして以降、娘との会話がなくなってしまった父親。弟の不始末を償うために被害者に金銭を送り続ける男。本当の名前を隠して強い女性を演じる弁護士。どこにでもいる、でも言葉で気持ちを伝えることが少しだけ苦手な人たちの人生が、ラジオを通して少しずつ結びついていく。
旅猫リポート(2014年)

旅猫リポート 原作:有川浩(青春アドベンチャー)
僕の名前はナナ。6歳のオス猫だ。縁あってサトルのうちの猫になってから、もう随分と経った。サトルはいい飼い主だったし、僕だって結構いい猫だったと思う。サトルと暮らした毎日は楽しい思い出で一杯だ。でもそれもお終い。サトルが猫を飼えなくなってしまったんだ。でも暗くなっても仕方がない。新しい飼い主を探す旅、サトルと過ごす最後の旅を精一杯楽しまないとね。
エッセイ
ほとんどドラマ形式になっていないエッセイ風の作品です。
格付:A+・A・A-(※)
ザ・素ちゃんズ・ワールド-”ひでおと素子の愛の交換日記”から(1986年)

ザ・素ちゃんズ・ワールド-"ひでおと素子の愛の交換日記"から 原作:新井素子(カフェテラスのふたり)
SF作家・新井素子さんのエッセイ「ひでおと素子の愛の交換日記」をベースとしたショートドラマを中心に、出演者おふたりのトークや、新井素子さんへのショートインタビューで構成された作品です。
多ジャンル
様々なジャンルの作品が集まった短編集(オムニバス作品)です。
1作品に含まれるすべてのオムニバスの作品の出来が良いことは稀ですので、オムニバスの中の1話ずつを取り上げています。
格付:AA+・AA・AA-
5DROPSの「レッドバタフライ」(2001年)

5DROPS 作:橋本信之ほか(青春アドベンチャー)
本作品「5DROPS」(ファイブ・ドロップス)は、NHK-FM青春アドベンチャーで放送されたラジオドラマ作品で、オリジナル脚本の短編で構成されたオムニバス作品です。NHK名古屋局は1996年の「新・夢十夜」以降、断続的に、ひとつの共通テーマをもとに脚本家が脚本を持ち寄るオムニバス作品を制作しており、「10人作家シリーズ」(名古屋脚本家競作シリーズ)などと呼ばれています。
不思議屋図書館の「お静かに」(2006年)

不思議屋図書館 作:安形眞司ほか(青春アドベンチャー)
全部で8作品制作された「不思議屋シリーズ」。先日他界された名声優・永井一郎さんを案内役とするオリジナル短編集企画ですが、その第7作目として制作されたのが、本作品「不思議屋図書館」です。
ナンバー・ライフの「二つの結婚」(2007年)

ナンバー・ライフ 作:サカイヒロト他(青春アドベンチャー)
「不思議屋シリーズ」と並ぶ、青春アドベンチャーの代表的な短編シリーズ「ライフシリーズ」。毎回、作品名である「○○ライフ」の○○の部分が統一したテーマとなり、短編が10話制作されるシリーズです。本作品「ナンバー・ライフ」はその4番目の作品です。
家電の極意の「ラジカセからレクイエム」(2011年)

家電の極意 作:添谷泰一ほか(青春アドベンチャー)
10人の作家がひとつのテーマのもとオリジナルの脚本を競作する、青春アドベンチャーではお馴染みの短編企画。このような企画の代表は「不思議屋シリーズ」や「ライフシリーズ」ですが、その他にも、同様の構成の単発企画が放送されることもありました。既に紹介した作品としては、「動物」をテーマにした「新・動物園物語」、「夢」をテーマにした「五つの夢」がこれに該当します。本作品のお題は「家電」です。
あなたに似た自画像の「あのひとのカナリア」(2016年)

あなたに似た自画像 作:新井まさみ他(青春アドベンチャー)
少し前の青春アドベンチャーでは、「不思議屋シリーズ」(不思議屋百貨店、不思議屋旅行代理店など)や「ライフシリーズ」(インテリア・ライフ、アクア・ライフなど)といった脚本競作によるオムニバス作品が頻繁に制作されていました。2015年に「フラワー・ライフ」が制作されていますので、一応、ライフシリーズは継続しているようですが、昨今、タイトルの一部を共用するオムニバスシリーズはすっかり下火になっています。そんな中で制作された、この「あなたに似た自画像」は2016年の新作で唯一のオリジナル脚本のオムニバス短篇ドラマ作品です。
風のスケッチブックの「温風男」(2024年)

風のスケッチブック 作:日比谷祐希ほか(青春アドベンチャー)
本作品「風のスケッチブック」はNHK-FM青春アドベンチャーで放送されたオーディオドラマで、1回15分完結の独立したショートストーリー5篇から構成されるオムニバス作品です。「○○のスケッチブック」というタイトルの作品は2021年の「ソラのスケッチブック」に次いで2作品目ですが、これをNHKがシリーズとして扱っているかは微妙なところ。また、最近、青春アドベンチャーで5作品制作されている「ストーリーボックスシリーズ」とどう棲み分けているのかもよくわかりません。かつて併存していた「不思議やシリーズ」と「ライフシリーズ」は、制作局が分かれていたほか、内容面の傾向も違っていました。この辺は今後明確になっていくのかも知れません。
ストーリーボックス ザ・マネーの「チルカ」(2025年)

ストーリーボックス ザ・マネー 作:水城孝敬ほか(青春アドベンチャー)
現在継続している青春アドベンチャーのオムニバスシリーズのひとつであるストーリーボックスシリーズの最新作がこの「ストーリーボックス ザ・マネー」です。ストーリーボックスシリーズの作品の多くはタイトルが「○○のストーリーボックス」という形式なのですが、本作品は「ストーリーボックス ザ・トーキョー」以来、久しぶりに後ろにテーマが入る形式です。内容的には他のストーリーボックスシリーズの作品と同様に日常系のストーリーが中心で、第4話「俺はゴッド」のみファンタジー要素があります。
(※)“AA-”以上の該当作品がないため、参考として“A”以下の作品から1作品を掲載
■その他のジャンルの高格付け作品の一覧は以下からご覧ください。

当ブログで高格付けをつけたラジオドラマの一覧
この記事は当ブログで作品を紹介する際に高格付けを付した作品の一覧です。ジャンルごとに整理してみました。もとより私個人の感想にすぎないので、皆様の評価と違う場合も多々あろうかと思います。趣味の違いとお考えいただき、ご容赦いただけましたら幸いです。なお、私個人の評価ではなくリスナーの皆様の評価ということであれば、歴代ベスト作品アンケートの投票結果、年ごとのアンケートの投票結果、当ブログのページビュー数の順位などをご覧ください。
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